2025年1月20日
ハイドン:交響曲第94番「驚愕」
交響曲第95番
交響曲第98番
交響曲第99番
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ(ドイツ・カンマーフィル芸術監督)
管弦楽:ドイツ・カンマーフィルハーモニー
CD:ソニーミュージック SICC-10468
指揮のパーヴォ・ヤルヴィ(1962年生まれ)は、エストニア、タリン出身(現在の国籍はアメリカ合衆国)。父は著名な指揮者ネーメ・ヤルヴィ(1937年生まれ)。カーティス音楽院で指揮を学び、その後ロサンジェルス・フィルハーモニック音楽学校でレナード・バーンスタインなどに学ぶ。2001年にシンシナティ交響楽団首席指揮者に就任。1995年の初来日以来、日本での演奏回数も多い。シンシナティ交響楽団首席指揮者、hr交響楽団首席指揮者、パリ管弦楽団首席指揮者、NHK交響楽団首席指揮者(現在名誉指揮者)を歴任。2004年からドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団芸術監督、2019年からチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団首席指揮者兼音楽監督を務めている。
ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団(ブレーメン・ドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団とも呼ばれる)は、ドイツ・ブレーメンに本拠を置く室内オーケストラ。1987年にプロの楽団としてフランクフルトを本拠地に正式発足。1992年に本拠地をブレーメンへ移転。2004年、パーヴォ・ヤルヴィが芸術監督に就任以降、国際的オーケストラとしての存在感を世界に示し、常に質の高いコンサートを開催している。
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2025年1月16日
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
指揮:川瀬賢太郎(名フィル第6代音楽監督)
管弦楽:名古屋フィルハーモニー交響楽団
独唱:迫田美帆(ソプラノ)
福原寿美枝(メゾ・ソプラノ)
清水徹太郎(テノール)
宮本益光(バリトン)
合唱:愛知県合唱連盟
録音:2023年12月16~17日、Niterra 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール(名古屋市民会館 大ホール)<ライヴ録音>
CD:オクタヴィアレコード Exton OVCL-00860
このCDは、名古屋フィルハーモニー交響楽団(名フィル)と第6代音楽監督・川瀬賢太郎による、2023年12月の「第九」演奏会のライヴ録音盤。
指揮の川瀬賢太郎(1984年生れ)は東京都出身。2007年東京音楽大学音楽学部音楽学科作曲指揮専攻(指揮)卒業。2006年「東京国際音楽コンクール<指揮>」において1位なしの2位(最高位)に入賞。2011年名古屋フィルハーモニー交響楽団指揮者に就任。2014年から2022年まで神奈川フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者。2016年第26回「出光音楽賞」受賞。第65回「横浜文化賞文化・芸術奨励賞」受賞。2018年オーケストラ・アンサンブル金沢 パーマネント・ゲストコンダクター(2022年からパーマネント・コンダクター)就任。2019年名古屋フィルハーモニー交響楽団正揮者就任。2022年札幌交響楽団正指揮者就任。2023年名古屋フィルハーモニー交響楽団音楽監督就任。三重県いなべ市親善大使。
名古屋フィルハーモニー交響楽団(名フィル)は、1966年7月10日に結成され、翌年10月、第1回定期演奏会を開催。初代音楽総監督は、岩城宏之(在任期間 1971年~1973年)。現在の指揮者陣は、川瀬賢太郎(音楽監督)、小泉和裕(名誉音楽監督)、小林研一郎(桂冠指揮者)、モーシェ・アツモン(名誉指揮者)、テイエリー・フィッシャー(名誉客演指揮者)。2002年から2017年までウィーン・フィルのコンサートマスターであるライナー・ホーネックが首席客演コンサートマスターを務めた。2000年以来、ウィーン・フィルとウィーン国立歌劇場のメンバーを中心に特別編成されたオーケストラ「トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン」と共演、合同公演を行っており、深い交友関係を築いている。シーズンごとにテーマを設け、意欲的な内容で行なっている「定期演奏会」は、500回を超え、ますます充実した内容を誇っている。
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2025年1月13日
