2019年3月01日
バリトンのテオ・アダムが1月10日、ドレスデンで死去した。享年92歳。
テオ・アダムは、1926年にドレスデンにて生まれる。1949年に生地のドレスデンで「魔弾の射手」のヘルミット役でデビュー。1952年にはバイロイト音楽祭に出演。 1969年にメトロポリタン歌劇場において、ヨーゼフ・ローゼンシュトックの指揮で「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のハンス・ザックス役を演じ、バス=バリトン歌手としてデビューする。
1972年には、ビルギット・ニルソンやジョン・ヴィッカーズと共演して、ヘルベルト・フォン・カラヤンが指揮と舞台監督を行う「ニーベルングの指環」にヴォータン役で1年を通して出演。1988年には、ジェームズ・レヴァインの指揮するメトロポリタン歌劇場に復帰して、「ワルキューレ」の公演でジークムント役のペーター・ホフマンと共演した。
リートや宗教曲の分野でも広く活躍。たびたび来日し、日本でも人気のある歌手であった。