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2025年7月17日

★ハンスイェルク・シェレンベルガーのテレマン:無伴奏オーボエのための12の幻想曲


テレマン:無伴奏オーボエのための12の幻想曲 TWV 40:26~37

       ①TWV 40:26
       ②TWV 40:27
       ③TWV 40:28
       ④TWV 40:29
       ⑤TWV 40:30
       ⑥TWV 40:31
       ⑦TWV 40:32
       ⑧TWV 40:33
       ⑨TWV 40:34
       ⑩TWV 40:35
       ⑪TWV 40:36
       ⑫TWV 40:37

オーボエ:ハンスイェルク・シェレンベルガー(原曲:ヴィオラ・ダ・ガンバ)

トランスクリプション:ハンスイェルク・シェレンベルガー

CD:カメラータトウキョウ CAMP-8023

 このCDは、近年再発見されたテレマン:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための12の幻想曲を、オーボエの名手ハンスイェルク・シェレンベルガーにより収録。テレマンは、1730年代に12曲の幻想曲から成る独奏楽器による4つの作品集を作曲している。楽器はそれぞれ、フルート、ヴァイオリン、チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ。このうち、当時すでに時代遅れになりつつあったヴィオラ・ダ・ガンバのための幻想曲は、他の3つの楽器のための幻想曲とは対照的に、表舞台から姿を消してしまった。時を経て2000年頃、この幻想曲はレースブルク城の蔵書室で発見され、2015年に楽譜が出版された。オーボエの名手シェレンベルガーが、これに注目。原曲に寄り添いながらオーボエ用にトランスクリプションを行った。

 オーボエのハンスイェルク・シェレンベルガー(1948年生まれ)は、ドイツ、ミュンヘンの出身。6歳からブロックフレーテ(リコーダー)、13歳からオーボエを始める。1967年にミュンヘン国立音楽大学に入学。その後、ダルムシュタット夏季現代音楽講習会でハインツ・ホリガーのクラスに参加し、現代音楽の演奏技法についても研鑽を積む。なお、ミュンヘン工科大学で数学の学位も取得している。1971年、ケルン放送交響楽団のオーディションに合格し、副首席奏者になる。1972年「ミュンヘン国際音楽コンクール」で2位に入賞。1975年ケルン放送交響楽団の首席奏者に就任。このころ、ケルン放送響を指揮したヘルベルト・フォン・カラヤンの目に留まり、1977年にベルリン・フィルの代理奏者として演奏に加わる。1980年、正式にベルリン・フィルの首席オーボエ奏者に就任し2000/2001年のシーズン終了までこのポストを務めた。1991年ハイドン・アンサンブル・ベルリンを設立、芸術監督を務めた。ベルリン・フィル退団後は、自らレコード会社「カンパネラ・ムジカ」を興し、多くのレコーディングを行なっている。後進の指導にも熱心で、1980年から1991年までベルリン芸術大学とカラヤン・アカデミーの講師を務めた。2021年から2023年までベルリン交響楽団の首席指揮者を務めた。2021年ベルリンシンフォニカの首席指揮者に就任。2013年より岡山フィルハーモニック管弦楽団の首席指揮者、2022年からは名誉指揮者を務めている。また、3年に1回開かれる「国際オーボエコンクール・東京」の審査委員長。

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