クラシック音楽 新譜CD情報


2024年7月15日

★9年ぶり、ヴィットリオ・グリゴーロのイタリアオペラアリア集 


ボーイト:歌劇「メフィストフェーレ」より「野から牧場から」
マスカーニ:歌劇「イリス」より「窓を開けて」
ポンキエッリ:歌劇「ラ・ジョコンダ」より「空と海」
チレア:歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」より
         「私の心は疲れ」/「私は、何とも優しくほほ笑む」
ジョルダーノ:歌劇「アンドレア・シェニエ」より
         「五月の晴れた日のように」/「ある日、青空をながめて」
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より「母さん、あの酒は強いね」
プッチーニ:歌劇「外套」より「お前の言う通りだ」
      歌劇「西部の娘」より「やがて来る自由の日」
      歌劇「蝶々夫人」より「さらば愛の家」
レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」より「仮面をつけろ」
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」より「泣くな、リュー」
      歌劇「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」よりアヴェ・マリア

テノール:ヴィットリオ・グリゴーロ

指揮:ピエール・ジョルジョ・モランディ

管弦楽:チェコ国立交響楽団

CD:ソニークラシックス SICC-30847

 テノール歌手 ヴィットリオ・グリゴーロの9年ぶりの新作のタイトルは「ヴァリッシモ」。アルバムタイトルの意味は日本語で「とても本当の」であり、また、同CDで取り上げている”ヴェリズモ・オペラ”(1890年代から20世紀初頭にかけてのイタリア・オペラのヴェリズモ文学に影響を受けた作品)とのかけ合わせでもある。プッチーニ、マスカーニ、レオンカヴァッロを軸にイタリア作曲家のアリアを収録。

 テノールのヴィットリオ・グリゴーロ(1977年生まれ)は、イタリア、アレッツォ出身でローマで育つ。パヴァロッティの再来と称される現代最高のテノール。9歳から5年間、システィーナ礼拝堂の聖歌隊に所属して音楽教育を受けた。13歳の時に、ローマのオペラハウスで、「トスカ」の羊飼いの役で出演。この時のカヴァラドッシ役はパヴァロッティ。18歳で’Vienna Opera Company’にメンバーとして加入し、23歳で、スカラ座に出演した最も若いテノールとして記録を更新した。

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2024年7月11日

★アレクサンドル・タローが気のあった豪華共演者と贈るピアノ連弾作品集


ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番 嬰ヘ短調 WoO 1 No.5
  [共演]ブルース・リウ
バッハ:神の時こそいと良き時(クルターグ編)
  [共演]ダヴィッド・フレイ
ピアソラ:リベルタンゴ(山本京子編)
  [共演]ベアトリーチェ・ラナ
フォーレ:子守歌 ~ 組曲「ドリー」より
  [共演]ニコラ・アンゲリッシュ
チャイコフスキー:バレエ音楽「眠れる森の美女」~ ワルツ(ラフマニノフ編?)
  [共演]アレクサンドル・メルニコフ
ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」~妖精の園
  [共演]ベルトラン・シャマユ
サティ:組曲「パラード」~中国の手品師
  [共演]ゴーティエ・カピュソン
フランセ:「オーギュスト・ルノワールによる15人の子供の肖像」 ~青い帽子の少女
  [共演]ジュリエット
シューベルト:軍隊行進曲 第1番 ニ長調 D.733 No.1
  [共演]ミシェル・ダルベルト
グリーグ:ノルウェー舞曲 第2番 Op.35 No.2
  [共演]ヴィキングル・オラフソン
ハイドン: ピアノ三重奏曲 第39番ト長調 Hob.XV:25 ~第3楽章(R.メッツドルフ編)
  [共演]児玉桃
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 第2番 ホ短調 Op.72/2
  [共演]マリアム・バタシヴィリ
ラヴィニャック:ギャロップ・マーチ(L. ルモワンヌ編)
  [共演]フランク・ブラレイ
シャルル=アンリ: 3足す3は? ~ 第3番:The Just Average
  [共演]Mr Nobody
モーツァルト:4手のためのピアノ・ソナタ ニ長調 K.381 ~ 第3楽章
  [共演]アリエル・ベック
プーランク:4手のためのピアノ・ソナタ FP.8 ~ 第1楽章
  [共演]マニュエル・シュトロッセ
ドビュッシー:小組曲 L.71a ~ 小舟にて
  [共演]フレデリック・ヴァイス=ニッター
グラス:4手のための3つの小品 ~ ストークス
  [共演]ヴァネッサ・ワーグナー
ラフマニノフ:6つの小品 Op.11 ~ 舟歌
  [共演]アレクサンダー・マッジャー
シューマン:カノン形式の練習曲 Op.56 ~ 第4番(ビゼー編)
  [共演]エリック・ル・サージュ
ピエルネ:舟歌 Op.26
  [共演]フィリップ・ジャルスキー
ビゼー:子供の遊び ~ 舞踏会
  [共演]マーティン・ジェームズ・バートレット

