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2021年8月30日

★1965年・東京 「ラザール・レヴィ追悼演奏会」 今、2台ピアノの競演が蘇る


ブゾーニ:モーツァルトによるデュエット・コンチェルタンテ

       ピアノ:高橋幸子、平尾はるな

シューマン:アンダンテと変奏曲Op.46

       ピアノ:野辺地勝久、安川加壽子

シャブリエ:3つのロマンティックなワルツ

       ピアノ:山根美代子、安川加壽子

サン=サーンス:ベートーヴェンの主題による変奏曲Op.35

       ピアノ:田中希代子、安川加壽子

録音:1965年3月4日 イイノホール(ライヴ録音)

CD:キングインターナショナル KKC-079

 フランスのピアニストで教育者のラザール・レヴィが1964年9月に歿して半年後、その薫陶を受けた日本のピアニストたちが東京のイイノホールで追悼コンサートを催した。コンサートの前半はレヴィ作曲のピアノ曲を、後半は彼ゆかりの2台ピアノの名作を日本を代表するピアニストが披露した。これを当日、安川加壽子はエンジニアを雇いコンサート全体を記録していた。今回、その後半が初めてCDで日の目をみた。当時の2台ピアノの録音は非常に珍しく、貴重なもの。

 ラザール・レヴィ(1882年―1964年)は、ベルギー、ブリュッセルにおいてフランス人の家庭に生まれる。パリ音楽院で学ぶ。1914年から長期間にわたってパリ音楽院教授を務めた。第二次世界大戦中は、ユダヤ系のため公職追放に遭ったが、戦後1944年に復帰した。ヨーロッパやアジアで幅広く演奏活動を行いうと同時に、モニク・アース、クララ・ハスキル、ソロモン、イヴォンヌ・ロリオ、安川加壽子、田中希代子、井上二葉、遠藤郁子、原智恵子など、数多くの名ピアニストを輩出した。

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