2022年4月19日
アメリカ出身のピアニスト ニコラ・アンゲリッシュが4月18日、病気のため51歳の若さで亡くなった。
二コラ・アンゲリッシュ(1970年―2022年)は、アメリカ出身。13歳でパリ国立音楽院に入学し、アルド・チッコリーニ、イヴォンヌ・ロリオ、ミシェル・ベロフらに師事。レオン・フライシャーやマリア・ジョアン・ピリスらにも学び、1994年「ジーナ・バッカウアー国際コンクール」優勝。2003年にはクルト・マズア指揮ニューヨーク・フィルとベートーヴェン「皇帝」を弾いて同団でのデビューを果たした。
ロンドン、ミュンヘン、アムステルダム、ローマ、パリなどの主要都市でリサイタルを行い、アルゲリッチ主宰のルガーノ音楽祭から定期的に招かれたほか、室内楽にも力を入れ、アルゲリッチ、シャハム、ヨーヨー・マ、ルノー&ゴーティエ・カプソン、モディリアーニ四重奏団などとも共演。世界各国での国際的な受賞も多く、2013、2019年と2度もフランスのグラミー賞とよばれる「ヴィクトワール・ド・ラ・ミュジク」(器楽部門)に選ばれるなど、現代を代表するトップ・ピアニストの地位を固めつつあった。