クラシック音楽 新譜CD情報


バックナンバー 2012年 5月

2012年5月31日

★ウィーン・フィルのフルート奏者フォーグルマイヤーの追悼盤“Dedicated to Piccolo ラスト・レコーディング”


マルティヌー:ピアノと木管楽器のための六重奏曲よりスケルツォ(ディヴェルティメント)
フランセ:フルート・ソナタよりスケルツォ/フィナーレ
プロコフィエフ:束の間の幻影より(編曲:H.ハリソン)
ジョプリン:オリジナル・ラグ(編曲:D.フェルスター)
ライネッケ:フルートと管楽器のためのバラード 作品288 よりアレグロ
ムーケ:5つのやさしい小品より
タファネル:アンダンテ・パストラールとスケルツェッティーノ
アンデルセン:8つの小品より第2番ワルツ/第4番水車小屋/第8番タランテラ
ドビュッシー:2つのアラベスク より(編曲:L.ラフルーランス)第2番
アールバード:組曲I. レチタティーヴォ/II. ブルレスカとアリエッタ/III. ダンス
ゴベール:オリエンタル
イベール:物語 より(編曲:M.モイーズ)I. 金の亀を使う女/II. 小さな白いロバ/VIII. 水晶の籠/X. バルキス女王の行列

ピッコロ:ギュンター・フォーグルマイヤー

ピアノ:シュテファン・メンドル

CD:カメラータ・トウキョウ CMCD‐282482010年5月、ウィーン(JVC K2レーザー・カッティングによる高音質)

 2012年1月、ウィーン・フィルのフルート奏者ギュンター・フォーグルマイヤーが永眠した。同アルバムは2011年の来日ツアーにあわせて制作がスタートしたが、フォーグルマイヤーの急逝により、彼の最初で最後のピッコロのための作品集となった。

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2012年5月28日

★高橋アキのシューベルト第3弾  ~あらたなシューベルトの世界~


シューベルト:ピアノ・ソナタ第17番
        :幻想曲「さすらい人幻想曲」

ピアノ:高橋アキ

録音:2012年1月/三重 他(ピアノ=ベーゼンドルファー:モデル290 インペリアル)

レーベル: カメラータ・トウキョウ CMCD-28256(「HRカッティング」採用CD)

 高橋アキによるシューベルト・シリーズ第3弾がついに完成した。同アルバムでは難曲「さすらい人幻想曲」、そして大曲「ピアノ・ソナタ第17番」を収録。「さすらい人幻想曲」は、その難しさゆえにシューベルト自身もあるとき途中で弾けなくなり「こんな曲は悪魔にでも弾かせろ!」と叫んだ、という逸話が残されている。この2つの大曲を、高橋アキは、あらたなシューベルトの世界を提示。

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2012年5月25日

★“キング・オブ・クラリネット”カール・ライスター、75歳記念盤「2本のクラリネットのための作品集」


メンデルスゾーン:コンツェルトシュテュック 第1番(E.サイモン版)
ベールマン:2本のクラリネットとピアノのための協奏的二重奏曲 作品33 変ホ短調
メンデルスゾーン:3つの歌~2本のクラリネットとピアノのための(編曲:P.ウェストン)
          :交響曲 第2番「讃歌」より
          :秋の歌 作品63-4
          :挨拶 作品63-3
クルーゼル:2本のクラリネットとピアノのためのアンダンテとアレグロ・ヴィヴァーチェ
メンデルスゾーン:コンツェルトシュテュック 第2番(E.サイモン版)

クラリネット:カール・ライスター/アントニオ・ティネッリ

ピアノ:ジュリアーノ・マッツォカンテ

録音:2010年6月、イタリア

CD:カメラータ・トウキョウ CT‐CMCD28235

 “キング・オブ・クラリネット”カール・ライスターが、自身の75歳記念盤としてロマン派の作曲家たちによる2本のクラリネットとピアノのための三重奏曲等をリリース。数多くの名作が生み出されたロマン派から、メンデルスゾーン、ベールマン、そしてクルーゼルの作品が収められた。このアルバムでは、ライスターが、イタリアの名クラリネット奏者、アントニオ・ティネッリと共演をしている。ロマン派の名作が2人の名手により鮮やかによみがえる。

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2012年5月24日

★台湾出身の若手ヴァイオリニストのホープ  レイ・チェンのチャイコフスキー&メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲


チャイコフスキー&メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲

ヴァイオリン:レイ・チェン

指揮:ダニエル・ハーディング

管弦楽:スウェーデン放送交響楽団

レーベル: ソニーミュージックジャパン S‐SICC1534

 オイストラフ、コーガンなどを輩出し、欧州随一の伝統と権威を誇るエリザベート王妃国際音楽コンクールの2009年大会は、レイ・チェンが最年少の参加でありながら圧倒的な評価を得て1位を獲得した。また、2011年5月には来日公演を果たし、大好評を博した。今回はデビュー2枚目のアルバム「メン・チャイ」で、エリザベート・コンクールで優勝を決めた曲。レイ・チェンは、台湾出身でオーストラリアで育つ。米国のカーティス音楽院で学んだ若手のホープ。

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2012年5月21日

★没後10年ギュンター・ヴァント、モーツァルト:ポストホルン・セレナード/ベートーヴェン:交響曲第4番(2001年ライヴ)


モーツァルト:ポストホルン・セレナード
ベートーヴェン:交響曲第4番(2001年ライヴ)

指揮:ギュンター・ヴァント

管弦楽:北ドイツ放送交響楽団

録音:2001年4月、ハンブルグ、ライヴ録音

CD:ソニー(RCAレッドシール) SICC-10140(ハイブリッド)

 このCDは、ドイツの名指揮者ギュンター・ヴァント(1912年―2002年)生誕100年・没後10年記念DSDマスタリング・エディション。巨匠の執念が成し遂げた「ポストホルン」の名演。自ら「会心の出来」と語ったハンブルク・ライヴ。2001年4月、ハンブルクでの北ドイツ放送響定期の全曲をライヴ収録したもの。ヴァント自身が演奏の出来を気に入り、「自分の90歳記念にリリースしたい」という意向を受けて、急遽発売されたもの。優美で格調高い響きが一貫する「ポストホルン」は、長年演奏を重ねてきたヴァントの愛奏曲で、ギュルツェニヒ管とのLP録音以来40年ぶりの再録音となった。ベートーヴェンの第4番は、ヴァントにとって3度目の録音。

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2012年5月18日

★“グローヴナー・デビュー” デッカ専属契約第1弾


ショパン:スケルツォ第1番/夜想曲第5番/スケルツォ第4番/夜想曲第19番/  
     スケルツォ第3番/夜想曲第20番/スケルツォ第2番  
ショパン(リスト編):6つのポーランドの歌 第5曲「私のいとしい人」/第1曲「乙女の願い」 
リスト:夜想曲「夢の中に」  
ラヴェル:夜のガスパール(第1曲:オンディーヌ/第2曲:絞首台/第3曲:スカルボ)

ピアノ:ベンジャミン・グローヴナー

CD: ユニバーサル ミュージック(デッカ) UM‐UCCD1315

 2012年に20歳になるイギリスのピアニスト、ベンジャミン・グローヴナー。11歳でBBC青少年音楽コンクールに史上最年少で優勝し、神童の名を欲しいままにした彼は、その後カーネギー・ホールやロイヤル・アルバート・ホールなど、世界の名だたるホールに次々とデビューし、2011年には名誉ある「プロムス」開幕コンサートに史上最年少ソリストとして登場。圧倒的なパフォーマンスで世界中のファンを魅了した。デッカ専属契約第1弾となる今作は、技巧的なショパンとラヴェルの傑作をリストの小品で結びつけたプログラミング。このプログラム組み方が面白い。前半はショパンのスケルツォ全曲とノクターン数曲の抜粋。中程、息抜きのように置かれるリスト・ショパンの小曲群を挟み、後半はラヴェルの組曲「夜のガスパール」と、これまで技巧自漫がレコードに名を連ねてきた難曲。

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2012年5月17日

★飯守泰次郎&東京シティ・フィルによるマルケヴィチ版に基づく世界初のベートーヴェン:交響曲全集


ベートーヴェン:交響曲全集(交響曲第1番~第9番、マルケヴィチ版による)

指揮:飯守泰次郎  

管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

独唱:佐々木典子(ソプラノ)/小山由美(アルト)/福井 敬(テノール)/小森輝彦(バリトン)

合唱指揮:藤丸崇浩

合唱:東京シティ・フィル・コーア 

録音:2010年5月-2011年7月、東京オペラシティ、東京芸術劇場(ライヴ録音)

CD:FOCD6014/8 (5CD)

 ウクライナで生まれ、スイスで育った名指揮者イゴール・マルケヴィチ(1912年-1983年)は、欧米各地のオーケストラに蔵書されている巨匠たちの書き込みが残された楽譜に接し、その解釈によっては音楽の本質から離れてしまう危機感を覚え、校訂譜の作成を決意する。この労作「ベートーヴェンの交響曲~歴史的・分析的・実践的研究」は、1982年にペータース社から出版された。
 
