クラシック音楽 新譜CD情報


2023年10月30日

★ピエール=ロラン・エマールのバルトーク:ピアノ協奏曲全集(第1番~第3番)

バルトーク:ピアノ協奏曲第1番 イ長調 Sz.83
      ピアノ協奏曲第2番 ト長調 Sz.95
      ピアノ協奏曲第3番 ホ長調 Sz.119

ピアノ:ピエール=ロラン・エマール

指揮:エサ=ペッカ・サロネン

管弦楽:サンフランシスコ交響楽団

CD:キングインターナショナル KKC-6745

 ピアノのピエール=ローラン・エマール(1957年生まれ)は、フランス、リヨン出身。地元の音楽院に通い、後にイヴォンヌ・ロリオに師事する。1973年にパリ音楽院で室内楽演奏により受賞。同年「オリヴィエ・メシアン国際コンクール」優勝。1977年にブーレーズの招きで、「アンサンブル・アンテルコンタンポラン」の創設メンバーとなる。これまで、ブーレーズのほか、小澤征爾、ズービン・メータ、シャルル・デュトワ、プレヴィン、アンドルー・デイヴィス、デイヴィッド・ロバートソンらの指揮者と共演。20歳でシカゴ交響楽団と共演し、アメリカデビューを果たした。現代音楽の関係者として特に有名で、ブーレーズの「レポン」、シュトックハウゼンの「ピアノ小品第14番」、リゲティの「練習曲」などを演奏。ジョージ・ベンジャミンやマルコ・ストロッパら年下の作曲家の作品も取り上げている。近年では、アーノンクール指揮によるベートーヴェンのピアノ協奏曲全集の録音により、現代音楽の愛好家以外からも注目を浴び、メシアンの「トゥーランガリラ交響曲」では絶賛を博した。

 指揮のエサ=ペッカ・サロネン(1958年生まれ)は、フィンランド、ヘルシンキ出身。ヘルシンキ・シベリウス音楽院で、ホルン演奏と作曲を学ぶ。当初は作曲活動に専念したが、1983年に急遽ロンドンでマイケル・ティルソン・トーマスの代役としてフィルハーモニア管弦楽団のマーラー作曲交響曲第3番の指揮者を務め、これがきっかけとなり指揮者としての経歴がスタート。1985年スウェーデン放送交響楽団首席指揮者、1991年ロサンジェルス・フィルハーモニック音楽監督に就任。サロネンは、現代音楽だけでなく、シベリウスやニールセンなどの、20世紀前半から中頃に活躍した北欧の作曲家の紹介にも取り組んでいる。一方、作曲家としてのサロネンの主な作品には、フランツ・カフカの「判決」から題名をとったサクソフォーン協奏曲や、スタニスワフ・レムのテクストによる「ソプラノのためのFloof」(1982年)、管弦楽曲「ロサンジェルス変奏曲」(1996年)などがある。スウェーデン放送交響楽団首席指揮者・音楽監督、ロサンジェルス・フィルハーモニック音楽監督(現在、桂冠指揮者)、フィルハーモニア管弦楽団首席指揮者を歴任。

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