クラシック音楽 新譜CD情報


バックナンバー 2019年 3月

2019年3月28日

★巨匠ジャン=ジャック・カントロフのベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ全集の完結盤


カントロフ

<ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ全集vol. 3>

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番/第2番/第9番「クロイツェル」/第10番
フンメル:ソナタop.64より
ラロ:ギターop.28

ヴァイオリン:ジャン=ジャック・カントロフ

ピアノ:上田晴子

CD:コジマ録音 ALCD‐7230~31(2枚組)

 ヴァイオリンのジャン=ジャック・カントロフ(1945年生れ)は、フランス、カンヌ出身。 ニース音楽院を経て、13歳でパリ国立音楽院に入学し、1年で卒業。グレン・グールドにコンクール時の演奏を絶賛され、デビューを飾る。1962年「カール・フレッシュ国際ヴァイオリン・コンクール」第1位。1964年第11回「パガニーニ国際コンクール」第1位。ヴァイオリニストとしての活動のほか、15年ほど前から多くのオーケストラを指揮。現在はグラナダ市交響楽団、ローザンヌ室内楽団の指揮者を務める。2012年からヴァイオリニストとしての活動を休止していたが、2017年に活動を再開した。このCDは、活動休止前に収録したベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集の完結編。

 ピアノの上田晴子は、東京藝術大学音楽学部卒業、同大学院修了後、渡仏し、パリ・ヨーロッパ音楽院卒業。1986年、ロン・ティボーコンクール入賞、1988年、ポルトーコンクール入賞、特別賞、1991年「ウィニアスキーヴァイオリンコンクール」最優秀ソナタ賞を受賞するなど数々の受賞歴を持つ。ソリスト、室内楽奏者として、日、欧で演奏活動を行う。現在は、パリ国立高等音楽院室内学科助教授を務め、弦楽器クラス(カントロフ、パスキエ)の伴奏者も兼任。

 

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2019年3月25日

★名演として語り継がれてきた2008年2月の演奏会のライヴ録音が今回CDでリリース


CMCD-15149`50

バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988

ピアノ:岡田博美

録音:2008年2月、東京、トッパンホール(ライヴ録音)

CD:カメラータ・トウキョウ  CMCD-15149〜50

 ピアノの岡田博美(1958年生れ)は、富山県出身。桐朋学園大学在学中の1979年、第48回「日本音楽コンクール」で優勝。桐朋学園大学を首席で卒業後、1982年第28回「マリア・カナルス国際コンクール」で第1位、1983年第2回「日本国際音楽コンクール」ピアノ部門第1位、1984年第2回「プレトリア国際コンクール」にて第1位。1984年からロンドンに居住。翌1985年、ロンドンでデビューリサイタルを行い絶賛される。以後、ロンドンを中心にヨーロッパで各地で演奏活動を続けながら日本においても、毎年意欲的なプログラムによるリサイタルを行う。1993年のショパン・エチュード全曲演奏に対して第20回「日本ショパン協会賞」を受賞。2015年より桐朋学園大学院大学(富山県富山市)の教授に就任。2008年にリサイタルで弾いたバッハの「ゴルトベルク変奏曲」は、多くの聴衆から称賛され、「4年に一度の感激」と紹介されるなど、名演として語り継がれてきた。この時の音源が東京藝大に残されていたのが分かり、今回待望のCD化が実現。

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2019年3月21日

★医大で学び、医師免許取得の異色のヴァイオリニスト石上真由子のファーストアルバム


石上真由子

ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ
ラヴェル:ハバネラ形式のヴォカリーズ
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
幸田 延:ヴァイオリン・ソナタ