モーツァルト:弦楽四重奏曲<ハイドンセット>全6曲
第14番 ト長調 K.387
第15番 ニ短調 K.421
第16番 変ホ長調 K.428
第17番 変ロ長調 K.458「狩」
第18番 イ長調 K.464
第19番 ハ長調 K.465「不協和音」
弦楽四重奏:クァルテット・エクセルシオ
西野ゆか(第1ヴァイオリン)
北見春菜(第2ヴァイオリン)
吉田有紀子(ヴィオラ)
大友 肇(チェロ)
CD:ナミレコード ライヴノーツ WWCC-8022~8024(3枚組)
このCDは、クァルテット・エクセルシオ、初のモーツァルトアルバム、満を持しての登場。ハイドンによって創作意欲を刺激された、モーツァルトの力作<ハイドン・セット>全6曲収録。
クァルテット・エクセルシオ(Quartet Excelsior)は、年間通して活動する常設の弦楽四重奏団。愛称は”エク”。 1994年に結成。第1回「東京室内楽コンクール」第1位、第2回「大阪国際室内楽コンクール」第2位、第5回「パオロ・ボルチアーニ国際弦楽四重奏コンクール(イタリア)」最高位などのコンクール受賞歴を持つ。 2008年に第19回「新日鉄音楽賞」フレッシュアーティスト賞を受賞(団体の受賞はこの賞の歴史で唯一)。2010年に発足したサントリーホール室内楽アカデミーではコーチング・ファカルティに就任。2014年クァルテット・エクセルシオでの活動が評価され、チェロの大友 肇が、第13回「斎藤秀雄メモリアル基金賞」を受賞。また、2015年第16回「ホテルオーク音楽賞」受賞
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2025年1月09日
フィールド:ノクターン全集
第1番 変ホ長調
第2番 ハ短調
第3番 変イ長調
第4番 イ長調
第5番 変ロ長調
第6番 ヘ長調 《子守歌》
第7番 イ長調
第8番 変ホ長調
第9番 ホ短調
第10番 ホ長調《ノクテュルヌ・パストラーレ》
第11番 変ホ長調
第12番 ホ長調《性格的夜想曲: 真昼》
第13番 ハ長調《夢の夜想曲》
第14番 ト長調
第15番 ニ短調《無言歌》
第16番 ハ長調
第17番 ハ長調
第18番 ヘ長調
ピアノ:アリス=紗良・オット
CD:ユニバーサルミュージック UCCG-40133
ボーナスDVD(初回限定盤:第1番 変ホ長調、第2番 ハ短調、第9番 ホ短調、第14番 ト長調)
このCDは、日本とドイツの血をひき、世界で活躍するピアニスト、アリス=紗良・オットのニュー・アルバム。ショパンに大きな影響を与えたといわれる“ノクターンの創始者”、ジョン・フィールド(1782年―1837年)の18のノクターンを全曲録音盤。ショパンの作品で広く知られている作曲形式“ノクターン”は、アイルランドの作曲家、ジョン・フィールドが19世紀初頭に初めて作曲した。彼は初めてノクターン(夜想曲)というピアノ曲を書き、後のショパンに多大な影響を与えた作曲家として知られる。
ピアノのアリス=紗良・オット(1988年生れ)は、ドイツ・ミュンヘン出身。父親がドイツ人、母親が日本人。ピアニストのモナ=飛鳥・オットは実妹。オーストリアのザルツブルク・モーツァルテウム大学で学ぶ。2003年バイロイト音楽祭に招かれ、ワーグナー愛用のピアノを使用してリサイタルを開催。2004年「イタリア・シルヴィオ・ベンガーリ・コンクール」優勝、同年中村紘子(1944年―2016年)の招きにより日本でのデビューを果たす。2005年「ヨーロッパピアノ指導者連盟コンクール」優勝。2010年「クラシック・エコー・アワード2010」にてヤング・アーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞。
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2025年1月06日
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調 作品104
~ウクライナの作曲家の作品~
トロパリオン:聖母マリアへの祈り
We Are
ああ野の赤いガマズミよ
チェロ:ラファエラ・グロメス
指揮:ヴォロディミル・シレンコ
管弦楽:ウクライナ国立交響楽団
CD:ソニーミュージック SICC-30902
多くの受賞歴を持つチェリスト、ラファエラ・グロメスがドヴォルザークの有名なロマンチックなチェロ協奏曲と、ウクライナの作曲家による感動的な作品の録音を組み合わせたCDアルバム。
