2023年12月11日
バッハ:フルートとチェンバロのためのソナタ集(全曲)
フルートとチェンバロのためのソナタ ロ短調 BWV1030
フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調 BWV1035
無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013
フルートとチェンバロのためのソナタ イ長調 BWV1032
フルートとチェンバロのためのソナタ イ長調 BWV1032
フラウト・トラヴェルソ(木管の古楽器):バルトルド・クイケン
チェンバロ:渡邊順生
CD:キングインターナショナル KKC-107
このCDは、世界的なフルートの名手、古楽界のレジェンド、バルトルド・クイケンと現代日本を代表するチェンバロ奏者、渡邊順生によるバッハのフルート作品全曲録音。出会いから40年以上、旧知の仲の名匠二人による初めての共演。
リコーダー奏者、フルート奏者、指揮者のバルトルド・クイケン(1949年生まれ)は、ベルギー出身。2人の兄ヴィーラントとシギスヴァルトが積極的に楽器を演奏するような音楽的な環境に育ち、早くから楽器の歴史的な演奏習慣に興味を持つ。ブルッヘ音楽院で音楽を学び始め、ブリュッセル王立音楽院とデン・ハーグ王立音楽院で研鑚を積む。18世紀初頭から原形を留めたままのフラウト・トラヴェルソ(木管楽器の古楽器の一種で、今日のフルート<モダン・フルート>の前身となった横笛)を発見。1970年代から頻繁にバロック音楽を演奏するようになり、ガンバ奏者の兄ヴィーラント、バロック・ヴァイオリン奏者の兄シギスヴァルト、バロック・オーボエ奏者のパウル・ドンブレヒト(ポール・ドンブレシュト)、チェンバロ奏者のロベール・コーネン、グスタフ・レオンハルト、ボブ・ファン・アスペレン、ルネ・ヤーコプス(カウンターテノール)らと共演。現在、ブリュッセル王立音楽院およびデン・ハーグ王立音楽院においてフラウト・トラヴェルソの教授を務めている。
チェンバロ奏者、フォルテピアノ奏者、クラヴィコード奏者、指揮者の渡邊順生(1950年生まれ)は、神奈川県鎌倉市出身。ピアノを宅孝二に師事。一橋大学社会学部在学中にチェンバロ奏者を志して小林道夫に師事。卒業後、アムステルダム音楽院でグスタフ・レオンハルトに師事。1977年、最高栄誉賞付きソリスト・ディプロマを得て卒業、またオランダの音楽教育における最高の賞であるプリ・デクセランスを受賞。1978年、東京でデビューリサイタルを開く。1980年に日本へ帰国。以降、渡邊順生チェンバロ音楽シリーズを開催し、1984年には日本初のオリジナル楽器のオーケストラ”バロック・バンド”を結成するなど、精力的に活動。指揮者としても、モンテヴェルディ、ヘンデル、バッハらの作品を演奏し、フォルテピアノとクラヴィコードの演奏でも活躍。上野学園大学音楽学部客員教授、国立音楽大学演奏学科鍵盤楽器専修講師、東京音楽大学音楽学部器楽専攻講師、桐朋学園大学音楽学部古楽器専攻講師等として後進の指導にあたる。