クラシック音楽 新譜CD情報


2012年4月20日

★アンジェラ・ゲオルギューの「我が心のマリア・カラス」


作曲者:チレア、ヴェルディ、プッチーニ

あなたの愛の呼ぶ声に「ミミの別れ」(歌劇「ラ・ボエーム」)  
何と美しいこの姿「宝石の歌」(歌劇「ファウスト」)  
その無心の微笑みで(歌劇「海賊」)  
大空をはれやかに(歌劇「道化師」)  
あなたの声に心は開く(歌劇「サムソンとデリラ」)  
さようなら、ふるさとの家よ(歌劇「ラ・ワリー」)  
恋は野の鳥「ハバネラ」(歌劇「カルメン」)  
亡くなった母を(歌劇「アンドレア・シェニエ」)  
あなたの子供たちの母親は(歌劇「メデア」)  
泣け、泣け、わが目(歌劇「ル・シッド」)  
あわれな花よ(歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」)  
不思議だわ!(歌劇「椿姫」)  
いつも自由で、花から花へ(歌劇「椿姫」)

ソプラノ:アンジェラ・ゲオルギュー

指揮:マルコ・アルミリアート

管弦楽:ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

共演:ジェイムズ・ヴァレンティ、トム・ワトモ、ジャニス・グラハム、カレン・ジョーンズ、ルイザ・タック

CD:EMIミュージック・ジャパン EMI‐TOCE90220

 ソプラノのアンジェラ・ゲオルギューは、1965年ルーマニアのアジュート生まれ。ブカレスト音楽アカデミーで学ぶ。1990年にクルージュ国立歌劇場で「ボエーム」のミミを歌ってデビュー。ウィーンのベルヴェデーレ賞、リスボンのグルベンキアン賞などを受賞。1994年にはロンドンでショルティ指揮の「椿姫」でヴィオレッタに抜擢されて大成功を収める。現在、ヨーロッパの主要な歌劇場で活躍しいる。 「カラスは私の目標というよりも心の糧」というアンジェラ・ゲオルギューが歌ったCD。

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2012年4月17日

★第15回ショパン国際ピアノコンクール優勝者ラファウ・ブレハッチのドビュッシーとシマノフスキ


ドビュッシー:ピアノのために(前奏曲/サラバンド/トッカータ)
       :版画(塔/グラナダの夕暮れ/雨の庭)
       :喜びの島

 シマノフスキ:前奏曲とフーガ 嬰ハ短調 前奏曲/嬰ハ短調 4声のフーガ
        :ソナタ ハ短調 作品8

ドビュッシー:月の光 (「ベルガマスク組曲」から) (日本盤のみ)

ピアノ:ラファウ・ブレハッチ

CD: ユニバーサル ミュージック UM-UCCG1567

 今年は、ドビュッシー生誕150年、シマノフスキ生誕130年に当たる。ドビュッシー作品は、その後 本格的に開花してゆく独自の語法が見え隠れする「ピアノのために」、印象主義の独自のピアノ技法を 確立した「版画」、装飾音やリズムの変化といった技巧が駆使された「喜びの島」。また、近年再評価され 脚光を浴びているポーランドの作曲家のシマノフスキの作品では、初期の作品「前奏曲とフーガ」 と「ピアノ・ソナタ」を収録。ラファウ・ブレハッチ(1985年生まれ)は、ポーランドのピアニスト。 2005年、第15回ショパン国際ピアノコンクールで優勝。同コンクールで「2位なし」の審査結果が出たの は史上初の出来事。今回のCD発売に際し、ブレハッチは次のような献辞を日本に寄せている。「このド ビュッシーの「月の光」 の演奏を、2011年3月に貴国を襲い、悲劇的な結果をもたらした自然災害に直面 した方々との心からの結束と深い同情のしるしとして、とりわけ私のピアノを聴いてくださる日本の皆さ んに捧げます」