ヴァイオリン:石上真由子

ピアノ:船橋美穂

録音:2018年10月15日~16日、富士見市民文化会館 キラリ☆ふじみ

CD:日本コロムビア COCQ‐85448

 石上真由子は、1991年生まれ。京都府立医科大学卒、医師免許を取得しながら、ヴァイオリニストとして活躍する異色の存在。2008年第77回「日本音楽コンクール」で第2位となり、NHKでドキュメンタリーでも取り上げられ、その名をクラシックファンに知らしめた。拠点の関西を中心とし、ソロ、室内楽、オーケストラなど国内外に活躍の場を拡げている。第7回「ルーマニア国際音楽コンクール」弦楽部門第1位及び全6部門を通じての最優秀賞、コンチェルト・デビュー賞受賞。第14回「チェコ音楽コンクール」ヴァイオリン部門第1位受賞。第1回「バルトーク国際ヴァイオリンコンクール」特別賞受賞。医師。

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2019年3月18日

★カラヤン指揮ベルリン・フィルの初来日公演直前の1957年11月3日の公開ステレオ収録盤


カラヤン

ワーグナー : 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
R.シュトラウス : 交響詩「ドン・ファン」
ベートーヴェン : 交響曲第5番「運命」

指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン

管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1957年11月3日、旧NHKホール (ライヴ録音)

CD:キングインターナショナル KKC2169(NHK レジェンド・シリーズ 2)

 カラヤンとベルリン・フィルによるベートーヴェンの「運命」という三拍子揃った強力アイテムに加え、ベルリン・フィル初来日公演の始まる前の1957年11月3日に、旧NHKホールで行われた公開ステレオ収録。日本クラシック音楽史に残る重要な記録。

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2019年3月14日

★薫り立つ詩情と気品 イリーナ・メジューエワ グリーグ作品集 


 イリーナ・メジューエワ5

グリーグ:抒情小曲集(16曲)

         ①アリエッタ 作品12-1  ②メロディ 作品38-3  ③ワルツ 作品38-7
         ④子守歌 作品38-1  ⑤蝶々 作品43-1  ⑥春に寄す 作品43-6
         ⑦民謡 作品12-5  ⑧愛の歌 作品43-5  ⑨ハリング 作品47-4
         ⑩夜想曲 作品54-4  ⑪郷愁 作品57-6  ⑫夢想 作品62-5
         ⑬トロルドハウゲンの婚礼の日 作品65-6  ⑭あなたのそばに 作品68-3
         ⑮小妖精 作品71-3  ⑯ゆりかごの歌 作品68-5

      自作歌曲のトランスクリプション(5曲)

         初めての出逢い 作品52-2
         詩人の心(海の永遠の動きをあなたは知らない)作品52-3
         ソルヴェイグの歌 作品52-4
         愛 作品52-5
         君を愛す 作品41-3

ピアノ:イリーナ・メジューエワ

録音:2018年6月14~15日、新川文化ホール(富山県魚津市)

CD:若林工房 WAKA-4212

 ピアノのイリーナ・メジューエワ(1975年生れ)は、ロシア、ゴーリキー(現在のニジニ・ノヴゴロド)出身。グネーシン音楽学校でヴラディミール・トロップに師事。1992年ロッテルダムで開催された「エドゥアルト・フリプセ国際ピアノ・コンクール」で優勝。 以後、ヨーロッパ諸国で演奏活動を行う。1997年から日本の京都を本拠とし、全国各地で演奏活動を展開。2015年第27回「ミュージック・ペンクラブ音楽賞」(クラシック部門、独奏独唱部門賞)受賞。現在、京都市立芸術大学音楽学部専任講師。

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2019年3月11日

★反田恭平とアレクサンドル・スラドコフスキー指揮ロシア・ナショナル管弦楽団のピアノ協奏曲第3番他


反田恭平2

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
        ピアノ・ソナタ第2番 (1931年改訂版)
        10の前奏曲第2番/第4番

ピアノ:反田恭平

指揮:アレクサンドル・スラドコフスキー

管弦楽:ロシア・ナショナル管弦楽団

CD:日本コロムビア COCQ-85458

 ピアノの反田恭平が今回録音に臨んだのは「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番」。反田が2012年に高校在学中に史上最年少(当時)で優勝した「日本音楽コンクール」の決勝で演奏したのも、この「ピアノ協奏曲第3番」。共演は、アレクサンドル・スラドコフスキー指揮ロシア・ナショナル管弦楽団。反田が3年半の留学生活を送ったラフマニノフの祖国・ロシアのモスクワにおいての録音。