ピアノ:アレクサンドル・タロー

CD:ワーナーミュージック 5419.793352

 常に熟考を重ね、革新的なプログラムを披露するピアニスト、アレクサンドル・タロー。このアルバムでは4手のピアノのための作品を演奏。凝りに凝った選曲と彼が相方に選んだ共演者の豪華さに注目。選曲も絶妙。ハンガリー舞曲やフォーレの「子守歌」、シューベルトの「軍隊行進曲」など連弾の定番曲から、ほとんど耳にすることのないフランセやラヴィニャックの作品などを収録。

 現代フランスを代表するピアニストの一人、アレクサンドル・タロー(1968年生まれ)は、フランス、パリ出身。パリ国立高等音楽院卒業。1989年「ARDミュンヘン国際音楽コンクール」第2位となり、以来国際的な演奏活動を展開。CD録音にも力を入れ、特にラモーの「新クラヴサン組曲」は非常に高い評価を得ているほか、ラヴェルのピアノ作品全集は、2003年「アカデミー・シャルル・クロ・グランプリ ディアパソン金賞」を受賞。ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノフェスティバル、BBCプロムス、ルフトハンザ・バロック音楽祭など多くの音楽祭に出演。近年はジャン=ギアン・ケラスとデュオを組み、公演およびCD録音などの活動も行っている。

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2024年7月08日

★イタリアの名指揮者 カルロ・マリア・ジュリーニ指揮シカゴ交響楽団のマーラー: 交響曲第1番「巨人」


マーラー: 交響曲第1番「巨人」

指揮:カルロ・マリア・ジュリーニ

管弦楽:シカゴ交響楽団

録音:1971年3月30日

CD:タワーレコード(TOWER RECORDS DEFINITION SERIES)TDSA285

 ジュリーニ指揮シカゴ響の「巨人」を、従来以上の音質向上を目指し、音楽的な見地を持ってマスタリングを敢行した、本国アナログ・マスターテープよりの最新復刻盤。

 指揮のカルロ・マリア・ジュリーニ(1914年―2005年)は、イタリア、プッリャ州出身。最初はヴァイオリンを学んだが、サンタ・チェチーリア国立アカデミア管弦楽団のヴィオラ奏者としてスタート。ヴィオラ奏者時代には、客演したブルーノ・ワルターなど当時の大指揮者の指揮に触れる機会を得る。1946年ローマRAI交響楽団首席指揮者、1950年ミラノRAI交響楽団首席指揮者、1953年ミラノ・スカラ座音楽監督、1969年シカゴ交響楽団の首席客演指揮者、1973年ウィーン交響楽団首席指揮者、1978年ロサンジェルス・フィルハーモニック音楽監督。以後、フリーの指揮者としてウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団などヨーロッパの名門オーケストラに客演。

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2024年7月04日

★パッパーノ指揮サンタ・チェチーリア管のリムスキー=コルサコフ:「シェヘラザード」/ムソルグスキー:「はげ山の一夜」


①リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」作品35

  第1楽章:海とシンドバッドの船
  第2楽章:カランダール王子の物語
  第3楽章:若い王子と王女
  第4楽章:バグダッドの祭り。海。船は青銅の騎士のある岩で難破。終曲