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2012年4月12日

★ワルツの革命~モーツァルト、ランナー&J.シュトラウス1世「ダンス、ワルツ&ポルカ集」


J.シュトラウス(1世)/モーツァルト/ランナー

<ディスク:1> 
2つのコントルダンス K.603~第1曲  
5つのコントルダンス K.609~第1曲「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」 
5つのコントルダンス K.609~第4曲  
6つのドイツ舞曲 K.571 第1~6曲
ラデツキー行進曲 作品228 (原典版)
ケッテンブリュッケ・ワルツ 第1番 
羊飼いのカドリーユ  
「パリの謝肉祭」ギャロップ 
パガニーニ風ワルツ  

<ディスク:2> 
サヴェリオ・メルカダンテによるパ・ド・ヌフ 
憧れのマズルカ 
ハンス・イェーゲル・ポルカ 
マラプー・ギャロップ  
ワルツ「魔女のダンス」 
バレエ「コルソ・ドナーティ」~行進曲 
チェリート・ポルカ 
狩りのギャロップ 
ワルツ「シェーンブルンの人々」

指揮: アーノンクール(ニコラウス)

管弦楽: ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス

CD:SONY CLASSICAL SICC-1535
 
 巨匠ニコラウス・アーノンクール待望のニュー・アルバムは、「ワルツの革命」というややショッキングなタイトルの2枚組。ヨハン・シュトラウス2世によって19世紀後半のウィーンで完成を見たワルツの源流をたどるという、アーノンクールらしい企画。「ニューイヤー・コンサートの起源はモーツァルトだ!」と言わんばかりに、<ディスク1>ではモーツァルトの舞曲が最初に取り上げられ、それにヨハン・シュトラウス1世の作品が続く。<ディスク2>では、「ワルツの始祖」とも称されるヨゼフ・ランナーの作品。聴きなれた甘いワルツや軽妙なポルカの常識を打ち破る革新的な演奏解釈によって、ワルツの意外な側面が浮き彫りにされる。「ワルツは19世紀のヨーロッパ社会の進化を映す鏡である」(アーノンクール)。

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2012年4月06日

★ケント・ナガノ&モントリオール交響楽団の“ベートーヴェン交響曲全集No4”交響曲第9番「合唱」


ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」

指揮:ケント・ナガノ

管弦楽:モントリオール交響楽団

独唱:エリン・ウォール(ソプラノ)/藤村実穂子(メゾ・ソプラノ)/サイモン・オニール(テノール)/ミハイル・ペトレンコ(バス)

合唱:モントリオール交響楽団合唱団
    ターフェルムジークの室内合唱団
    
録音:2011年9月、メゾン・サンフォニーク・ド・モントリオール(ライヴ録音)

CD:ソニームージック SICC‐1533

 ケント・ナガノと彼が音楽監督を務めるカナダのモントリオール交響楽団による「ベートーヴェン:交響曲全集」プロジェクトの4作目の第9番「合唱」。モントリオールの新しいコンサートホールで、モントリオール響の新たな本拠地となるメゾン・サンフォニーク・ド・モントリオールのこけら落とし公演で2011年9月、ライヴ収録されたもの。これまで同様、オリジナル楽器演奏のメソードを取り入れることで、緊張感の高い演奏を実現。オリジナル・アルバムのタイトルは「人類の悲哀と人間愛」。ヤン・マルテルによる朗読「僕の革命の友達は、どこへ行ってしまったのか」を加えることで、200年前に書かれたベートーヴェンの音楽が21世紀に持つ意味合いを強く意識したコンセプト。

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2012年4月02日

★熊本マリのピアノによる日本の心、日本のメロディー~奥村一作品集~


さくらさくら(日本古謡)   
そうらん節(北海道)    
佐渡おけさ(新潟)   
会津磐梯山(福島)    
松前追分(北海道)    
田植唄(青森)   
五木の子守唄(熊本)    
大漁節(千葉)    
音戸の舟唄(広島)    
木曽節(長野)    
谷茶前節(沖縄)   
八木節(群馬)   
鹿児島おはら節(鹿児島)   
こきりこ(富山)    
麦打唄(群馬)    
稗つき節(宮崎)   
大漁唄い込み(宮城)   
江戸子守歌(東京)   
阿波踊り(徳島)    
黒田節(熊本)    
おてもやん(熊本)    
お江戸日本橋(東京)   
レント(ソナチネ第2楽章)    
おどり   
子守歌    
日本の初春(フルート、チェロ、ピアノのための三重奏曲)   
故郷(熊本マリ編)

