2021年5月20日
ブラームス : 交響曲第1番
指揮:ウィレム・メンゲルベルク
管弦楽:アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音: 1943年4月13日、コンセルトヘボウ、アムステルダム (ライヴ録音)
ボーナストラック:インタビュー:1938年2月8日ミュンヘンにおけるドイツ語でのインタビュー (5分)
CD:キングインターナショナル KKC-4248
指揮のウィレム・メンゲルベルク(1871年―1951年)は、オランダ出身。1895年に24歳でアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者に就任。その後、常任指揮者に就任し、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団を世界的なオーケストラへと育て上げた。1922年~1930年ニューヨーク・フィルハーモニックの首席指揮者も兼任。第二次世界大戦中、メンゲルベルクはベルリン・フィルに客演したなどのことから、戦後はコンセルトヘボウを追われ、楽壇からも追放された。その後減刑され、1952年度からの音楽活動再開が決まるが、その直前に死去。晩年は不遇のうちに没したメンゲルベルクだが、現在、オランダ人芸術家としては画家のレンブラントと共に高く評価されている。
このCDは、仏ターラが発掘した、メンゲルベルク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の未発表ライヴ録音で、「ベートーヴェン交響曲集~未発表録音集 (4CD) 」に続く、ブラームスの交響曲第1番。メンゲルベルクの「生誕150年・没後70年周年企画」として国内盤で復活。
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2021年5月17日
ベートーヴェン:交響曲第7番
指揮:テオドール・クルレンツィス
管弦楽:ムジカエテルナ
CD:ソニーミュージックジャパン SICC-30566(Blu-specCD2仕様)
指揮のテオドール・クルレンツィス(1972年生れ)は、ギリシャ、アテネ出身。サンクトペテルブルク音楽院で学ぶ。サンクトペテルブルク・フィルハーモニー管弦楽団においてユーリ・テミルカーノフのアシスタントを務める。2004年ノヴォルシビスク国立歌劇場の音楽監督に就任。さらに管弦楽団のムジカエテルナとムジカエテルナ室内合唱団を創設して芸術監督に就任。2011年ペルミ国立オペラ・バレエ劇場の芸術監督、2018年南西ドイツ放送交響楽団首席指揮者に就任。このCDは、テオドール・クルレンツィス指揮するムジカエテルナによる「運命」交響曲に続く、ベートーヴェン・アルバム第二弾。
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2021年5月13日
<Disc 1>
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ 第1番 へ短調作品120-1
ヴィオラ・ソナタ 第2番 変ホ長調作品120-2
<Disc 2>
シューマン:おとぎの絵本作品113
ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ作品147
ヴィオラ:店村眞積
ピアノ: 練木繁夫
CD:マイスターミュージック MM-4089~90
ヴィオラの店村眞積(1948年生まれ)は、京都府出身。中学3年生のとき、「学生音楽コンクール」西日本第1位。京都市立堀川高校音楽コースへ進学。高校卒業後は、江藤俊哉の個人レッスンを受ける。22歳のとき桐朋学園大学音楽学部へ入学。大学3年生のとき、齋藤秀雄に「ヴィオラをやりなさい」と勧められる。1973年「日本音楽コンクール」第3位。1974年に桐五重奏団を結成し、ヴィオラを担当し、本格的にヴィオラ奏者への道を歩むことを決意。ルイジ・ケルビーニ音楽院に留学。その半年後にフィレンツェ市立歌劇場管弦楽団首席ヴィオラ奏者のオーディションを受け、リッカルド・ムーティに認められ入団。翌1977年の「ジュネーヴ国際コンクール」第2位。フィレンツェ市立歌劇場で8年ほど務めて帰国。1984年に読売日本交響楽団ソロ・ヴィオラ奏者に就任。2001年よりNHK交響楽団首席ソリストを務めた。2011年6月、東京都交響楽団の特任首席奏者に就任。現在、水戸室内管弦楽団、サイトウ・キネン・オーケストラメンバー。2012年9月から京都市交響楽団ソロ首席ヴィオラ奏者に就任。東京音楽大学教授、桐朋学園大学特任教授。
