クラシック音楽 新譜CD情報


バックナンバー 2012年 8月

2012年8月30日

◆究極のヴァイオリン秘曲・小品集「オード・エロティーク」~佐藤久成


ボーム:カヴァティーナ
バルモチン:小さなポエム(世界初録音)
ペトリ:トロイメライ(世界初録音)
ヴィエニアフスキ:華麗なるポロネーズ第1番
ウィルヘルミ:アルバムの綴り(世界初録音)
ポンセ:エストレリータ
ヴィエニアフスキ:スケルツォ・タランテラ
サン=サーンス:白鳥
シュレティアン:理想(世界初録音)
パラディス:シシリエンヌ
ワーグナー:天使(世界初録音)
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
マスネ:タイスの瞑想曲
ベディンガー:オード・エロティーク(世界初録音)
ボーム:カンツォーナ

ヴァイオリン:佐藤久成

ピアノ:田中良茂

録音:2012年1月5日,11日、2月21日、富士見市民文化会館キラリふじみ(埼玉県)

CD:イヤーズ&イヤーズクラシックス

 ヴァイオリン佐藤久成は、東京芸術大学附属音楽高校を経て、東京芸術大学卒業後、ヨーロッパに渡る。ザールラント音楽大学、ブリュッセル王立音楽院、スタウファー音楽院、ベルリン芸術大学で研鑽を積む。日本演奏連盟賞受賞。リッチ、ルガーノ、ルイス・シガル、ベオグラード、ヴィオッティ等の国際コンクールで優勝、入賞。1994年、ベルリン交響楽団定期公演のソリストとしてヨーロッパデビュー。ライフワークとして、数万曲に及ぶ数々の未知の絶版楽譜を世界中で収集、それらの知られざる作曲家や忘れられた作品の発掘に力を注ぎ、紹介・初演・レコーディングを積極的に行う。2002年、カザルスホールにてデビューリサイタルを開催。2010年、YEARS & YEARS CLASSICSより「哀傷のラメント」「トリスタンとイゾルデ」の2枚のソロ・アルバムをリリース。レコード芸術誌「特選盤」、など各誌、各新聞紙上で高い評価を得る。その超個性的ともいわれる、持って生まれたまでの独特の音楽性と奏法、大胆な解釈、千差万別に変化する表情づけと豊かな音色は、熱狂的なファンをもち、現代稀なカリスマ・ヴァイオリニストとして知られている。 このCDは、この世のものとは思えない絶美のロマンティシズムが凝縮された究極のヴァイオリン秘曲・小品集。

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2012年8月28日

★“日本の心をうたう” 小林武史のヴァイオリン、野平一郎のピアノ  2人の名手が日本の心を奏でる


花の街        ちんちん千鳥 
この道       からたちの花
さくら さくら     中国地方の子守歌 
浜千鳥        椰子の実 
夏の思い出    ちいさい秋みつけた
雪の降る町を   冬景色 
ペチカ        朧月夜
春の小川     七つの子 
春よ来い      叱られて
早春賦       故郷 
赤い靴       夕焼小焼 
赤とんぼ      紅葉 
里の秋       冬の夜 
浜辺の歌      かなりや
待ちぼうけ     月の沙漠 
荒城の月      城ヶ島の雨
水色のワルツ   宵待草

ヴァイオリン:小林武史
 
ピアノ:野平一郎

録音:2012年3月21日、品川区立文化センター

CD:ナミ・レコード WWCC-7703

 ヴァイオリンの小林 武史(1931年生まれ)は、1949年第18回毎日音楽コンクール第1位。1955年東京交響楽団のコンサートマスターに就任。以後、チェコスロヴァキア国立ブルノー・フィルハーモニー、オーストリア・リンツ州立ブルックナー交響楽団、読売日本交響楽団等のコンサートマスターを歴任。 1988年度文化庁芸術祭賞受賞。 1996年度文化庁芸術祭大賞受賞。 国際交流基金文化使節としても活躍。 現在、コレギウム・ムジクム東京主宰、宮城・中新田バッハホール音楽院院長。

 ピアノの野平一郎(1953年生まれ)は、東京芸術大学音楽学部作曲科卒業後、同大学院修了。パリ国立高等音楽院卒業。2004年第35回サントリー音楽賞、2005年第55回芸術選奨文部大臣賞、2012年紫綬褒章など多くの賞を受賞。作曲家・演奏家として活動し、現在、東京芸術大学音楽学部教授、静岡音楽館AOI音楽監督。