ピアノ:熊本マリ

フルート:南部やすか

チェロ:林はるか

録音:2011年10月14日~16日、相模湖交流センター

CD:日本コロムビア COCQ‐84932

 このCDは、戦前生まれ作曲家、奥村一(1925年―1991年)の編曲(作曲)による、ピアノによる日本民謡ピアノ曲集(全22曲)を中心に集成したもの。奥村は流行をいたずらに追うことなく西洋音楽の仕組みの中に日本的情緒を盛り込んだ。熊本マリが奥村作品を知るきっかけとなったのは、シューラ・チェルカスキー(1909年―1995年)のCDであった。絶版となって入手困難な楽譜を、あきらめることなく探し続け、奥村作品の紹介に力を注いできた、熊本マリの10年越しの企画。ピアノの熊本マリは、1975年よりスペイン王立マドリード音楽院で学ぶ。1991年、スペインの作曲家フェデリコ・モンポウ(1893―1987)のピアノ曲全集の録音を完成(世界初)。1993年、モンポウの伝記「ひそやかな音楽」を翻訳。同年、英国王立音楽院よりめざましい演奏活動に功績のあった卒業生にのみ与えられる資格ARAMを贈られた。2008年4月より大阪芸術大学(演奏学科)教授に就任。

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2012年3月29日

★チェンバロ「小林道夫の芸術VII」~バッハ:小前奏曲集


バッハ:協奏曲 ヘ長調 BWV 978 (ヴィヴァルディ:調和の霊感 op.3-3による)
:初心者のための6つの小前奏曲 BWV 933~938
:小前奏曲集 (ヨハン・ペーター・ケルナーの楽譜集より BWV 939~943, 999)
:小前奏曲集 (ヴィルヘルム・フリーデマンの楽譜帳より BWV 924~928, 930)
:4つのデュエット (クラヴィーア練習曲集 第3巻より BWV 802~805)
:前奏曲とフゲッタ(平均律第 2巻の習作) BWV 899~902
:シュテルツェル氏のパルティア ト短調(J.S. バッハのメヌエット・トリオBWV929付き)

チェンバロ:小林道夫

CD:マイスター・ミュージック CD – 2012

チェンバロの小林道夫(1933年生まれ)は、1955年東京藝術大学卒業。1965年デトモルト音楽大学へ留学。 1970年、東京藝術大学の学生が結成した東京藝術大学バッハカンタータクラブの指揮者に就任し、日本のバッハ演奏の中心をなす演奏家の多くを指導、育成する。1970年第1回鳥井音楽賞(サントリー音楽賞)、1972年ザルツブルク国際財団モーツァルテウム記念メダル、1979年モービル音楽賞をそれぞれ受賞。 1998年より東京藝術大学客員教授。このCDは、これまでまとまった形でのレコーディングが無かった「小前奏曲」や、ヴィヴァルディの作品にテーマをとった協奏曲、「平均律」のスケッチともいえる小品など、興味深いバッハ・アルバム。

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2012年3月27日

★旧東独の名ピアニストのペーター・レーゼル、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集8


【DISC1】ピアノ・ソナタ第2番/第31番

【DISC2】 ピアノ・ソナタ第1番/第32番

ピアノ:ペーター・レーゼル

録音:2011年10月11日~12日、紀尾井ホール

CDキングレコード KICC-981~2

 4年に及ぶ、世紀の企画「ペーター・レーゼル ベートーヴェンの真影」シリーズ。その全てのコンサートと連動して、ライヴ・レコーディング+セッション・レコーディングという方式で、レーゼルが演奏する“ベートーヴェンのピアノ・ソナタ”をCD化していくプロジェクト「ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全曲集レコーディング」の最終回。ペーター・レーゼル(1945年生まれ)は、旧東独の名ピアニスト。ドレスデンに生まれ、ドレスデン音楽大学で学んだ後、モスクワに留学し、モスクワ音楽院で学ぶ。以後世界各地で演奏会を催す。現在はドレスデンに在住し、母校のドレスデン音楽大学で教えている。2009年、ドレスデン市芸術賞受賞。

