クラシック音楽 ニュース


2020年8月27日

◆パリ管弦楽団の次期音楽監督にフィンランドの若手指揮者クラウス・マケラ(24歳)が就任


 パリ管弦楽団の次期音楽監督にフィンランドの若手指揮者クラウス・マケラ(24歳)が2022年から就任する。

 マケラは、2020年9月からオスロ・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者に就任することが決まっている。

 クラウス・マケラ (1996年生まれ) は、フィンランド出身。シベリウス・アカデミーで指揮とチェロを学ぶ。チェリストとして数々のオーケストラと共演する一方、10代の頃から指揮者としてフィンランド国内で活躍。以後、世界各国でデビューを果たし、2018年には、東京都交響楽団を指揮して日本デビューを果たした。2019年「フィンランド賞」を受賞。

 なお、昨シーズンをもってパリ管弦楽団の音楽監督退任したハーディングは、今後、エールフランスのパイロットとして活動することで話題を集めている。

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2020年8月23日

◆ピアニストのレオン・フライシャーが死去(享年92歳)


 ピアニストのレオン・フライシャーが、8月2日、米国メリーランド州ボルチモアにてガンのために死去した。享年92歳。

 レオン・フライシャーは、米国カリフォルニア州サンフランシスコに東欧ユダヤ系移民の家庭に生まれた。8歳でデビューし、16歳でピエール・モントゥー指揮のニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団と共演。アルトゥール・シュナーベルなどに師事。

 1952年「エリザベート王妃国際音楽コンクール」ピアノ部門で第1位。しかし、局所性ジストニアを患って1960年代に右手の自由を失った。その後、2000年代にボトックス療法によって右手が回復するまで、左手だけのレパートリーによって演奏を続けた。指揮も行っていた。

 ジョージ・セルが指揮するクリーヴランド管弦楽団と共演して、多くの優れた録音を遺した。

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2020年8月10日

◆映画音楽で知られる作曲家エンニオ・モリコーネが死去(享年91歳)


 映画音楽で知られる作曲家エンニオ・モリコーネが7月6日に死去した。享年91歳。

 エンニオ・モリコーネは、ローマ出身。ローマのサンタ・チェチーリア音楽院で作曲技法を学んだ後、作曲家としてテレビ・ラジオ等の音楽を担当した。

 1950年代末から映画音楽の作曲、編曲、楽曲指揮を行う。映画音楽家デビューは1961年のルチアーノ・サルチェ監督の「ファシスト」。

 1960年代はセルジオ・レオーネ監督とのコンビで、いわゆる「マカロニ・ウェスタン」作品を手掛けた。1987年「アンタッチャブル」でグラミー賞を受賞、1989年には「ニュー・シネマ・パラダイス」で世界的な知名度を得た。

 合計6回アカデミー賞にノミネートされた。日本でも、2003年にNHKの大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」の音楽を担当。

 2007年第79回アカデミー賞において名誉賞を受賞。2016年「ヘイトフル・エイト」の音楽で第88回アカデミー賞 作曲賞を受賞。2017年イタリア共和国功労勲章受章。2019年、旭日小綬章受章。

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2020年8月10日

◆女性ヴァイオリニストのイダ・ヘンデルが死去(享年91歳)


 ポーランド出身の女性ヴァイオリニストのイダ・ヘンデルが6月30日死去した。享年91歳。

 イダ・ヘンデルは、ポーランド・ヘウム出身。ワルシャワ音楽院に学んだ後、ベルリンでカール・フレッシュに、またパリでジョルジュ・エネスコにも師事。

 影響を受けた芸術家は、同郷の先輩ヴァイオリニストのブロニスワフ・フーベルマンや、指揮者ラファエル・クーベリック。長いキャリアにもかかわらず、録音数は非常に少ないが、ウラジミール・アシュケナージとの共演によるCD制作で復活を果たした。

 1998年には指揮者サイモン・ラトルと、2004年にはピアニストフー・ツォンとともに来日も果たした。没時はカナダ在住。

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2020年6月11日

◆作曲家の服部克久氏が死去(享年83歳)


 作曲家・編曲家の服部克久氏が6月11日に死去した。享年83歳。

 東京都出身。成蹊中学校・高等学校を経てパリ国立高等音楽院へ留学。帰国後すぐ、戦後の復興後のテレビ放送の創成期より活動を始め、テレビ、ラジオ番組、ドラマ、アニメ、映画の音楽を数多く担当。