ピアノの練木繁夫(1951年生まれ)は、東京都出身。暁星学園中学、桐朋学園高校を経て1971年インディアナ大学に留学。1974年「チャイコフスキー国際コンクール」において最優秀伴奏賞受賞、1976年「サウスウェスト・ピアニスト・ファウンデーション・コンペティション」優勝、1978年「スリーリヴァーズ・インターナショナル・ピアノ・コンペティション」優勝。1976年よりチェリストのヤーノシュ・シュタルケルと演奏活動を始め、世界各地で好評を得る。日本へは1976年に同行し、その後、定期的に帰国してNHK交響楽団、読売公響楽団、東京都交響楽団などの主要オーケストラと共演。1991年ピアノクァルテット「TOKYOソロイスツ」を結成。1994年「サントリー音楽賞」受賞。シューマンの作品を録音した「パピヨン」が1997年度文化庁「芸術選奨」作品賞を受賞。現在、母校インディアナ大学教授、国内では桐朋学園大学、相愛学園大学、国立音楽大学、エリザベト音楽大学で後進の指導に当たっている。
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2021年5月10日
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第10番「ハープ」/第14番
弦楽四重奏:クァルテット・エクセルシオ
CD:ナミ・レコード NM-WWCC7939
弦楽四重奏団「クァルテット・エクセルシオ(Quartet Excelsior)」(愛称:「エク」)は、年間通して活動する常設の弦楽四重奏団。 1994年 に結成。第5回「パオロ・ボルチアーニ国際弦楽四重奏コンクール(イタリア)」最高位などのコンクール受賞歴を持つ。 2008年に第19回「新日鉄音楽賞」フレッシュアーティスト賞を受賞(団体の受賞はこの賞の歴史で唯一)。2010年に発足したサントリーホール室内楽アカデミーではコーチング・ファカルティに就任。2014年クァルテット・エクセルシオでの活動が評価され、チェロ大友肇が、第13回「斎藤秀雄メモリアル基金賞」を受賞。また、2015年クァルテット・エクセルシオとして、第16回「ホテルオークラ音楽賞」を受賞。このCDは、「エク」のベートヴェンシリーズ第5弾。
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2021年5月06日
藤倉大:ピアノ協奏曲第4番「Akiko’s Piano」
ベートーヴェン:カヴァティーナ(弦楽四重奏曲第13番変ロ長調 作品130より)
マーラー:歌曲集「亡き子をしのぶ歌」
バッハ(齋藤秀雄編):シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番より)
指揮:下野竜也
管弦楽:広島交響楽団
ピアノ:萩原麻未
メゾソプラノ:藤村実穂子
録音:2020年8月5日~6日、広島文化学園HBGホール(ライヴ録音)
CD:ソニーミュージックジャパン SICX-10011
広島の被爆75年という節目の年である2020年8月に広島で2日にわたって行なわれた広島交響楽団による“平和の夕べ”コンサート。被爆した“明子さんのピアノ”が、奇蹟的に修復されて保存されていることを知ったロンドン在住の作曲家、藤倉大がそのピアノからインスパイアされて作曲した新しいピアノ協奏曲は、藤倉の申し出を快く受け入れた巨匠マルタ・アルゲリッチを迎えて行われる予定であったが、折からのコロナ禍により来日できず、かわって広島出身のピアニスト、萩原麻未によって初演された。
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2021年5月03日
ベートーヴェン:ピアノ、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための三重協奏曲 ハ長調 Op.56
交響曲第2番 ニ長調 Op.36 (作曲者自身の編曲によるピアノ三重奏曲版)
ヴァイオリン:イザベル・ファウスト
チェロ:ジャン=ギアン・ケラス
フォルテピアノ:アレクサンドル・メルニコフ
指揮:パブロ・エラス=カサド
管弦楽:フライブルク・バロック・オーケストラ
CD:キングインターナショナル KKC6332
ヴァイオリンのイザベル・ファウストは、ドイツ出身。1987年アウグスブルクの「レオポルト・モーツァルト・コンクール」、1993年「パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクール」で共に第1位。1997年には、バルトークのソナタのデビュー録音でグラモフォン賞「ヤング・アーティスト・オ ブ・ザ・イヤー」を受賞した。古典作品に加え前衛的なレパートリーも持っており、世界初演も多い。室内楽奏者としても各地の音楽祭に定期的に出演。現在、世界を代表するヴァイオリニストの一人に数えられている。