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2012年3月22日

★フランスの俊英ロトが古楽器オーケストラでストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」 他を指揮


グラズノフ:バレエ音楽「ライモンダ」 第2幕より サラセン人の入場/東洋の踊り 
グラズノフ:バレエ音楽「四季」より 秋のバッカナール 
シンディング (チャーリー・パイパー編):東洋舞曲 Op.32の5 
アレンスキー:バレエ音楽「エジプトの夜」より エジプト女の踊り/蛇のシャルムーズ/ガジーの踊り 
グリーグ (ブルーノ・マントヴァーニ編):小妖精 Op.71の3 (抒情小曲集より) 
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」 (1910年版全曲)

指揮:フランソワ=グザヴィエ・ロト

管弦楽:レ・シエクル

録音:2010年10月2日、シテ・ド・ラ・ミュジーク (パリ)/2010年10月9日、ラン大聖堂 (ともにライヴ録音)

 指揮者のフランソワ=グザヴィエ・ロトは1971年フランス生まれ。パリ音楽院で学ぶ。2000年、ロンドンのドナテッラ・フリック指揮コンクールで優勝。ガーディナーの助手を務めた後、2003年、パリ音楽院指揮科教授に就任。2003年に古楽器オーケストラ「レ・シエクル」を結成。抜群の統率力ときびきびした音楽運びが魅力の、最も期待される俊英の一人。2011年9月にバーデン=バーデン&フライブルクSWR交響楽団の首席指揮者に就任。このCDでは、 ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」などを古楽器で演奏している。
 

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2012年3月20日

★チョン・ミョンフン&ソウル・フィルのマーラー:交響曲第1番「巨人」


マーラー:交響曲第1番「巨人」

指揮:チョン・ミョンフン

管弦楽:ソウル・フィルハーモニー管弦楽団

録音:2010年11月3日 ソウル・アーツ・センター(ライヴ)

CD:ユニバーサル・ミュージック(ドイツ・グラモフォン) UCCG-1566(国内盤のみSHM-CD仕様)

アジア楽壇を牽引する世界のマエストロ、チョン・ミョンフンと劇的な進化を遂げているソウル・フィルによるDGレーベル第2弾。日本で幾度もマーラーを振ってきたチョン・ミョンフン。その演奏のクオリティと燃焼度の高さは周知のことだが、遂に待望のディスクの登場となった。ソウル・フィルハーモニー管弦楽団は、1945年創立された韓国で最も古いオーケストラ。ソウル・フィルは、2005年に財団法人として独立、2006年にチョン・ミョンフンが音楽監督に就任すると同時に再建をはじめ、世界的規模のオーディションを行い、韓国人に限らない優秀な団員でメンバーを構成。ヨーロッパ、アジア・ツアーを行い、韓国のみならずアジアを代表するオーケストラとして飛躍を続けている。

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2012年3月16日

★小菅 優が挑むベートーヴェンの世界、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集第1巻「出発」


ベートーヴェン:(ディスク:1)ピアノ・ソナタ 第1番/第2番/第3番

         :(ディスク:2 )ピアノ・ソナタ 第16番/第17番 「テンペスト」/第18番

ピアノ:小菅 優

CD:ソニーミュージック SICC‐1016~7(SACDハイブリッド2枚組)

 世界で活躍するピアニスト、小菅優の2年ぶりの新作は、「音楽の新約聖書」といわれるベートーヴェンのピアノ・ソナタ・チクルス。それぞれテーマを決めて全5集(各2枚組)を5年計画でリリースする、壮大な企画。まだ20代ながら、すでにその芸術は深い洞察を示している小菅優が、今でなければ表現できないベートーヴェン像を提示する。第1弾のテーマは「出発」。文字通りその出発点となった作品2の3曲と、有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」を書いてからの最初のソナタである作品31の3曲という組み合わせも、小菅の深い洞察を感じさせるものとなっている。

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