クラシック音楽 新譜CD情報


2022年2月07日

★ヤクブ・フルシャ指揮バンベルク交響楽団、ブルックナー「ロマンティック」を3つの版で録音

ブルックナー : 交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」 (3つの版による)

指揮: ヤクブ・フルシャ

管弦楽:バンベルク交響楽団

CD:キングインターナショナル KKC-6613~6

    CD1 : 1874年第1稿 (コーストヴェット校訂2021)
    CD2 : 1878/80第2稿 (コーストヴェット校訂2018)
    CD3 : 1888年第3稿 (コーストヴェット校訂2004)
    CD4 : (ボーナス)1878年版「村の祭り」フィナーレ+草稿

 指揮のヤクブ・フルシャ(1981年生れ)は、チェコ、ブルノ出身。ブルノのギムナジウムのころは、ピアノとトロンボーンを習っていたが、次第に指揮に興味を持つようになった。その後プラハ芸術アカデミーに進学し、イルジー・ビエロフラーヴェク、ラドミル・エリシュカらに指揮を学ぶ。2004年同アカデミー卒業後、世界各地のオーケストラに客演を行いつつ、ヨーロッパのオケでポストを得て経験を積む。プラハ・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者・芸術監督を歴任。現在、バンベルク交響楽団音楽監督、さらにフィルハーモニア管弦楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、東京都交響楽団の首席客演指揮者を務めている。

 ブルックナーの交響曲にはいくつかの「稿」が存在するが、今回、ヤクブ・フルシャ率いるバンベルク交響楽団は、長年のブルックナー演奏の経験をもとに3つの版を録音。1874年の初稿を完成させた後、ブルックナー自身によって1878年と80年に改訂、さらに1887/88年には弟子のレーヴェらによって、ブルックナーの監修のもとに改訂された。それから1936年に音楽学者のローベルト・ハースが1878 / 1880年稿を底本に弟子たちの校訂を取り除いた版が出版され、1953年には音楽学者のレオポルト・ノヴァークがハース版に修正を加えた版が出版された。この録音は、2004年に国際ブルックナー協会から出版された、1888年稿 (第3稿) を底本として音楽学者ベンジャミン・コーストヴェットが改訂したものを使用している。さらにボーナスとして、『村の祭り』と名付けられた、“まぼろし”のフィナーレといくつかの草稿を収録。

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