チェロのジャン=ギアン・ケラス(1967年生れ)は、カナダ、モントリオール出身。リヨン国立高等音楽院、フライブルク音楽大学、ジュリアード音楽院でチェロを学ぶ。1990年から2001年まで「アンサンブル・アンテルコンタンポラン」の首席チェロ奏者を務めた。2002年「グレン・グールド国際プロテジェ賞」受賞。
ピアノのアレクサンドル・メルニコフ(1973年生まれ)は、モスクワ出身。6歳でモスクワの中央音楽学校に入学し、モスクワ音楽院ではレフ・ナウモフ教授に学ぶ。卒業後、ミュンヘンでエリソ・ヴィルサラーゼに師事。スヴャトスラフ・リヒテルとも親密な関係を築く。1989年「シューマン国際コンクール」、1991年「エリザベート王妃国際音楽コンクール」など主要な国際ピアノコンクールで入賞、以来国際的に活躍。
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2021年4月26日
ワーグナー: 楽劇「トリスタンとイゾルデ」 (全曲)
演出、装置、衣裳:ウィーラント・ワーグナー
指揮:ピエール・ブーレーズ
管弦楽:NHK交響楽団
独唱:トリスタン: ヴォルフガング・ヴィントガッセン (テノール)
イゾルデ: ビルギット・ニルソン (ソプラノ)
国王マルケ: ハンス・ホッター (バス・バリトン)
クルヴェナル: フランス・アンダーソン (バス)
ブランゲーネ: ヘルタ・テッパー (アルト)
メロート: セバスチャン・ファイアジンガー (テノール)
牧童、若い船乗り: ゲオルク・パスクーダ (テノール)
舵手: ゲルト・ニーンシュテット (バス)
合唱:大阪国際フェスティバル合唱団
録音: 1967年4月10日、フェスティバルホール (ライヴ録音)
CD:キングインターナショナル KKC-2188~90
指揮のピエール・ブーレーズ(1925年―2016年)は、フランス、ロワール県の出身。第2次世界大戦後のフランスのクラシック音楽界で活躍した作曲家、指揮者、音楽教育家。現代音楽界の重鎮にして、近現代音楽の最高の解釈者だった。高等学校では数学を専攻するが、やがて音楽の道に進む。パリ音楽院でオリヴィエ・メシアンに学び、40年代半ばから作曲活動を開始し、新鋭作曲家として注目を集める。1970年代にフランス国立の「IRCAM(音楽/音響の探究と調整の研究所)」を創設し、総裁を務め、フランスをはじめヨーロッパ現代音楽文化を統合するための活動を展開。1991年IRCAM所長を辞任した後も、積極的に演奏、作曲活動を展開した。主な作品には、「フルートとピアノのためのソナチネ」「ピアノ・ソナタ第1番」「デリーヴ」「メモリアル」「二重の影の対話」「カミングズは詩人である」などがある。指揮者としては、クリーヴランド管弦楽団音楽監督、BBC交響楽団首席指揮者、ニューヨーク・フィルハーモニック音楽監督、シカゴ交響楽団音楽監督などを歴任。主な受賞歴は、第1回「高松宮殿下記念世界文化賞」(1989年)、「ウルフ賞」芸術部門(2000年)、「グラミー賞」クラシック現代作品部門(2000年)、「グロマイヤー賞」作曲部門(2001年)、「京都賞」思想・芸術部門音楽分野(2009年)など。
このCDは、ブーレーズ唯一の「トリスタンとイゾルデ」盤。というより後にも先にもブーレーズ生涯ただ一度の上演で、文化遺産に値する録音。1967年の大阪国際フェスティバルに、ブーレーズの指揮、バイロイトからの引越し公演でワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」が上演され、当時の日本音楽界の大きな話題となった。ヴィーラント・ワーグナーの演出、ヴィントガッセン、ニルソン、ホッターら最高の歌手陣、NHK交響楽団という豪華キャストによる今日の感覚からも空前絶後の公演音源が初登場。フェスティバルホールをバイロイト祝祭劇場風に改造までして、非常に高額な入場料も話題となったが、聴衆を1963年のベルリン・ドイツ・オペラによる本邦初演以上の感動に巻き込んだとされる。そのスタッフたちの熱意、聴衆の真剣な姿勢と強い緊張感が半世紀以上を経てもまざまざと伝わってくる。
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2021年4月22日
ブルックナー:ミサ曲 第3番 ヘ短調 WAB28
指揮:飯森範親
管弦楽:山形交響楽団
独唱:梅津 碧(ソプラノ)
在原 泉(アルト)
鏡 貴之(テノール)
鈴木 集(バリトン)
合唱:山響アマデウスコア
録音:2020年2月15~16日、山形テルサホール(ライヴ録音)
CD:オクタヴィア・レコード OVCL-00730
