2013年9月24日
東燃ゼネラルグループは、2013年度東燃ゼネラル音楽賞(旧エクソンモービル音楽賞)の洋楽部門の本賞受賞者をピアノの小山実稚恵、奨励賞受賞者を弦楽四重奏の古典四重奏団に決定した。受賞者にはそれぞれトロフィーと副賞賞金200万円が贈らる。
なお、11月21日(木)に受賞記念公演を紀尾井ホールにて行うことにしている。
同賞は、1966年にモービル児童文化賞、1971年にモービル音楽賞として創設された。2001年には エクソンモービル児童文化賞・音楽賞として継承され、さらに2012年6月に東燃ゼネラルグループの発足に伴い、名称を東燃ゼネラル児童文化賞・音楽賞と改めた。
贈賞理由は次の通り。
<洋楽部門本賞受賞者 ピアノの小山実稚恵>
我が国のピアノ界において常に第一線で活躍を続け、その詩的で、しかもドラマティックな演奏により一貫して聴き手を魅了、高く評価されているのが小山実稚恵である。1959年仙台の生まれで、東京芸術大学に学んでいる。1982年にはチャイコフスキー国際コンクールに第3位、1985年にはショパン国際コンクールに第4位と優秀な成績を収めている。以来、精力的な演奏活動を繰り広げているし、2006年から17年までという長期計画で行われているリサイタル・シリーズは彼女の演奏家としての原点であり、また目標ともなっている。それにしても小山実稚恵のピアノの世界は美しい。しかも人間による人間のための音楽としての輝きと潤いがあり、それは改めて音楽の力を実感させるものといえよう。
<洋楽部門奨励賞受賞者 弦楽四重奏の古典四重奏団>
弦楽四重奏は西洋音楽の中でも中枢を占める領域だが、我が国では、未だこの領域だけを演奏する団体として存立していくことは極めて難しい。そうした中で古典四重奏団は、1986年の創立以来、その名から想起される古典派の作品はもちろん、ロマン派や20世紀の作品に至るまで、高度の技術や深い知的理解を背景に、情感と内実の豊かな優れた演奏を供すると同時に、録音も残してきた。そのレパートリーはすでに70曲以上を数えるが、そのすべてを暗譜で演奏するという離れ業を演じ続けることで、他の団体にはない独自の地歩を築いてきた。我が国では敬遠されがちな分野における地道な活動と、これまで残してきた多大な成果を賞し、今後のさらなる活発な活動を期待してこの賞を贈る。
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2013年9月17日

第25回高松宮殿下記念世界文化賞の音楽部門の受賞者は、テノール歌手のプラシド・ドミンゴに決定した。
高松宮殿下記念世界文化賞は、日本美術協会によって1988年に創設されたもので、絵画、彫刻、建築、音楽、演劇・映像の各分野で、世界的に顕著な業績をあげた芸術家に毎年授与される。受賞者たちは、国境や民族の壁を越えて、全世界から選ばれる。
プラシド・ドミンゴは、世界的テノール歌手であると同時に、現在、指揮者、歌劇場の芸術監督としても活躍している。メキシコシティの国立音楽院でピアノと指揮を学び、その際、声楽の才能を見出される。メキシコ国立劇場で本格デビュー、イスラエルで活躍した後、アメリカを本拠地とした。その後、数年でウィーン国立歌劇場、メトロポリタンオペラ、ミラノ・スカラ座、ロイヤルオペラなどで名声を確立。150もの役柄を手掛ける。ホセ・カレーラス、ルチアーノ・パバロッティとの三大テノールで世界中のファンを魅了した。72歳の今も、世界中を飛び回りながら、若々しい歌声を維持し、バリトン役もこなす。20年前に創設した国際コンペ「オペラリア」を通じて後進の指導にも情熱を傾けている。
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2013年9月12日
梶本音楽事務所は、10月に来日を予定していたクラウディオ・アバド指揮ルツェルン祝祭管弦楽団の来日が、クラウディオ・アバドの健康上の理由で中止となったと発表した。
これにともない、サントリーホールおよび松島(「ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 松島 2013」)で予定していたアバド指揮ルツェルン祝祭管弦楽団の日本公演(全5公演)は、すべて中止となる。
<中止となる公演>
2013年10月15日(火) 19:00 東京/サントリーホール
2013年10月17日(木) 19:00 東京/サントリーホール
2013年10月20日(日) 18:00 東京/サントリーホール
2013年10月21日(月) 19:00 東京/サントリーホール
2013年10月12日(土) 12:30 松島/アーク・ノヴァ 松島 2013