チェロのラファエラ・グロメス(1991年生まれ)は、ドイツ、ミュンヘン出身。4歳より母からチェロを習い始め、2005年にフリードリヒ・グルダ作曲の「チェロと吹奏楽のための協奏曲」を演奏してソロデビュー。以降、ドヴォルザーク、シューマン、エルガー、チャイコフスキー、ハイドン、サン=サーンス、ブラームス、ベートーベンといった主要なチェロ協奏曲を演奏している。2006年からフェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ音楽演劇大学ライプツィヒ、2010年からミュンヘン音楽・演劇大学、後にウィーン国立音楽大学で学ぶ。2012年、ガルミッシュ=パルテンキルヒェンにおいて開催された「リヒャルト・シュトラウス・フェスティバル 若手演奏家のためのコンクール」(チェロ部門)、2013年にイタリアトリノで開催された「国際フィオリンドコンクール」(室内楽部門)、2016年に「ドイツ音楽コンクール」(チェロ独奏部門)で各々優勝した。2023年12月、グロメスがコンサートのためウクライナのキーウを訪れ、ウクライナ国立交響楽団とその首席指揮者ヴォロディミール・シレンコとともに、ドヴォルザークのチェロ協奏曲を演奏した際にインスピレーションを得て、2024年2月に同じ楽団及び指揮者で、ドヴォルザークのチェロ協奏曲のほか、ヴァレンティン・シルヴェストロフの「ウクライナへの祈り」など、ウクライナ人作曲家による楽曲を収録した。音楽ストリーミングサービスによる配信も意欲的に取り組んでおり、その録音は久石譲の「人生のメリーゴーランド」(ハウルの動く城)、エンニオ・モリコーネの「ニュー・シネマ・パラダイス」、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズによるアニメ映画「美女と野獣」のテーマなど多岐にわたっている。このほか慈善活動にも熱心に取り組み、子供の人権保護のために活動するドイツ拠点の国際非政府組織「SOS子供の村の文化大使」、白血病から生還した世界的テノール歌手のホセ・カレーラスによって設立された「ホセ・カレーラス国際白血病財団」の大使を務めている。
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2024年12月30日
<DISC 1>
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ニ⻑調 作品12-1
ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ⻑調 作品12-2
ヴァイオリン・ソナタ 第3番 変ホ長調 作品12-3
<DISC 2>
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第4番 イ短調 作品23
ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ヘ長調 作品24 《春》
<DISC 3>
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第6番 イ長調 作品30-1
ヴァイオリン・ソナタ 第7番 ハ短調 作品30-2
ヴァイオリン・ソナタ 第8番 ト長調 作品30-3
<DISC 4>
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 作品47 《クロイツェル》
ヴァイオリン・ソナタ 第10番 ト長調 作品96
CD avex-CLASSICS AVCL-84162~5(4枚組)
ブラームス:ヴァイオリンソナタ全集に続く、三浦文彰 (ヴァイオリン)と清水和音(ピアノ)のコンビによるベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ全集のCDがリリース。
。
ヴァイオリンの三浦文彰(1993年生まれ)は、東京都出身。6歳から徳永二男氏に師事。その後、ウィーン私立音楽大学で学ぶ。2006年「ユーディ・メニューイン国際ヴァイオリンコンクール」第2位。そして2009年、世界最難関とも言われる「ハノーファー国際コンクール」において、史上最年少の16歳で優勝。その後、モスクワ、ドイツ、スイスなどで開催される音楽祭に数多く出場。さらに北ドイツ放送交響楽団やウィーン室内管弦楽団などのオーケストラと共演するなど、国際的な活動を展開する。2018年からスタートした「サントリーホールARKクラシックス」ではアーティスティック・リーダーに就任。ロンドンの名門ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団のアーティスト・イン・レジデンスも務める。2009年度第20回「出光音楽賞」受賞。2022年に雑誌「Forbes」(アジア版)において「30 under 30(世界を変える30歳未満の30人)」に選出された。
ピアノの清水和音(1960年生れ)は、東京都出身。1980年ジュネーヴ音楽院に留学。1981年「ロン=ティボー国際コンクール」ピアノ部門で優勝。1982年デビューリサイタルを開く。1983年第9回「日本ショパン協会賞」受賞。2011年デビュー30周年を記念して、ラフマニノフのピアノ協奏曲第1番~第4番とパガニーニの主題による狂詩曲の全5曲を一度に演奏するという快挙を成し遂げた。2014年から2018年の5年間では春秋・年2回のリサイタル・シリーズ「清水和音 ピアノ主義」を開催。スカルラッティとバッハに始まり、古典派からロマン派を中心に20世紀のピアノ曲まで、幅広いレパートリーで聴衆を魅了、なかでもベートーヴェンとショパンに対して深い関心を寄せる。演奏活動の一方で、東京音楽大学の教授を務め、後進の指導にもあたっている。