  ソロ・ヴァイオリン:カルロ・マリア・パラゾッリ

  指揮:アントニオ・パッパーノ

  管弦楽:サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団

②ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」(1867年原典版)[音詩『はげ山における聖ヨハネ祭前夜』]

  指揮:アントニオ・パッパーノ

  管弦楽:サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団

③ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」(1880年版)[歌劇『ソローチンツィの市』~若者の夢](1930年ヴィッサリオン・シェバリーンによるオーケストレーション版)

  バス・バリトン:ディヤン・ヴァチコフ

  合唱:サンタ・チェチーリア国立アカデミー合唱団 & 児童合唱団

  指揮:アントニオ・パッパーノ

  管弦楽:サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団

CD:ワーナーミュージック WPCS-13851

 このCDは、パッパーノ得意のロシア音楽の2大名曲で、パッパーノと”歌いあげる”サンタ・チェチーリア管によるロシア音楽の名曲「シェヘラザード」およびムソルグスキー:「はげ山の一夜」の作曲家自身のオーケストレーション版とオペラ作品に転用した歌唱付き版の珍しくも貴重なヴァージョンの録音。

 指揮のアントニオ・パッパーノ(1959年生まれ)は、イタリア出身。アメリカに渡りピアノや作曲を学んだ後、各地の歌劇場で研鑽を積む。1987年にノルウェー歌劇場にデビューし、1990年からは音楽監督に就任。1992年ベルギー・ブリュッセルにあるベルギー王立歌劇場(モネ劇場)の音楽監督に就任。1999年バイロイト音楽祭に楽劇「ローエングリン」を振ってデビュー。2002年からイギリスのロイヤル・オペラ・ハウスの音楽監督、さらに2005年からはイタリアのローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団の音楽監督を務めている。そして、2023年サイモン・ラトルの後任としてロンドン交響楽団 (LSO) の首席指揮者に就任。イタリア共和国功労勲章を受章。エリザベス女王よりナイトに叙せられた。

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2024年7月01日

★ウィーン・フィル首席フルート奏者 ワルター・アウアーによる色とりどりの名品5篇


プーランク:フルート・ソナタ FP 164
フォーレ:幻想曲 Op.79
エネスク:カンタービレとプレスト
タファネル:「魔弾の射手」による幻想曲
尾高尚忠:フルート協奏曲 Op.30b(尾高惇忠編曲)

フルート:ワルター・アウアー

ピアノ:沢木良子

CD:キングインターナショナル KKC-117

このCDは、ウィーン・フィル首席フルート奏者のワルター・アウアーが、沢木良子のピアノ伴奏でキング関口台スタジオで収録したセッション録音盤。長い演奏キャリアの中で最も得意とし愛奏してきたレパートリーをアルバム「Colors」に収録。

フルートのワルター・アウアー(1971年生まれ)は、オーストリア、フィラッハ出身。ケルンテン州立音楽院、ザルツブルクのモーツァルテウム音楽大学、また、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のオーケストラ・アカデミーの奨学生として学ぶ。ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団、ハノーファーの北ドイツ放送交響楽団の首席フルート奏者を経て、2003年よりウィーン・フィルハーモニー管弦楽団およびウィーン国立歌劇場管弦楽団の首席フルート奏者を務める。録音は、ヨーロッパではBIS、Tudor、Paladino、Sonusから、日本ではカメラータ・トウキョウ、ナミ・レコード、マイスターミュージックからリリース。後進の育成にも力を注いでおり、世界各国でマスタークラスやワークショップを開催している。2012年から2018年までウィーン国立音楽大学にて教鞭を執り、また尚美学園大学、神戸女学院大学で客員教授を務めた。2019年、ウィーン国立音楽大学での指導を再開し、同大学の教授に就任している。2022年、オーストリア大統領よりオーストリア科学・芸術名誉十字章が授与。