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2012年8月27日

★斎藤雅広 デビュー35周年記念 “79年のリサイタル”ライヴ録音


ピアノ:斎藤雅広

ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 作品36
シューマン:交響的練習曲 作品13
ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 作品58
英雄ポロネーズ 変イ長調 作品53

録音:1979年3月23日、東京・イイノ・ホール、ライヴ録音(モノラル:アナログ録音で、カセット音源からの復刻)

CD:ナミ・レコード WWCC-7699

 ピアニストとして貫き通してきた斎藤雅広、このCDの「音楽史に残る歴史的録音」(真嶋雄大氏評)により恐るべき手腕が蘇る。斎藤雅広は、1958年生まれのピアニスト兼作曲家。東京藝術大学音楽学部卒業、同大学院修了。1977年、第46回日本音楽コンクールで優勝。以後、リサイタル、室内楽、国内外主要オーケストラとの共演を行う。NHKテレビなどマスコミを通しても多くのファンを持つ。作曲家・編曲家としても活動し、これまで20冊に及ぶ編曲の楽譜が出版されている。室内楽演奏のほか、歌曲伴奏でも高い評価を得ている。このCDは、1979年3月23日、東京・イイノ・ホールで行われた若き日の斎藤雅広のリサイタルの模様をライヴ録音したもの。

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2012年8月24日

★歌い継がれる日本の美しい合唱名曲集


三善晃:唱歌の四季
高田三郎:水のいのち
上田真樹:夢の意味
石井歓:風紋

指揮:飯森範親

管弦楽:東京交響楽団

独唱:奥山陽子(ソプラノ)/秋島光一(テノール)/千葉弘樹(テノール)/徳永祐一(バリトン)

合唱:東京混声合唱団

CD:オクタヴィア・レコード OVCL00464

 日本の合唱名曲をオーケストラと合唱で豊かに響かせる好評のシリーズ第2弾「歌い継がれる日本の美しい合唱名曲集」。三善晃(1933年生まれ)は、て東京大学文学部仏文科在学中に、フランス政府給費学生としてパリ国立高等音楽院に留学。1974年から1995年まで桐朋学園大学の学長。高田三郎(1913年―2000年)は、1939年東京音楽学校(現東京藝術大学)の本科作曲部を卒業。1992年、「典礼聖歌の作曲を通して日本の風土への典礼の浸透に尽力した」として、バチカンより聖シルベストロ教皇騎士団勲章を授与される。上田真樹(1976年生まれ)は、東京藝術大学音楽学部作曲科卒業、同大学大学院音楽研究科音楽学(ソルフェージュ)博士課程修了。第12回奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門第2位入賞。石井歓(1921年―2009年)は、武蔵野音楽大学本科ピアノ科を卒業後、池内友次郎に師事。1952年、西ドイツに留学し、ミュンヘン国立音楽大学作曲科・指揮科を修了。全日本合唱連盟理事長(第5代)を歴任。

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2012年8月21日

★佐藤俊介のテレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12の幻想曲


テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12の幻想曲

ヴァイオリン:佐藤俊介

録音:2011年12月24-25日、相模湖交流センター

録音:ナミ・レコード WWCC-7702

 イザイ、パガニーニの圧倒的名演で席捲した佐藤俊介。テレマンが12曲に託した多彩な音楽の世界が佐藤俊介の並外れた表現によって蘇る。佐藤俊介(1984年生まれ)は、4歳の時に家族で米国移住し、ジュリアード音楽院に学ぶ。2000年10月、ニューヨーク・リサイタルデビューを果たす。2009年、ドイツへ移住しミュンヘン音楽・演劇大学で学ぶ。2010、ライプツィヒで行われたヨハン・ゼバスティアン・バッハ国際コンクールで、ヴァイオリン部門で2位と聴衆賞受賞。2010年、文化庁主催第65回芸術祭の音楽部門で新人賞を受賞。現在、モダン奏法と古楽器奏法、現代音楽とバロック音楽に取り組んでいる。