なお、「ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 松島 2013」の他公演は行われる予定。
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2013年9月12日
オーストリア南部で行われていた第20回「ヨハネス・ブラームス国際コンクール」のピアノ部門で兵庫・神戸市出身の木下敦子(26歳)が第1位を獲得した。
ブラームスを記念した「ヨハネス・ブラームス国際コンクール」は、ヨーロッパで権威のあるコンクールの一つ。オーストリアのヴェルター湖畔の街ペルチャッハで、毎年9月上旬に1週間強にわたって開催される。 ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、声楽、室内楽の6部門があり、課題曲は予選または本選のステージにおいてブラームスの作品の演奏が義務付けられている。
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2013年9月02日
サントリー芸術財団は、第23回「芥川作曲賞」を酒井健治作曲の「ヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲」に決定した(賞金50万円)。
「芥川作曲賞」は、戦後のわが国音楽界の発展に多大の貢献をした故芥川也寸志氏の功績を記念して、サントリー音楽財団(現サントリー芸術財団)が日本作曲家協議会の支援を得て1990年4月に創設したもの。わが国の新進作曲家のもっとも清新にして将来性に富む作品を対象に、演奏会形式により公開選考を行うという、作曲賞としてはわが国で初めてのユニークな試みとなっている。
<贈賞理由>
完成度の高さと芸術性の豊かさが評価された。今後のヴァイオリン協奏曲のレパートリーとして定着しうる優れた作品である。
<酒井健治氏略歴>
1977年大阪府生まれ。フランス国立パリ高等音楽院にて学ぶ。2007~2009年までIRCAM研究員。文化庁、ロームミュージックファンデーション、野村財団から奨学金を受ける。2009年武満徹作曲賞第1位。2012年エリザベート王妃国際コンクール作曲部門グランプリ受賞。同年、文化庁長官表彰を受彰。同年フランスアカデミーの会員に選出され、現在カザ・ドゥ・ヴェラスケス(マドリッド)にレジデント・コンポーザーとして滞在中。
なお、酒井健治氏にはサントリー芸術財団より交響管弦楽曲の新作が委嘱され、完成後に同財団主催のコンサートで初演される(委嘱料100万円)。
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2013年8月25日
第11回東京音楽コンクールの声楽部門本選が行われ、澤江 衣里(ソプラノ)が第2位を獲得した。(第1位は該当者なし)
【第1位】 該当者なし
【第2位】 澤江衣里<ソプラノ>(30歳、東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程修了)
【第3位】 中江早希<ソプラノ>(25歳、東京藝術大学大学院音楽研究科修了)
【入選】 岡 昭宏<バリトン>(33歳、東京藝術大学大学院音楽研究科修了)
鴫原奈美<ソプラノ> (30歳、東京音楽大学大学院声楽専攻オペラ研究領域修了)
【聴衆賞】 岡 昭宏<バリトン>(33歳、東京藝術大学大学院音楽研究科修了)
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2013年8月25日
東京音楽コンクールの木管部門の本選が行われ、クラリネットのコハーン・イシュトヴァーン(ハンガリー国立リスト音楽院卒業)が第1位と聴衆賞を獲得した。
【第1位】
コハーン・イシュトヴァーン(クラリネット)
(23歳、ハンガリー国立リスト音楽院卒業)
【第2位】
多久和 怜子(フルート)
(24歳、桐朋学園大学音楽学部研究生修了)
【第3位】
梶川 真歩(フルート)
(29歳、パリ国立地方音楽院卒業)
【入選】
伊藤 優美(クラリネット)
(27歳、ハート音楽院アーティストディプロマコース在籍)
【聴衆賞】
コハーン・イシュトヴァーン(クラリネット)
(23歳、ハンガリー国立リスト音楽院卒業)
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2013年8月23日
東京音楽コンクールの弦楽部門の本選が行われ、ヴィオラの田原綾子(桐朋学園大学)が第1位と聴衆賞を獲得した。
<弦楽部門 本選結果 >
【第1位】
田原 綾子<ヴィオラ>(19歳、桐朋学園大学音楽学部1年在学中)
【第2位】