ピアノの沢木良子は、桐朋女子高等音楽学校音楽科卒業、同年渡仏。パリ国立高等音楽院ピアノ科を最優秀で、室内楽科を満場一致の最優秀で卒業。同時にエクリチュール科において高等ディプロム取得。2000年文化庁在外芸術家研修員となりさらに研鑽を積む。1989年、1994年「PTNAピアノコンペティション」金賞、サンマリノ音楽祭に招待。1999年「Forum de Normandie室内楽コンクール」3位、2002年「ブルガリア・アルベール・ルーセル国際コンクール」3位、翌年「ヴィットリオ・グイ国際室内楽コンクール」ファイナリスト。同年講習会先のイスラエルにて「最優秀ロマン派演奏賞」受賞。2006年帰国後はソロリサイタルを開催、またPMF(パシフィックミュージックフェスティバルin札幌)の公式ピアニストを務め、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団やウィーンフィルハーモニー管弦楽団のメンバーと共演するなど、現在多方面で活動を展開している。桐朋学園大学音楽学部非常勤講師。

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2024年6月27日

★”ヴァイオリンの女王” ヴィクトリア・ムローヴァのベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第6番/第1番/第8番


ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第6番イ長調 Op.30-1
        ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調 Op.12-1
        ヴァイオリン・ソナタ第8番ト長調 Op.30-3

ヴァイオリン:ヴィクトリア・ムローヴァ

フォルテピアノ:アラスター・ビートソン

CD:Signum Classics XSIGCD794

 現代のもっとも偉大なヴァイオリニストの一人、”ヴァイオリンの女王”ヴィクトリア・ムローヴァの英Signum Classics移籍の第2弾となるCDアルバムで、アラスター・ビートソンとの共演によるベートーヴェン:ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第6番、第1番、第8番。

 ヴァイオリンのヴィクトリア・ムローヴァ(1959年生まれ)は、ロシア、モスクワ近郊ジュコーフスキー出身。モスクワ音楽院でレオニード・コーガンに師事。1980年「シベリウス国際ヴァイオリン・コンクール」、1982年「チャイコフスキー・コンクール」でともに優勝。1983年にフィンランドでの演奏旅行中に西側へ亡命。西側へ移住後、ウィーン・フィルやモントリオール交響楽団、サンフランシスコ交響楽団、バイエルン放送交響楽団など、世界の主要なオーケストラと共演。また、エイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団やオルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティークといった古楽器オーケストラとも共演。1990年代半ばからムローヴァ・アンサンブルを結成して、イタリアやドイツ、オランダで演奏活動を行う。小澤征爾指揮ボストン交響楽団と共演した録音(チャイコフスキーとシベリウスの協奏曲)は、モントルーの「ディスク大賞」を受賞。1995年には、アバド指揮ベルリン・フィルとのブラームスの協奏曲の録音(サントリーホールでのライヴ録音)は、「エコー・クラシック賞」と「ドイツ・レコード批評家賞」ならびに「レコード・アカデミー大賞」(音楽之友社)を受賞。現在、世界を代表するヴァイオリニストの一人。

 ピアノ/フォルテピアノのアラスター・ビートソンは、スコットランド出身。英国王立音楽大学でジョン・ブレイクリーに、インディアナ大学でメナヘム・プレスラーに師事。現在、バーミンガム音楽大学で教鞭を執る。マルサック音楽祭を創設し2012~18年に芸術監督を務め、2019年からはエルネンのスイス室内楽音楽祭の共同芸術監督を務める。近年はウィグモア・ホールやキングス・プレイスのほか、バース・モーツァルトフェスト、エディンバラ、エスビアウ等の音楽祭に出演している。またヴィクトリア・ムローヴァとはデュオ・リサイタルを開催し、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタではフォルテピアノも用いている。古典派の作品に加えシューマンやフォーレを得意とし、多岐にわたるレパートリーを持つ。現代作曲家とも親密な関係を築き、ジョージ・ベンジャミン、ハリソン・バートウィッスル、シェリル・フランシス=ホード、ハインツ・ホリガーと共同作業を行っている。

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2024年6月24日

★葵トリオ ベートーヴェン:ピアノ・トリオ全集(I)


ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第2番 ト長調 Op.1-2
        ピアノ三重奏曲第4番 変ロ長調「街の歌」 Op.11
        ピアノ三重奏曲第6番 変ホ長調 Op.70-2

        
ピアノ三重奏:葵トリオ

        秋元孝介(ピアノ)
        小川響子(ヴァイオリン)
        伊東 裕(チェロ)

