2021年5月05日
◆第16回「アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノコンクール」、桑原志織が2位入賞
第16回「アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノコンクール」おいて、東京都出身でベルリン芸術大学大学院の桑原志織(25)が2位に入賞した。
同コンクールは、若手ピアニストの登竜門として知られ、日本人の上位入賞は、1977年以来44年ぶりで、歴代最高位の快挙。
第16回「アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノコンクール」おいて、東京都出身でベルリン芸術大学大学院の桑原志織(25)が2位に入賞した。
同コンクールは、若手ピアニストの登竜門として知られ、日本人の上位入賞は、1977年以来44年ぶりで、歴代最高位の快挙。
音楽学者の長木誠司が紫綬褒章を受章した。
長木誠司(1958年生まれ)は、福岡県出身。東京大学文学部美術芸術学専攻卒業、東京芸術大学大学院音楽研究科音楽学専攻博士課程単位取得満期退学。ドイツ学術交流会奨学生としてボン大学に留学。
1993年「出光音楽賞」受賞。1997年「吉田秀和賞」受賞。2016年「芸術選奨文部科学大臣賞」受賞。東邦音楽短期大学助教授を経て、東京大学教授。専門は音楽学、表象文化論。洋楽文化史研究会会長、日本音楽学会会長。
ドイツの世界的なメゾソプラノ歌手のクリスタ・ルートヴィヒが死去した。享年93歳。
クリスタ・ルートヴィヒは、ベルリンで生まれる。17歳のときに公式デビュー。1年後、フランクフルト大学に入学。フランクフルト歌劇場に移り、1946年ヨハン・シュトラウス2世「こうもり」オルロフスキー公爵でオペラデビューした。
1955年にウィーン国立歌劇場の総監督だったカール・ベームに認められ、ウィーン国立歌劇場の一員となった。1962年には宮廷歌手の称号を受けた。ほぼ40年間ウィーン国立歌劇場のメンバーであった。
暖かい声質と確実な表現力による安定した歌唱が特徴であり、オペラだけでなく、世界中でコンサートや合唱のソリストを務め、ソロリサイタルも数多く開催した。
イタリアの ”カンツォーネの女王” ミルバ(本名:イルヴァ・マリア・ビオルカーティ)が4月23日、ミラノで死去した。享年81歳。
ミルバは、イタリア、フェラーラ近郊ゴーロ出身。カンツォーネ歌手、女優「ミルバ」の名前で知られる。世界中で音楽や演劇の舞台に出演し、母国のイタリアだけでなく世界中で人気を博した。1961年から、9年連続でサンレモ音楽祭に出場。その後も4回出場。「ウナ・セラ・ディ東京」や「愛のフィナーレ」など日本でのヒット曲も多かった。
東京交響楽団は、2021年9月1日から、小林壱成がコンサートマスターに就任する。
今後、同楽団のコンサートマスターは、グレブ・ニキティン、水谷晃との3名体制で臨む。
小林壱成は、1994年⽣まれ。東京藝術⼤学卒業。同⼤学院を経てドイツ・ベルリン芸術⼤学 ⼤学院修⼠課程修了。Gyarfas Competition (ベルリン)最⾼位受賞、在学中、 Symphonieorchster der UDK Berlin のコンサートマスターとしてヨーロッパ各国で演奏。幼少より篠崎史紀監督の⻘少年オーケストラ TJOSで活動し、藝⼤にて師事。ドイツにおいて、Prof. M. Contzen、バイエルン放送響第1コンサートマスターA. Barakhovskyに学ぶ。また室内楽をアルテミス・カルテットに学ぶ。「⻘⼭⾳楽賞」新⼈賞、「⽇本⾳楽コンクール」他受賞多数。国内外の⾳楽祭出演はじめ、ヴェンゲーロフ、レーピン等著名⾳楽家と共演を重ねる他、各楽団のゲスト・コンサートマスターとして活躍。2017 より銀座王⼦ホールレジデント「ステラ・トリオ」メンバーとしての活動を開始。
ヤクルトは、「Yakult(ヤクルト)1000」のCM キャラクターにピアニストの辻井伸行を起用した。
2021年4月5日から辻井伸行を起用したラジオCMを放送するほか、今後、テレビCMの放映も予定。
NHK交響楽団の首席指揮者に、2022年9月からファビオ・ルイージが就任する。
契約は2022年9月から3年間。また、就任に先立ち2021年12月の「べートーヴェン:第9 演奏会」を指揮することも予定されている。
指揮のファビオ・ルイージ(1959年生まれ)は、イタリア、ジェノヴァ出身。チューリヒ歌劇場音楽総監督(2020-21シーズンにて退任予定)、デンマーク国立交響楽団首席指揮者を務める。また2020年7月よりダラス交響楽団音楽監督に就任した。
これまでに、メトロポリタン歌劇場首席指揮者(2011-2017)、ウィーン交響楽団首席指揮者(2005-2013)、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団および同歌劇場音楽総監督(2007-2010)、MDR交響楽団芸術監督(1999-2007)、スイス・ロマンド管弦楽団音楽監督(1997-2002)などを歴任。このほか、イタリアのマルティナ・フランカで行われるヴァッレ・ディートリア音楽祭音楽監督も務めている。
第31回(2020年度)「出光音楽賞」は、新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、音楽家の活動の機会が多く失われたことから、選考を2021年度に延期(選考対象期間を1年延長)することになった。
ピアニストの遠山慶子が死去した。享年87歳。
遠山慶子は、東京都文京区出身。1947年、第1回「全日本学生音楽コンクール」で東日本大会一等。審査委員長の野村光一から絶賛される。
1952年、来日中のアルフレッド・コルトーの前で演奏する機会に恵まれる。コルトーに才能を認められて恵泉女学園高等学校を中退し、1954年8月に渡仏する。パリのエコールノルマル音楽院でコルトーに師事。1955年に同校を首席卒業、教授資格を取得する。
1956年、第一生命ホールにおけるリサイタルで日本デビュー。1962年に子供を連れて再び渡仏。1963年にパリで海外デビューを果たす。「ロン・ティボー国際コンクール」および「ゲザ・アンダ国際コンクール」の審査員を務めた。夫は、音楽評論家の遠山一行(1922年―2014年)。
第31回「日本製鉄音楽賞」は、フォルテピアノの川口成彦とステージマネージャーの猪狩光弘が受賞した。
なお、受賞記念コンサートは、2021 年 7 月に開催予定。
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【フレッシュアーティスト賞】 川口成彦(フォルテピアノ)
<贈賞理由>
2018 年のショパン国際ピリオド楽器コンクール第 2 位入賞で広く知られる存在となったが、それ以前から確固たる音楽観での活動を展開しており、近年はコンサートや録音においてさらに視野の広い音楽表現を見せている。一般的な先入観からの“古楽器”という枠を超えた、それでいて揺るぎない基礎力からの音楽。豊かな感性と知識力ゆえ、益々楽しみな逸材である。(上田弘子選考委員)
【特別賞】 猪狩光弘 (ステージマネージャー)
<贈賞理由>
猪狩さんは永年にわたってステージマネージャーとして演奏会を舞台裏から支え続け、細やかな配慮の行き届いた周到な仕事ぶりによって演奏家から絶対的な信頼を得てきた。サントリーホール在任中の功績はもちろんのこと、日本の楽壇全体に寄与してきたプロフェッショナルな裏方としての活動は高く評価されるべきであり、当音楽賞の特別賞にまことに相応しい。(寺西基之選考委員)