2024年8月08日
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ op.26(全6曲)
ソナタ第1番 ト短調(ヨーゼフ・シゲティに献呈)
ソナタ第2番 イ短調(ジャック・ティボーに献呈)
ソナタ第3番 ニ短調「バラード」(ジョルジュ・エネスコに献呈)
ソナタ第4番 ホ短調(フリッツ・クライスラーに献呈)
ソナタ第5番 ト長調(マティウ・クリックボームに献呈)
ソナタ第6番 ホ長調(マヌエル・キロガに献呈)
ヴァイオリン:セルゲイ・ハチャトリャン
CD:キング・インターナショナル:KKC-6846
アルメニアの天才ヴァイオリニスト、セルゲイ・ハチャトリャンが、イザイの無伴奏ソナタ全曲を録音した。楽器はイザイ自身が所有・愛奏していたグァルネリ「イザイ」。限られた者だけが演奏することを許されるこの銘器を用いての録音は世界初。
ヴァイオリンのセルゲイ・ハチャトゥリアン(1985年生まれ)は、アルメニア、エレバン出身。2000年第8回「シベリウス国際ヴァイオリン・コンクール」においてコンクール史上最年少の15歳で優勝。さらに2005年「エリザベート王妃国際音楽コンクール」優勝し、天才ヴァイオリニストとして世界から絶賛される。2006年オスモ・ヴァンスカ指揮により、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を演奏し、ニューヨーク・デビューを果たす。来日も果たし、その素晴らしい音楽性は深い感動と共に人々の心に鮮明に記憶されている。2010年10月から2022年5月まで、日本音楽財団よりグァルネリ・デル・ジェス「イザイ」を貸与されたが、この録音では、この「イザイ」を使用している。作曲家のイザイ(1858年―1931年)が所有し、長年演奏活動に使用していたことからこの名前が付けられた銘器で、楽器の中に貼られた小さなラベルには、赤いインクで「このデル・ジェスは私の生涯を通じて忠実なパートナーだった。イザイ1928」とフランス語で書かれている。この楽器はイザイの国葬の際にはクッションに載せられ、棺の前を行進したことでも知られている。