ナミレコード WWCC-8011

 葵トリオ、いよいよ待望のベートーヴェン:ピアノ三重奏曲の全曲録音開始。

 ピアノ三重奏団「葵トリオ」は、ヴァイオリン:小川響子、チェロ:伊東裕、ピアノ:秋元孝介の東京芸術大学の大学院生と卒業生の3人により2016年に結成された。2018年9月にドイツ南部ミュンヘンで行われたドイツ公共放送ARD主催の第67回「ミュンヘン国際音楽コンクール」のピアノとバイオリン、チェロによる三重奏部門で第1位を獲得。同部門で日本からの入賞は初めて。「葵(AOI)」は、3人の名字の頭文字を取り、花言葉の「大望、豊かな実り」に由来する。第28 回「青山音楽賞」バロックザール賞、第29回「日本製鉄音楽賞」フレッシュアーティスト賞を受賞。現在はドイツを拠点に、ミュンヘン音楽大学でD.モメルツに師事しながら国内外で活動している。

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2024年6月20日

★チェロの新星 ブリュノ・フィリップのサン=サーンス:チェロ協奏曲 第1番&フランク:ヴァイオリン・ソナタ他


フォーレ:ロマンス op.69
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調(ジュール・デルサールによるチェロとピアノ版)
サン=サーンス:チェロ協奏曲 第1番 イ短調 op.33
フォーレ:蝶々 op.77
プーランク:チェロ・ソナタ
フォーレ:夢のあとに(パブロ・カザルス編)

チェロ:ブリュノ・フィリップ

ピアノ:タンギ・ド・ヴィリアンクール

指揮:クリストフ・エッシェンバッハ

管弦楽:フランクフルト放送交響楽団

 このCDは、チェロの新星ブリュノ・フィリップが、高く評価されたバッハの無伴奏チェロ組曲に続き、またひとつ世界に名乗りを上げるサン=サーンス:チェロ協奏曲 第1番&フランク:ヴァイオリン・ソナタ(チェロ・ソナタ)の1枚。

 チェロのブリュノ・フィリップ(1993年生まれ)は、フランス南部のペルピニャン出身。パリ国立高等音楽院でラファエル・ピドウらに師事。2011年「アンドレ・ナヴァラ国際コンクール」グラン・プリおよびベスト・リサイタル賞受賞。2014年「ミュンヘン国際コンクール」第3位および聴衆賞受賞。2014年「フォイアマンコンクール」および2015年「チャイコフスキー国際コンクール」で特別賞受賞。2017年「エリザベート王妃国際コンクール」入賞。2018年「ヴィクトワール・ド・ラ・ミュジーク」でInstrumentarl Revelation(器楽部門の天啓的天才)賞受賞。フランスの名門ホールや音楽祭で活躍するほか、名門オーケストラとの共演多数。室内楽でも、タベア・ツィンマーマン、タメスティら世界的奏者たちと共演している。ジャン・ロンドーらが率いる古楽グループ、アンサンブル・ユピテルのメンバーでもある。

 ピアノのタンギ・ド・ヴィリアンクール(1990年生まれ)は、出身。パリ国立高等音楽院でロジェ・ムラロ、クレール・デセール、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェのクラスで学び、2008年「YAMAHAコンクール」、2013年「フォーレ・コンクール」入賞。以降ジャック・ルヴィエ、ケフェレックらのもとで研鑽をつみ、2016年にジュネーヴ芸術協会の審査員賞、およびオーディエンス賞を受賞。

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2024年6月17日

★イザベル・ファウストによるブリテン:ヴァイオリン協奏曲&室内楽作品集


①ブリテン:ヴァイオリン協奏曲 op.15(1939年、1958年改訂)

   ヴァイオリン:イザベル・ファウスト

   指揮:ヤクブ・フルシャ

   管弦楽:バイエルン放送交響楽団

   録音:ライヴ録音(2021年10月28~29日)

②起床ラッパ(Reveille)~ヴァイオリンとピアノ伴奏のためのコンサート・スタディ(1937年)~

   ヴァイオリン:イザベル・ファウスト
   ピアノ:アレクサンドル・メルニコフ

③組曲(1936年)