指揮の飯森範親(1963生まれ)は、1986年桐朋学園大学指揮科卒業後、ベルリンへ留学。1989年からバイエルン国立歌劇場でサヴァリッシュのもとで研鑚を積む。1994年東京交響楽団専属指揮者に就任。1994年CD録音での成功が高く評価され、モスクワ放送交響楽団特別客演指揮者(1994年~1998年)に就任。1995年~2002年広島交響楽団正指揮者。2001年バーデン=ヴュルテンベルク州のヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団音楽総監督に就任(現首席客演指揮者)。2004年山形交響楽団の常任指揮者、2007年より同楽団音楽監督に就任し、現在は同楽団芸術総監督。2006年度(平成18年度)「芸術選奨新人賞」を受賞。2014年日本センチュリー交響楽団首席指揮者に就任。
このCDは、飯森範親&山響によるブルックナーの宗教曲を取り上げる演奏会シリーズの第1弾。山響アマデウスコアの合唱、東北出身のソリストなど地元由来の出演者によるブルックナー:ミサ曲 第3番 。その心意気やよし。
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2021年4月19日
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
指揮:ウラディーミル・フェドセーエフ
管弦楽:チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ(旧モスクワ放送交響楽団)
CD:エイベックス・クラシックス AVCL-84114
指揮のウラディーミル・フェドセーエフ(1932年生まれ)は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)出身。モスクワ音楽院に学ぶ。1971年にレニングラード・フィルの客演指揮者としてデビュー。1974年からモスクワ放送交響楽団(現:チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ)の音楽監督および首席指揮者に就任以来、35年を越えるパートナーシップを築き、同オーケストラをロシアのトップクラスの楽団に育て挙げた。国外では、ウィーン交響楽団首席指揮者(1997年~2005年)を歴任。バイエルン放送交響楽団、シュトゥットガルト放送交響楽団、ハンブルク歌劇場管弦楽団、フランス国立管弦楽団などのオーケストラに客演。受賞歴として、ソ連邦人民芸術家、グリンカ賞、モスクワ知事賞、シルヴァー・クロス章、ゴールデン・オルフェウス大賞等がある。
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2021年4月15日
ドビュッシー:フルート、ヴィオラ、ハープのためのソナタ L2.145(L1.137)
カーク=エラート:ソナタ(アパッショナータ) 嬰ヘ短調 作品140
C.P.E.バッハ:無伴奏フルート・ソナタ イ短調 Wq.132
ラウタヴァーラ:フルートとギターのためのソナタ
プロコフィエフ:フルート・ソナタ ニ長調 作品94
フルート/アルトフルート/ピッコロ
:ザビエル・ラック
ヴィオラ:東条慧
ハープ :福井麻衣
ギター :猪居亜美
ピアノ :岡本知也
CD:カメラータトウキョウ CMCD-28379
フルートのザビエル・ラックは、オーストラリア・シドニー出身(英国国籍)。メルボルン大学を卒業後、英国王立音楽大学、ウィーン国立音楽大学で研鑽を積む。ウィーン国立音楽大学の学生時代よりウィーン・フィルハーモニー管弦楽団およびウィーン国立歌劇場の契約奏者を長年務めた。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン交響楽団、ウィーン放送交響楽団、ウィーン室内合奏団、シドニー交響楽団、メルボルン交響楽団、京都市交響楽団、NHK交響楽団など、多くの世界的オーケストラにゲスト首席奏者として招かれ、演奏会、レコーディングを幅広く行う。2006年にトーマス・クリスティアン・アンサンブルのメンバーとして録音したCDが、名誉あるドイツ・レコード産業最優秀賞を受賞した。2005年から兵庫芸術文化センター管弦楽団の初代フルート奏者を務め、その後、2008年からソウル・フィルハーモニー管弦楽団の副首席奏者を4年間務めた。現在、神戸女学院大学音楽学部准教授。このCDは、フルートの名手ザビエル・ラックのCDアルバム第3弾で、C.P.E.バッハからラウタヴァーラまで フルート・ソナタの移ろいをたどる。
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