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2025年9月08日

★芥川也寸志生誕100周年記念 芥川也寸志 指揮 新交響楽団のチャイコフスキー名演集


チャイコフスキー:

<CD1>

①交響曲第4番ヘ短調 作品36
②ただ憧れを知る者だけが(芥川也寸志編)

<CD2>

③交響曲第5番ホ短調 作品64
④交響曲第5番 リハーサル風景

<CD3>
⑤交響曲第6番ロ短調 作品74「悲愴」
⑥イタリア奇想曲 作品45

指揮:芥川也寸志

管弦楽:新交響楽団

録音:①②1985年11月3日、東京文化会館(第109回演奏会)ライヴ、デジタル録音
   ③1982年9月15日、東京文化会館(第97回演奏会)ライヴ、ステレオ
   ④1967年9月3日東京文化会館リハーサル室、モノラル
   ⑤⑥1973年3月25日、神奈川県立音楽堂(第25回演奏会)ライヴ、ステレオ

CD:Tobu Recordings(東武商事)TBRCD0176

 このCDアルバムは、新交響楽団を産み、育て、愛した芥川也寸志のチャイコフスキー:名演集。貴重なリハーサル風景も収録。2025年に生誕百年を迎えた作曲家芥川也寸志。芥川のライフワークの一つがオーケストラ活動で、創立した新交響楽団を鍛え上げ発展させた。指揮者芥川が愛した作曲家がチャイコフスキーで幸いにも三大交響曲の録音が遺され、第4番はデジタル録音という朗報。芥川自身が最も愛する曲と公言した歌曲「ただ憧れを知る者だけが」が芥川による管弦楽編曲版でアンコールとして演奏されている。作曲家清道洋一氏による愛情溢れるライナーノート付き。

 作曲家の芥川也寸志(1925年―1989年)は、文豪・芥川龍之介の三男として東京・田端に生まれる。1947年東京音楽学校本科を首席で卒業。1950年「交響管絃楽のための音楽」がNHK放送25周年記念懸賞募集管弦楽曲に特賞入賞。同年「交響管絃楽のための音楽」が近衛秀麿指揮の日本交響楽団(NHK交響楽団の前身)により初演され、一躍脚光を浴びた。芥川の音楽界での功績を記念して、1990年サントリー音楽財団により「芥川作曲賞」が創設された。

 新交響楽団は、NHK交響楽団の前身である「新交響楽団」のことではなく、アマチュア・オーケストラとして1956年に設立された「新交響楽団」。芥川也寸志は、1950年代に若い音楽家仲間とともに「20世紀音楽研究所」を設立し、現代音楽の普及に力を注いだ。その流れの中で1956年にアマチュア・オーケストラ「新交響楽団」を創設。芥川は設立当初から音楽監督・常任指揮者を務め、団体の活動を支え続けた。彼の没後も団体は存続し、現在も東京都内を拠点に演奏活動を行っている。2025年4月、サントリーホールにて芥川也寸志生誕100年記念演奏会を実施。芥川がサントリーホール落成記念式典のために作曲した「オルガンとオーケストラのための『響』」や、新響が芥川と共に日本初演を果たしたショスタコーヴィチ交響曲第4番などを演奏し、満員の観客から好評を博した。

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