篠原 悠那<ヴァイオリン>(19歳、桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマコース2年在学中)
【第3位】
福田 俊一郎<ヴァイオリン>(19歳、東京音楽大学音楽学部1年在学中)
【入選】
グレイ 理沙<チェロ>(18歳、東京藝術大学音楽学部1年在学中)
【聴衆賞】
田原 綾子<ヴィオラ>(19歳、桐朋学園大学音楽学部1年在学中)
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2013年8月21日
第11回東京音楽コンクールピアノ部門の本選が8月20日に行われ、黒岩航紀(東京藝術大学)が第1位及び聴衆賞を獲得した。
<ピアノ部門 本選結果>
【第1位】
黒岩 航紀(21歳、東京藝術大学音楽学部4年在学中)
【第2位】
小林 海都(17歳、上野学園高等学校3年在学中)
今田 篤(22歳、東京藝術大学大学院音楽研究科1年在学中)
【第3位】
該当者なし
【入賞】
佐藤 元洋(20歳、東京藝術大学音楽学部2年在学中)
【聴衆賞】
黒岩 航紀(21歳、東京藝術大学音楽学部4年在学中)
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2013年8月11日
11回目となる今年の「NHK音楽祭」は「オペラ」をテーマに取り上げる。今年は、オペラ史に燦然と輝く大作曲家、ヴェルディとワーグナーの生誕200年を迎えるメモリアルイヤー。演劇や音楽、絵画などさまざまな芸術的要素によって成立することから”総合芸術”ともいわれる「オペラ」の魅力を、世界的な指揮者とソリスト、一流オーケストラによる演奏が行われる。会場は、いずれもNHKホール。
①ミラノ・スカラ座管弦楽団~ヴェルディ ガラ・コンサート~
ヴェルディ:歌劇 「 ナブッコ 」 序曲
歌劇 「 アイーダ 」から 「清きアイーダ」 「勝って帰れ」 「運命の石が ~さらばこの世」
歌劇 「 椿姫 」から前奏曲
歌劇 「 ルイザ・ミラー 」 序曲
歌劇 「 トロヴァトーレ 」から 「ああ、あなたこそ私の恋人~見よ、恐ろしい火よ」「静かな夜~この恋を
語るすべもなく」
歌劇 「 シチリア島の夕べの祈り 」 序曲
歌劇 「 運命の力 」 序曲
2013年9月16日(月・祝) 午後4時
プレトーク : 奥田 佳道氏(音楽評論家)
グスターボ・ドゥダメル(指揮)
マリア・ホセ・シーリ(ソプラノ)
スチュアート・ニール(テノール)
②ミラノ・スカラ座管弦楽団~歌劇「アイーダ」全4幕 演奏会形式~
2013年9月19日(木) 午後6時
グスターボ・ドゥダメル(指揮)
ロベルト・タリアヴィーニ(バス/エジプト王)
ダニエラ・バルチェッローナ(メゾ・ソプラノ/アムネリス)
ホイ・ヘー(ソプラノ/アイーダ)
ホルヘ・デ・レオン(テノール/ラダメス)
マルコ・スポッティ(バス/ランフィス)
アンブロージョ・マエストリ(バリトン/アモナズロ)
ジェヒ・クォン(テノール/使者)
サエ・キュン・リム(ソプラノ/巫女)
ミラノ・スカラ座合唱団(合唱)
③NHK交響楽団~ワーグナー ガラ・コンサート~
ワーグナー:舞台神聖祭典劇「パルシファル」から「前奏曲」「 役立つのはただ一つの武器 」
楽劇 「 トリスタンとイゾルデ 」から「 前奏曲と愛の死 」
楽劇 「 神々のたそがれ 」から 「 夜明け 」「 あなたの新しい働きを 」「 ジークフリートのラインの
旅 」「 ブリュンヒルデよ、神聖な花嫁よ 」「 ジークフリートの葬送行進
曲 」「 ブリュンヒルデの自己犠 」
2013年10月2日(水) 午後7時
プレトーク : 堀内 修氏(音楽評論家)
フィリップ・オーギャン(指揮)
エヴァ・ヨハンソン(ソプラノ)
サイモン・オニール(テノール)
④フランス放送フィルハーモニー管弦楽団~ビゼー「カルメン」特集~
2013年10月5日(土)午後6時
プレトーク : 堀内 修氏(音楽評論家)
チョン・ミョンフン(指揮)
藤村実穂子(メゾ・ソプラノ)
ビゼー / 「 カルメン組曲 」から 「 衛兵の交代 」「 アルカラの竜騎兵 」「 間奏曲 」「 アラゴネーズ 」
ビゼー / 歌劇 「 カルメン 」 から 「前奏曲」「ハバネラ」 「 恋は野の鳥 」 、セギディーリャ 「 セビリアのとりで
の近くに 」 、 ロマの歌 「 にぎやかな楽の調べ 」
ベルリオーズ / 序曲 「 ローマの謝肉祭 」
ストラヴィンスキー / バレエ組曲 「 火の鳥 」 1919年版
ラヴェル / バレエ音楽 「 ラ・ヴァルス 」
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