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2019年3月07日

★ヒラリー・ハーン、20年の歳月を経てバッハの無伴奏全曲を遂に完結


ヒラリー・ハーン2

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番 ト短調 BWV1001/第2番 イ短調 BWV1003

ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン

CD:ユニバーサル ミュージック UCCD1467

 ヒラリー・ハーンは、1997年にCDデビュー(ソニー)したが、そのデビュー盤がバッハの無伴奏作品(ソナタ第3番、パルティータ第1番&第2番)であった。そして今回発売された「ヒラリー・ハーン・プレイズ・バッハ」によって 、実に20年の時を経て「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」全曲が完成した。

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2019年3月04日

★青柳いづみこ、高橋悠治、盛田麻央によるドビュッシーとパリの詩人たち


2青柳いづみこ

ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(高橋悠治によるピアノ連弾版)
       ステファヌ・マラルメの3つの詩 (詩:ステファヌ・マラルメ)
          I. ためいき、II. あだな願い、III. もう一面の扇
       あらわれ (詩:ステファヌ・マラルメ)
       小組曲
          I. 小舟にて、II. 行列、III. メヌエット、IV. バレエ
       亜麻色の髪の乙女 (詩:ルコント・ド・リール)
       ビリティスの3つの歌
          I. パンの笛、II. 髪、III. ナイアードの墓
       6つの古代碑銘
          I. パンの笛、II. 名のない墓、III. 幸いなる夜のために、IV. クロタルを持つ踊り子、
          V. エジプトの娼婦たち、VI. 朝の雨

ピアノ連弾:青柳いづみこ(プリモ)/高橋悠治(セコンド)

朗読:青柳いづみこ(「ビリティスの歌」詩:ピエール・ルイス/訳:高橋悠治より)

ソプラノ:盛田麻央/ピアノ:青柳いづみこ

録音:横浜市港南区民文化センター ひまわりの郷、2018年8月7~9日

CD:ALM RECORDS/コジマ録音 ALCD‐7726

 ピアニスト・文筆家の青柳いづみこは、安川加壽子、ピエール・バルビゼの各氏に師事。フランス国立マルセイユ音楽院首席卒業。東京藝術大学大学院博士課程修了、学術博士。矢代秋雄・八村義夫・武満徹作品によるリサイタル「残酷なやさしさ」により、平成元年度文化庁芸術祭賞。演奏と文筆を両立させる稀有な存在として注目を集め、これまでリリースした13枚のCDが『レコード芸術』で特選盤となる。大阪音楽大学教授、神戸女学院大学講師。

 作曲家・ピアニストの高橋悠治は、 柴田南雄、小倉朗、ヤニス・クセナキスに学ぶ。1960年代はクセナキス、ケージなどの現代音楽のピアニストとして活躍。1970年代は日本の前衛音楽誌『トランソニック』の編集。1978-85年、アジアの抵抗歌を独自のアレンジで演奏する「水牛集団」に参加。1976年から現在まで、画家・富山妙子とスライドと音楽のための物語作品の製作。著書に「高橋悠治・コレクション 1970年代」「音の静寂 静寂の音」(平凡社)など。

 ソプラノの森田麻央は、国立音楽大学声楽科卒業、同大学院修了。二期会オペラ研修所第52期マスタークラス修了。修了時に優秀賞及び奨励賞受賞。パリ・エコール・ノルマル音楽院、パリ国立高等音楽院修士課程を満場一致の最優秀の成績で卒業。第17回日仏声楽コンクール第1位及び竹村賞、第13回東京音楽コンクール第2位、第8回エレーナ・オブラスツォヴァ国際ヤングオペラコンクール第3位など数々のコンクールで入賞。。二期会会員。

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