   イントロダクション
   行進曲
   無窮動
   ララバイ
   ワルツ

   ヴァイオリン:イザベル・ファウスト
   ピアノ:アレクサンドル・メルニコフ

④ヴァイオリン、ヴィオラとピアノのための2つの小品(1929年)<世界初録音>

   ウン・ポコ・アンダンテ
   アレグロ・コン・モルト・モート

   ヴァイオリン:イザベル・ファウスト
   ヴィオラ:ボリス・ファウスト
   ピアノ:アレクサンドル・メルニコフ

   録音:室内楽は2022年4月、テルデックス・スタジオにて録音

CD:キングインターナショナル KKC-6845(HARMONIAMUNDI:HMM-902668)

 このCDは、イザベル・ファウストによるブリテンのヴァイオリン協奏曲のライヴ録音盤。ブリテンのヴァイオリン協奏曲は、アルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲に多大な影響を受けて書かれたが、ブリテンの魅力的なメロディも満載の名曲。カップリングはメルニコフがピアノを担当したブリテンの室内楽集。

 ヴァイオリンのイザベル・ファウストは、ドイツ出身。1987年アウグスブルクの「レオポルト・モーツァルト・コンクール」、1993年「パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクール」で共に第1位。1997年には、バルトークのソナタのデビュー録音でグラモフォン賞「ヤング・アーティスト・オ ブ・ザ・イヤー」を受賞した。古典作品に加え前衛的なレパートリーも持っており、世界初演も多い。室内楽奏者としても各地の音楽祭に定期的に出演。現在、世界を代表するヴァイオリニストの一人。

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2024年6月13日

★巨匠マレク・ヤノフスキ指揮ドレスデン・フィルのシューマン:交響曲全集


<Disc 1>

シューマン:交響曲第1番 変ロ長調 Op.38「春」
      交響曲第2番 ハ長調 Op.61

<Disc 2>

シューマン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.97「ライン」
      交響曲第4番 ニ短調 Op.120

指揮:マレク・ヤノフスキ

管弦楽:ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団

CD:キングインターナショナル KKC-6842~3

 1870年創立の名門ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団。ヤノフスキは、2001年から2003年まで同管弦楽団の首席指揮者を務め、その後2019年より再びその座に就き、蜜月の関係を築いている。

 指揮のマレク・ヤノフスキ(1939年生まれ)は、ポーランド、ワルシャワ出身。父親はポーランド人、母親はドイツ人。
生後間もなくからドイツで育つ。ケルン音楽大学でヴォルフガング・サヴァリッシュに指揮法を師事。フライブルクやドルトムントの歌劇場で音楽監督を務めた後、欧米各地のオーケストラを指揮。ベートーヴェンやワーグナー、ブラームス、リヒャルト・シュトラウスを得意とする。1984年より2000年までフランス放送フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務め、高い評価を得る。2000年から2006年までモンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務め、2001年から2003年にはドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者も兼任。2005年より2008年までピッツバーグ交響楽団首席指揮者・音楽監督、2005年より2012年までスイス・ロマンド管弦楽団の音楽監督を務めた。2016年、2017年バイロイト音楽祭で「ニーベルングの指環」を指揮。2019年より再びドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務める。

 ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団は、1870年に創立されたドイツ・ザクセン州ドレスデンに本拠を置くオーケストラ。当初は、当時の演奏会場を冠してゲヴェルベハウス管弦楽団と呼ばれたが、1915年より現在の名称となる。1987年より、ドレスデン文化宮殿をメイン会場として活動している。古くから盛んに海外公演を行っており、1909年に早くもアメリカ公演を実施したほか、1976年以来たびたび日本公演も行っている。歴代の指揮者として、パウル・ファン・ケンペン、ハインツ・ボンガルツ、クルト・マズア、ギュンター・ヘルビッヒ、ヘルベルト・ケーゲル、ミシェル・プラッソン、マレク・ヤノフスキらがおり、2004年からラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスが首席指揮者兼芸術監督、2011年から2019年までミヒャエル・ザンデルリングが首席指揮者を務め、2019年からヤノフスキが再び首席指揮者に就任した。

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