 日本レコード大賞企画賞を2回(第32回:1990年、第40回:1998年)受賞した。

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2020年6月10日

◆第50回「ENEOS 音楽賞」発表


 JXTGホールディングスは、 第50回「ENEOS 音楽賞」の受賞者を次の通り決定した。

 なお、表彰式は11月20日(金) にパレスホテル東京(東京都千代田区)において開催する。

                           ◇

第50回「ENEOS音楽賞」

邦楽部門  伶 楽 舎 (れいがくしゃ) 雅楽演奏グループ

洋楽部門  本賞  佐藤 美枝子 (ソプラノ)

     奨励賞  アントネッロ (古楽アンサンブル 、主宰:濱田芳通 )

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2020年6月07日

◆音楽学者の皆川達夫氏、死去(享年92歳)


 中世・ルネサンス音楽の研究で知られる音楽学者の皆川達夫が、2020年4月19日に死去した。享年92歳。

 1948年、東京大学文学部西洋史学科入学。個人的に髙田三郎の門を叩き、音楽理論と作曲法を学ぶ。1952年、中世音楽合唱団を結成。1955年、コロンビア大学とニューヨーク大学に留学。1978年、イタリア政府からイタリア共和国功労勲章「カヴァリエーレ」を受ける。2009年、「NHK放送文化賞」受賞

 長年にわたって、NHK-FMの「バロック音楽のたのしみ」(1965年度-1985年度)、ラジオ第1放送の「音楽の泉」(1988年-2020年)で解説を担当した。

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2020年4月30日

◆日本ショパン協会会長に海老 彰子氏が就任


 日本ショパン協会は、理事会で新しい役員を以下の通り決定した。

                      ◇

【 就任 】  会長    海老 彰子
      副会長   植田 克己
      事務局長  小宮山 淳

【 退任 】  会長    小林 仁(顧問に就任)
      事務局長  梶村 英樹(顧問に就任)

 新会長の海老 彰子は、大阪府出身。東京藝術大学在学中に、第41回「日本音楽コンクール(ピアノ部門)」で優勝。フランス政府給費を得て単身渡仏。パリ国立音楽院をプルミエ・プリ(首席)卒業後、大学院課程に相当する研究科を卒業。1975年第16回「ロン=ティボー国際コンクール」第2位。1980年第10回「ショパン国際ピアノコンクール」第4位無しの第5位。フランス政府から学術文芸シュバリエ勲章、パリ名誉市民メダル受章。「日本ショパン協会賞」受賞。

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2020年4月20日

◆第30回(2019年度)「出光音楽賞」、佐藤晴真(チェロ)、服部百音(ヴァイオリン)、藤田真央(ピアノ)が受賞


 第30回(2019年度)「出光音楽賞」は、佐藤晴真(チェロ)、服部百音(ヴァイオリン)、藤田真央(ピアノ)が受賞した。

 佐藤晴真(チェロ/22歳)は、1998年2月27日、愛知県名古屋市生まれ。2019年、長い伝統と権威を誇るミュンヘン国際音楽コンクールチェロ部門において日本人として初めて優勝して、一躍国際的に注目を集めた。2018年には、ルトスワフスキ国際チェロコンクールにおいて第1位および特別賞を受賞している。ベルリン在住。

 服部百音(ヴァイオリン/20歳)は、1999年9月14日、東京都港区生まれ。2009年リピンスキ・ヴィエニヤフスキ国際コンクールのジュニア部門で史上最年少第1位及び特別賞を受賞、全日本芸術コンクールで1位。2010年より日本、ミラノ他でリサイタルやオーケストラとの共演を行う。現在、ザハール・ブロン・アカデミーに在籍、桐朋学園大学ソリスト・ディプロマ・コースに在学中。

 藤田真央(ピアノ/21歳)は、1998年11月28日、東京都新宿区生まれ。2019年6月チャイコフスキー国際コンクールで第2位を受賞。2017年には弱冠18歳で、第27回クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールで優勝。併せて「青年批評家賞」「聴衆賞」「現代曲賞」の特別賞を受賞。2016年には、故中村紘子氏が最後に音楽監督を務めた浜松国際ピアノアカデミーコンクールで第1位。

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2020年4月11日

◆第46回「日本ショパン協会賞」、川口成彦が受賞


 第46回「日本ショパン協会賞」は、川口成彦が受賞した。

 授賞式は5月25日に東京・表参道のカワイ表参道コンサートサロン「パウゼ」で行われる。

 ピアノの川口成彦は、1989年生まれ。岩手県盛岡市出身。東京芸大音楽学部楽理科を卒業、同大学院修士課程古楽科首席修了。その後留学し、アムステルダム音楽院古楽科修士課程首席修了。現在はオランダのアムステルダムに在住。フォルテピアノ、チェンバロ奏者として知られ、2018年に第1回「ショパン国際ピリオド楽器コンクール」で第2位に入賞して一躍脚光を浴びた。(ブログ「文化的な日々」より)

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