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2012年8月17日

★人気絶頂のバリトン、アーウィン・シュロットが歌うオペラ「アリア」集


「ホフマン物語」より 「輝け、ダイヤモンド」
「カルメン」より 「諸君の乾杯を受けよう!(闘牛士の歌)」
「ファウスト」より 「黄金の子牛は(黄金の子牛の歌)」
「ドン・キショット」より 「間奏曲第2番」「おお旦那様、立派なお方!」
「第1次十字軍のロンバルディア人」より 「この不幸な時に」「不幸せな女よ!」
「アッティラ」より 「私の魂が舞い上がろうという時」
「メフィストーフェレ」より「幸いあれ!天主様! (天使たち)」「幸いあれ!天主様!」「俺はすべてを
否定する悪魔だ」「これが世界か」
「サルヴァトール・ローザ」より「夫として、父として」
「港の居酒屋」より「近寄らないで」「目を覚ませ、ネグロ」
「トスカ」より「3人の密偵と(テ・デウム)」

バリトン:アーウィン・シュロット

CD:SONY CLASSICAL SICC-1554

 バリトン:アーウィン・シュロットは、1972年ウルグアイ生まれ。1998年ドミンゴが主催する「オペラリア」国際オペラ・コンクールでグランプリを受賞。2000年ハンブルクとメトロポリタンでデビュー。2003年には英国ロイヤル・オペラでの「ドン・ジョヴァンニ」のレポレッロ役で大絶賛され、2003/2004年のシーズンの公演でスカラ座デビュー。2008年にはザルツブルク音楽祭に「ドン・ジョヴァンニ」でデビュー。そんなアーウィンのソニー・クラシカルへの移籍後、初のアリア集が登場。今年3月、ウィーンでの最新録音で、彼のあたり役である「闘牛士の歌」などを収録。欧米の主要なオペラハウスでの出演予定が今後もぎっしりの彼だが、この秋のウィーン国立歌劇場公演で今年10月に来日決定(フィガロの結婚)。将来が楽しみなシュロットの、輝ける歌声を存分に楽しめる1枚の誕生。

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2012年8月14日

★“愛と憧れ”管弦楽伴奏歌曲集(ラヴェル、ドヴォルザーク、マーラー)  世界最高峰の組み合わせのライヴ録音


ドヴォルザーク:聖書の歌 作品99
  雲と暗闇は主のまわりにあり
  あなたは私の隠れ家にして盾
  おお神よ、私の祈りをお聞き下さい
  主は私の羊飼い
  神よ、あなたに新しい歌を
  神よ、私の叫びをお聞き下さい
  バビロン川のほとりで
  私に目を注ぎ憐れんで下さい
  私は目をあげて山々を見る
  主に向かい新しい歌をうたえ

ラヴェル:シェエラザード
  アジア
  魔法の笛
  つれない人

マーラー:フリードリヒ・リュッケルトの詩による5つの歌曲
  美しさのために愛するなら
  私の歌をのぞかないで下さい
  真夜中に
  ほのかなかおりを私はかいだ
  私はこの世に忘れられた

メゾ・ソプラノ:マグダレナ・コジェナー

指揮:サイモン・ラトル

管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:2012年1月1日、ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

CD:ユニバーサルミュージック(ドイツ・グラモフォン) UCCG-1579 (SHM-CD)

 1900年前後、世紀の境目に作曲された3曲の管弦楽伴奏付歌曲を収録。「クラシック界最高のおしどり夫婦共演」が話題を呼んだ2012年1月、ベルリンでの4晩の公演は、コジェナー、ラトル、ベルリン・フィルという世界最高峰の組み合わせが生んだ、詩的で美しい奇跡のようなコンサートであったと報じられたが、そのライヴ録音がCDで登場。

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2012年8月13日

★クラシック革命の旗手、ドゥダメルと彼のオーケストラが奏でる「魂の“英雄”」


 

ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
        :バレエ「プロメテウスの創造物」

指揮者:グスターボ・ドゥダメル

管弦楽:ベネズエラ・シモン・ボリバル交響楽団

録音:2012年3月8-15日、カラカス

CD: ユニバーサルミュージック UCCG-1578(SHM-CD)<ドイツ・グラモフォン>

 ニューズウィークが、「音楽の未来を作るロックな指揮者」と評し、世界中で熱狂を持って迎えられ、クラシック音楽の魅力を再発見・再認識させてくれるグスターボ・ドゥダメル(1981年生まれ)は、ベネズエラ出身の指揮者。2004年にバンベルクで開かれた第1回グスタフ・マーラー国際指揮者コンクールに優勝し、一躍脚光を浴びる。2006年には、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ(現ベネズエラ・シモン・ボリバル交響楽団)を指揮し、ドイツ・グラモフォンに録音、話題を集める。2007年からはエーテボリ交響楽団の首席指揮者に、2009年からはロサンジェルス・フィルハーモニックの音楽監督に就任。

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2012年8月10日

★トルコの鬼才ピアニスト ファジル・サイのムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」/ヤナーチェック:ピアノ・ソナタ/プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番


ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」

ヤナーチェック:ピアノ・ソナタ変ホ長調「1905年10月1日、街頭にて」

プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番

ピアノ:ファジル・サイ

CD:エイベックス・クラシックス AVCL‐25742

 ピアノのファジル・サイ(1970年生まれ)は、トルコ・アンカラ出身。ベルリン音楽院で学び、1994年ニューヨーク・ヤング・コンサート・アーティスト国際オーディションで優勝。以後国際的な演奏活動をスタートさせた。現在、演奏家としてだけでなく、作曲家としても活動している。16歳で作曲した「Black Hymns」はベルリン建都750周年記念行事で演奏された。1991年には「ヴァイオリンとピアノのための協奏曲」をベルリン交響楽団と共に自ら初演。1996年にはボストンでピアノ協奏曲第2番「シルクロード」を初演し、トルコ文化庁の委嘱によるオラトリオ「ナズム」は、トルコの有名な詩人ナズム・ヒクメトの詩を題材に、2001年アンカラでトルコ大統領臨席のもと初演された。近年の作品は、交響曲第1番「イスタンブール・シンフォニー」、交響曲第2番「メソポタミア」、クラリネット協奏曲「Khayyam(ハイヤーム)」、クラリネット・ソナタ、チェロ・ソナタなどが挙げられ、2012年12月には、交響曲「Universe(宇宙)」(ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団委嘱)が発表される予定となっている。

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2012年8月09日

★現在もっとも知的で、多彩な声のリリック・ソプラノ クリスティーネ・シェーファーが歌う「魂のアリア」


R.シュトラウス:歌劇「ナクソス島のアリアドネ」から「先生、お許しください」
ヘンデル:歌劇「セメレ」から「おお眠りよ、なぜ私から去るの?」
ベッリーニ:歌劇「夢遊病の女」から「ああ信じられない」
トマ:歌劇「レモン、または女王の秘密」から序曲
トマ:歌劇「ミニョン」から「私はティターニアよ」
R.シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」から「あすのお昼の11時に」
ビゼー:「アルルの女」第1組曲から「アダージェット」
ヴェルディ:歌劇「オテロ」から「柳の歌」「アヴェ・マリア」
シェーンベルク:「管弦楽のための5つの小品Op.16」から第3番「色彩」
メシアン:歌劇「アッシジの聖フランチェスコ」から「Ah! Dieu nous eblouit par exces deverite」

ソプラノ:クリスティーネ・シェーファー

指揮:ジュリアン・サーレムクール

管弦楽:ベルリン・ドイツ交響楽団

録音:2011年3月21日~24日、ベルリン・テルデックス・スタジオ

CD:SONY CLASSICAL SICC-1552

 クリスティーネ・シェーファーは、ドイツのソプラノ歌手。1984年から1991年までベルリン芸術大学で学ぶ。1992年、インスブルック歌劇場でデビュー。翌1993年にはサンフランシスコにおいて「ばらの騎士」のゾフィー役を歌って米国デビューを果たす。「天上の輝きを思わせる声」「現在もっとも知的で、多彩な声のリリック・ソプラノ」と評され、透明感のある声質、音楽の本質を突く多彩な表現力を兼ね備え、古楽から現代音楽にいたる幅広いレパートリーをカバーし、リートの分野でもオペラでも個性的な活動を続けている。今回初めて手掛けたオペラ・アリア集のレコーディング。収録されているのは、ヘンデルからメシアンまで、ヨーロッパ200年の音楽史を横断する6人の作曲家による多様な「うた」であり、人間の「うた」の美の神髄を辿る旅とも称すべきもの。

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