2015年4月02日
第46回(2014年度)サントリー音楽賞は、広上淳一と京都市交響楽団が受賞した。
<贈賞理由>
広上淳一が常任指揮者に就任してからの京都市交響楽団は驚異的な能力の向上を遂げ、今や日本で屈指のオーケストラになったといっても過言ではない。定期演奏会が十回以上連続で売り切れを記録したことも、その何よりの証といえる。また同楽団は広上が指揮をしない公演においても、極めて高い水準の演奏を確実に行う能力をもっている。
<経歴>
広上淳一
東京生まれ。東京音楽大学指揮科に学ぶ。第1回キリル・コンドラシン国際指揮者コンクールに優勝し、国際的な活動を開始。1991~95年ノールショピング響首席指揮者、91~00年日本フィル正指揮者、97~2001年ロイヤル・リヴァプール・フィル首席客演指揮者、98~00年リンブルク響首席指揮者、06~08年米国コロンバス響の音楽監督を歴任する。東京音楽大学指揮科教授、京都市芸術大学客員教授として後進の指導にも情熱を注いでいる。現在、京都市交響楽団常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザー。
京都市交響楽団
日本唯一の自治体直営オーケストラとして1956年創立。楽器講習会や音楽鑑賞教室、福祉施設への訪問演奏などにも積極的に取り組み、2007年「第25回京都府文化賞特別功労賞」「京都創造者大賞2007」受賞。08年4月、第12代常任指揮者に広上淳一が就任。14年4月からは常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザーに広上淳一、常任首席客演指揮者に高関健、常任客演指揮者に下野竜也が就任。15年6月には18年ぶりのヨーロッパ公演開催が決定している。
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2015年3月31日
ドイツの現代作曲家のB.A.ツィンマーマンの「ある若き詩人のためのレクイエム」が日本初演される。
これはサントリーホールが「サマーフェスティバル2015」(8月22日~30日)の一環として取り上げるもので、東京都交響楽団の音楽監督に就任した大野和士の指揮で初演されるもの。
ベルント・アロイス・ツィンマーマン(1918年―1970年)は、その前衛性と過去の音楽文化を折衷した独自の作風は、当時理解されることなく、最後は謎のピストル自殺を遂げてしまう。しかしその後、多様式主義を掲げる作曲家たちが現れるようになり、現在ではツィンマーマンの再評価が行われるようになってきている。
◇
B.A.ツィンマーマン:「ある若き詩人のためのレクイエム」
舞台監督:井清俊博
指揮:大野和士
管弦楽:東京都交響楽団
ナレーター:長谷川初範、塩田泰久
ソプラノ:森川栄子
バリトン:大沼 徹
合唱:新国立劇場合唱団
演奏:大石将紀、西本 淳(サクソフォン)、堀 雅貴(マンドリン)、大田智美(アコーディオン)、長尾洋史、
秋山友貴(ピアノ)、鈴木隆太(オルガン)
ジャズ・コンボ:スガダイロー・クインテット
スガダイロー(ピアノ)、吉田隆一(サクソフォン)、類家心平(トランペット)、
東保 光(ベース)、服部マサツグ(ドラム)
エレクトロニクス:有馬純寿
会場:サントリーホール
日時:2015年8月23日(日) 午後5時30分
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2015年3月27日
NHKアーカイブスに保管されたNHK交響楽団の過去の貴重な音源による新番組「N響 ザ・レジェンド」が、4月からNHK-FMでスタートする。
2016年に90周年を迎えるNHK交響楽団は、これまで世界中から一流の指揮者やソリストを招き、数多くの名演を残してきた。
同番組では過去60年分、およそ5000曲の録音の中から、歴史的にも大きな価値のある演奏の数々を放送する。
番組名:NHK-FM「N響 ザ・レジェンド」
放送日:土曜日 7:20pm~9:00pm(定期公演Aプログラム生放送の週を除く)
<初回放送予定>
放送日:2015年4月4日(土)7:20pm~9:00pm NHK-FM
~ブーレーズ・フェスティバルから(1995年)~
バルトーク:バレエ音楽「中国の不思議な役人」
ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」
指揮:ピエール・ブーレーズ
合唱:晋友会合唱団
収録:1995年5月30日 サントリーホール
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2015年3月23日
「日本ショパン ピアノコンクール2015」の本選行われ、入賞者が次の通り発表された。
第1位:實川 風
第2位:阿見真依子
第3位:加藤大樹
入選:中村優似/原嶋 唯/上原琢矢
奨励賞(河合賞):上原 琢矢
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2015年3月20日
京都国立博物館と世界文化遺産である姫路城に特設する1,500人規模の野外劇場を舞台において、今年9月、本場イタリアの歌劇場との共同制作によるレオンカヴァッロ作曲のオペラ「道化師」の公演が行われる。
指揮者は、昨年ボローニャ歌劇場フィルハーモニーの日本人として初めて芸術監督に就任した吉田裕史。
同氏は、過去にもボローニャ歌劇場フィルを率いて、京都の清水寺本堂でマルティーニ作曲「ドン・キホーテ」「音楽の先生」(2013年10月)、世界文化遺産である二条城二ノ丸御殿中庭でプッチーニ作曲「蝶々夫人」(2014年9月)の公演を成功させている。
その模様は、国内のみならず海外メディアでも報道され、大きな話題となった。今回の公演もまた、世界中からの注目を集めるものと思われる。
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2015年3月13日
