2025年2月13日
<DISK1>
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調 作品12-1
ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 作品12-2
ヴァイオリン・ソナタ第3番変ホ長調 作品12-3
<DISK2>
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第4番イ短調 作品23
ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調 作品24「春」
<DISK3>
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第6番イ長調 作品30-1
ヴァイオリン・ソナタ第7番ハ短調 作品30-2
ヴァイオリン・ソナタ第8番ト長調 作品30-3
<DISK4>
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調 作品47「クロイツェル」
ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調 作品96
ヴァイオリン:前橋汀子
ピアノ:ヴァハン・マルディロシアン
録音:2023年6月14日〜16日、7月3日〜6日、2024年1月9日〜11日、23日〜27日、岐阜、クララザール じゅうろく音楽堂
CD:ソニーミュージック SICC19081~4(4枚組)
このCDアルバムは、2022年に演奏家活動60周年、2023年には傘寿を迎えたヴァイオリニスト、前橋汀子がついに世に問う、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集。前橋はピアニストのクリストフ・エッシェンバッハと共演してベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの中でももっとも人気の高い「春(第5番)」と「クロイツェル(第9番)」を録音し、1993年にリリースしたが、その後ベートーヴェンのソナタを録音で取り上げることはなく、実に30年以上を経ての全曲録音となる。今回のパートナーはピアニストであり、また指揮者としても活躍するアルメニア出身のヴァハン・マルディロシアン。
ヴァイオリンの前橋汀子(1943年生まれ)は、17歳でレニングラード音楽院に留学の後、米国のジュリアード音楽院に留学。その後渡欧して、スイスのモントルーにおいてヨゼフ・シゲティ(1892年―1973年)とナタン・ミルシテイン(1904年―1992年)に師事。シゲティ他界後もモントルーに暮らす。その後、ストコフスキーの指揮によりカーネギー・ホールで米国デビューを果すなど、世界的に活躍。2004年「日本芸術院賞」受賞、2007年第37回「エクソンモービル音楽賞」受賞、2011年「紫綬褒章」受章。2017年「旭日小綬章」受章。2017年、演奏活動55年を期に初の自叙伝「私のヴァイオリン」(早川書房)を上梓。大阪音楽大学教授。
ピアノのヴァハン・マルディロシアンは、1975年アルメニアのエレヴァン生まれ。パリ音楽院に入学しジャック・ルヴィエに学ぶ。ピアノと室内楽で優秀な成績を修めて首席で卒業し、各国でのリサイタル活動を行う。室内楽での出演も多く、イヴリー・ギトリス、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、ルノー&ゴルティエのカプソン兄弟、ハンナ・チャン等世界的に活躍する演奏家と共演を重ねてきた。特にギトリスには「最高のパートナー」と認められて世界各国のリサイタルで共演を行っている。指揮者としても活動し、現在、ベルギーのワロニー王立室内管弦楽団の音楽監督と中国の香港市室内管弦楽団の首席指揮者を務めている。