2024年1月22日
ショパン:ノクターン ハ短調 作品48-1
マズルカ イ短調 作品68-2
マズルカ ヘ長調 作品68-3
マズルカ 嬰へ短調 作品6-1
マズルカ イ短調 作品17-4
ポロネーズ 嬰ヘ短調 作品44
ポロネーズ 変イ長調 作品53「英雄」
ポロネーズ 変イ長調 作品61「幻想」
ノクターン 嬰ハ短調 遺作
ピアノ:遠藤郁子
録音:2015年10月、東京オペラシティ リサイタルホール(東京)<ライヴ録音>
CD:カメラータトウキョウ CMCD-28390
「90年の人生で初めて霊感で弾かれたショパンを聴いた」(ペルルミュテル)、「イクコ・エンドウ、偉大なるピアノの才能」(ルビンシュタイン)などと世界から絶賛された遠藤郁子の演奏は、国内外に根強いファンを持つ。このCDは、2015年に東京オペラシティのリサイタルホールで、遠藤郁子のデビュー50周年とポーランド復興勲章「オフィツェルスキ十字勲章」受章を記念して行われたリサイタルより、ショパン9作品の演奏を収録したライヴ録音盤。
遠藤郁子(1944年生まれ)は、東京都出身。幼時に北海道へ移住する。小学校のとき全日本学生音楽コンクール東京大会にて2位入賞(1位は野島稔)。藤女子学園中学校を経て、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校在学中の1962年に、日本音楽コンクールピアノ部門第2位。東京藝術大学に進み、1965年第7回「ショパン国際ピアノコンクール」で特別銀賞を受賞。同年大学1年生の時、安宅賞受賞したが中退してポーランドに留学、ルードヴィク・ステファンスキ、ハリーナ・チェルニー=ステファンスカに師事。1970年再度「ショパン国際ピアノコンクール」に出場し8位に入賞し、同時に奨励賞を受賞。1974年からはパリに在住。自らがんとの長い闘病生活を経て、再度、ピアニストとして復活を果たす。2冊のエッセイ集「いのちの声」(海竜社)と「いのちの響き」(同)は、苦しみを負った人びとから、現在に至るまで静かに長く読みつがれている書籍となっている。彼女の演奏やCDが、不幸を背負った人々に、生きる力をもたらしたことから“奇跡のピアニスト”あるいは“癒しのピアニスト”と呼ばれるようになる。NPO法人「まずるか北海道」を母体にボランティア活動を、1987年以来精力的に続ける。1980年日本ショパン協会賞。1997年松本市長より表彰を受けた。1985年「ユーゴスラビア・オフリッド・フェスティバル25周年記念功労賞」を受賞。2015年ポーランド復興勲章「オフィツェルスキ十字勲章」受章。これまで「ショパン国際ピアノコンクール」(ワルシャワ)、「ヴィアンナ・ダ・モッタ国際コンクール」(ポルトガル)などの審査員を務めた。また、アルド・チッコリー二の後継者として、伝統ある「オフリッド・サマー・フェスティヴァル(オフリッド・ユーゴスラヴィア)」の講師を5年間勤めたのに加え、東京芸術大学講師などを歴任。