 飯守泰次郎&東京シティ・フィルは、2000年に行った「新ベーレンライター版」による全曲演奏により、作曲者の精神に迫る革新的な演奏と絶賛を博した。それから10年2010/11のシーズンに、2回目のベートーヴェン・ツィクルスに取り組む飯守が下した決断-それはマルケヴィチ版の使用であった。

 飯守は、演奏における実際と理論の両面を踏まえたこの画期的な校訂譜の採用を決断し、機能性よりも表現性に訴える全曲演奏を果した。古楽的なアプローチが隆盛を極める現代の演奏に、巨大かつ普遍的な楽聖像を提示する全集の登場。

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2012年5月15日

★高橋悠治&アンサンブル金沢のバッハ:ピアノ協奏曲第1番他


~バッハで始まり、高橋悠治で終わる。~

バッハ:ピアノ協奏曲第1番
シューベルト:ノットゥルノD.897
ヴィラ=ロボス:ショーロ第5番「ブラジルの魂」

ピアノ:高橋悠治

管弦楽:アンサンブル金沢 

録音:2009年7月5日、浜離宮朝日ホール

CD:エイベックス・クラシックス AVCL‐25753

 日本が世界に誇る鬼才、高橋悠治のバッハを聴くことができる。高橋悠治とアンサンブル金沢の名手による“ここでしかきけないアンサンブル”。 現代日本が世界に誇るカリスマ天才作曲家・ピアニストの高橋悠治が、名手ぞろいのアンサンブル金沢の弦楽アンサンブルと、バッハ、シューベルト、ヴィラ=ロボスを奏でる。

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2012年5月10日

★2人の日本人を含む6人のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者集団「フレットワーク」のバッハ:ゴルトベルク変奏曲


バッハ:ゴルトベルク変奏曲(リチャード・ブースビー編による6つのヴィオラ・ダ・ガンバ版)
 
ヴィオラ・ダ・ガンバ:フレットワーク(6人のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者=スザンナ・ペル、森川麻子、ライアン・バーン、市瀬礼子、リチャード・タニクリフ、リチャード・ブースビー)

録音:2011年3月

CD:キング・インターナショナル

 日本人2人を含む6人のビオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)集団 「フレットワーク」による演奏。坂本龍一が絶賛していることもあって、近年ますます注目度が高まっている。今回の新譜はバッハの「ゴルトベルク変奏曲」。バッハの「ゴルトベルク変奏曲」は、ピアノのグレン・グールドによる演奏などで知られるが、今回の演奏は6つのヴィオラ・ダ・ガンバ版によるもので、新しい「ゴルトベルク変奏曲」の世界が広がりそうだ。

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2012年5月08日

★牛田智大のクラシック日本人ピアニストとして史上最年少デビューCD


<ディスク:1>
シューベルト/グルック/ショパン/任光/ベートーヴェン/ヒナステラ

愛の夢 第3番 
即興曲 第15番≪エディット・ピアフを讃えて≫ 
夜想曲 第2番 
ワルツ 第6番≪小犬≫ 
ワルツ 第10番  
コンソレーション(慰め) 第3番 
アルゼンチン舞曲集 作品2 第1曲:年老いた牛飼いの踊り/第2曲:粋な娘の踊り/第3曲:はぐれものガウチョの踊り 
即興曲 第3番  
メロディ(歌劇≪オルフェオとエウリディーチェ≫から) 
ワルツ 第4番≪華麗なる円舞曲≫ 
彩雲追月 
即興曲 第3番 変ロ長調 
バガテル ≪エリーゼのために≫

<ディスク:2(初回限定盤SHM-CD+DVD)> 

リスト:愛の夢 第3番 (DVD) 
プーランク:即興曲 第15番≪エディット・ピアフを讃えて≫ (DVD) 
ヒナステラ:アルゼンチン舞曲集 作品2 (DVD)

CD:ユニバーサルクラシック UM‐UCCY9012/1023

 牛田智大は、1999年生まれ。生後すぐ中国・上海で生活。 2005年、小学校入学時に帰国。 2008年第9回ショパン国際ピアノコンクールin ASIA小学1.2年生部門 アジア大会金賞第1位。以後、「ショパン国際ピアノコンクールin ASIA」5年連続第1位。2012年第16回浜松国際ピアノアカデミー・コンクール第1位。現在は金子勝子氏のもと研鑽を積んでおり、世界的ピアニスト、ラン・ランや中村紘子氏も彼の演奏を高く評価している。ユニバーサル ミュージックと専属契約を結び、今回、クラシック日本人ピアニストとしては史上最年少のCDデビューとなったもの。

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