日本モーツァルト協会は、創立60周年記念として「モーツァルト:ピアノ・ソナタ全曲演奏会」を7月4日~5日、軽井沢大賀ホールにおいて開催する。これは3月に東京・サントリーホールで行われた「モーツァルト:交響曲全曲演奏会」に続いて行われるもの。
◇
会場:軽井沢大賀ホール
開催日:第1日=2015年7月4日(土)/第2日=2015年7月5日(日)
ピアノ:仲道郁代/横山幸雄
<第1日:2015年7月4日(土)>
午前11時開演
ピアノ・ソナタ ハ長調 K279(189d) 仲道
ピアノ・ソナタ ヘ長調 K280(189e) 仲道
ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K281(189f) 仲道
ピアノ・ソナタ 変ホ長調 K282(189g) 横山
ピアノ・ソナタ ト長調 K283(189h) 横山
ピアノ・ソナタ ニ長調「デュルニッツ」K284(205b) 仲道
午後4時開演
ピアノ・ソナタ ハ長調 K309(284b) 横山
ピアノ・ソナタ ニ長調 K311(284c) 仲道
ピアノ・ソナタ イ短調 K310(300d) 仲道、横山
<第2日:2015年7月5日(日)>
午前11時開演
ピアノ・ソナタ ハ長調 K330(300h) 横山
ピアノ・ソナタ イ長調「トルコ行進曲付き」K331(300i) 仲道
ピアノ・ソナタ ヘ長調 K332(300k) 仲道
ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K333(315c) 横山
午後4時時開演
幻想曲 ハ短調 K475 横山
ピアノ・ソナタ ハ短調 K457 横山
ピアノ・ソナタ ヘ長調 K533+K494 仲道
ピアノ・ソナタ ハ長調 K545 仲道
ピアノ・ソナタ ヘ長調 K547a 仲道
ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K570 横山
ピアノ・ソナタ ニ長調 K576 横山
<イベント>
2015年7月4日(土)午後7時時~
仲道郁代、横山幸雄、三枝成彰を交え「モーツァルトを語る夜学」(食事付き)
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2015年3月12日
文化庁は、平成26年度(第65回)芸術選奨文部科学大臣賞および同新人賞を発表したが、テノールの福井 敬が音楽部門の大臣賞を受賞した。
贈呈式は、3月18日に都市センターホテル(東京都千代田区)において行われる。
<贈賞理由>
福井敬氏は抜群の歌唱力と演技力によって,日本のオペラ公演の水準を高めるけん引役を果たしてきたテノール歌手である。本年は東京二期会によるヴェルディの「ドン・カルロ」でタイトル・ロールを演じ,際立って充実した歌唱で圧倒。東京フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会ではミハイル・プレトニョフ指揮の下,スクリャービンの交響曲第1番でソリストを務め,壮麗なオーケストラに支えられながら芸術賛美を朗々と歌い上げた。
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2015年3月12日
京都市交響楽団は、2015年6月にチェコのオストラヴァとプルゼニ、ドイツのケルン、オランダのアムステルダム、イタリアのフィレンツェの5都市においてヨーロッパ公演を予定していたが、オストラヴァ公演を中止し、今回のヨーロッパ公演は、4都市で開催することとなったと発表した。
これは、オストラヴァ公演を主催する「ヤナーチェク5月祭」から、深刻な資金難により同楽団の招待をキャンセルしたいとの申し出があったため。
なお、このオストラヴァ公演中止に伴って、プルゼニ公演のソリストを、ワディム・レーピンから三浦文彰に変更した。
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2015年3月11日
第25回出光音楽賞は、周防亮介(ヴァイオリン/19歳)、本條秀慈郎(三味線/30歳)、三浦一馬(バンドネオン/24歳)の3名が受賞した。
ヴァイオリンの周防亮介は、2010年第4回ダヴィッド・オイストラフ国際ヴァイオリンコンクール(モスクワ)で最高位、2011年第9回東京音楽コンクール弦楽部門第1位および聴衆賞受賞、2012年第81回日本音楽コンクール第2位および岩谷賞(聴衆賞)受賞。2014年度ロームミュージックファンデーション奨学生。現在、東京音楽大学1年に特別特待奨学生として在学。
三味線の本條秀慈郎は、2005年第2回東京邦楽コンクール第1位受賞。2006年和・洋楽器でのアンサンブルでは初のコンクールにてグランプリを受賞し(尺八 三味線 チェロの編成)、日本民謡協会賞 読売新聞社賞 薦田奨励賞を併せて受賞。2007第13回熊本全国邦楽コンクールにて三味線部門第1位優秀賞受賞。現在、桐朋学園芸術短期大学非常勤講師。
バンドネオンの三浦一馬は、2006年、平成18年度文化庁新人芸術家国内研修生に選ばれる。その後、アルゼンチンにおいて研鑽を積む。2008年、「第33回国際ピアソラコンクール CAT.M」で日本人初・史上最年少で準優勝を果たす。アルゼンチンで培ったタンゴをベースとした音楽活動を行うと同時に、クラシック他幅広い分野で活動。
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2015年3月09日
イタリアのジェノバで開催された「第54回パガニーニ国際バイオリンコンクール」で、日本の毛利文香(20歳)が2位に入賞した。
毛利文香は、桐朋学園大学ソリストディプロマコースを経て、現在は慶応大文学部2年生。
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