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2024年12月26日
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番「ラズモフスキー第3番」
バルトーク:弦楽四重奏曲第5番
弦楽四重奏:クァルテット・インテグラ
三澤響果(第1ヴァイオリン)
菊野凜太郎 (第2ヴァイオリン)
山本一輝 (ヴィオラ)
パク・イェウン(チェロ)
CD:ナミレコード WWCC-8020
このCDは、「バルトーク国際コンクール」第1位、「ミュンヘン国際音楽コンクール」第2位に輝いたクァルテット・インテグラの演奏会での演奏曲目と同じセッション(スタジオ)録音盤。
弦楽四重奏団のクァルテット・インテグラは、2015年桐朋学園に在学中のメンバーによりに結成された、メンバーの年齢が全員二十代という若いカルテットである。2021年「バルトーク国際コンクール」弦楽四重奏部門第1位。2022年「ARDミュンヘン国際音楽コンクール」弦楽四重奏部門第2位、併せて、聴衆賞を受賞。第8回「秋吉台音楽コンクール」弦楽四重奏部門第1位、併せて、ベートーヴェン賞、山口県知事賞を受賞。キジアーナ音楽院夏期マスタークラスにて最も優秀な弦楽四重奏団に贈られる「Banca Monte dei Paschi di Siena賞」を受賞。クライブ・グリーンスミス氏、ギュンター・ピヒラー氏の指導を受ける。第41回霧島国際音楽祭に出演し、「堤剛音楽監督賞」及びに「霧島国際音楽祭賞」を受賞。NHK「クラシック倶楽部」、「リサイタル・パッシオ」、「ららら♪クラシック」等に出演。サントリーホール室内楽アカデミー第5,6期フェロー。磯村和英、山崎伸子、原田幸一郎、池田菊衛、花田和加子、堤剛、毛利伯郎、練木繁夫各氏に師事。公益財団法人松尾学術振興財団より助成を受ける。2022年秋よりロサンゼルスのコルバーンスクールにレジデンスアーティストとして在籍。現在、クライブ・グリーンスミス氏、マーティン・ビーヴァー氏に師事。
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2024年12月23日
サティ:6つのグノシエンヌ
Part 1:グランド・ピアノ Ver.
第1番:Lent
第2番:Avec etonnement
第3番:Lent
第4番:Lent
第5番:Modere
第6番:Avec conviction et avec une tristesse rigoureuse
Part 2:アップライト・ピアノ Ver.
第1番:Lent
第2番:Avec etonnement
第3番:Lent
第4番:Lent
第5番:Modere
第6番:Avec conviction et avec une tristesse rigoureuse
ピアノ:ブルース・リウ
CD:ユニバーサル ミュージック UCCG-45103
このCDでブルース・リウは、革新的なパリの作曲家、エリック・サティ(1866年―1925年) が、1889年のパリ万博で耳にした東洋音楽の影響を受けたといわれる作品「6つのグノシエンヌ」を、グランド・ピアノとアップライト・ピアノの2台で弾き分けて録音している。
ピアノのブルース・リウは、1997年パリで生まれる(カナダ国籍)。両親は中国・北京からのフランス留学生で、後にカナダへ移住。モントリオール音楽院で学び、ヴェトナム出身のダン・タイ・ソン(1980年アジア人初の「ショパン国際ピアノコンクール」優勝者、現在カナダ、モントリオール在住)に師事。「仙台」、「モントリオール」、「テルアヴィヴ」、「ヴィセウ」などの国際ピアノ・コンクールで入賞、そして2021年第18回「ショパン国際ピアノ・コンクール」で優勝を果たす。クリーヴランド管弦楽団、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団、モントリオール交響楽団などのオーケストラと共演し、中国NCPA管弦楽団とは北米ツアーを行う。近年では、ウクライナ国立交響楽団およびリヴィウ・フィルハーモニー管弦楽団との2年連続の中国ツアーや、サル・ガヴォーでのラムルー管弦楽団との共演がある。
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2024年12月19日
ホルスト: 組曲「惑星」
モーツァルト: 歌劇「フィガロの結婚」序曲
ホルン協奏曲第3番
指揮:森 正
管弦楽:東京都交響楽団
ホルン:笠松長久
合唱:日本合唱協会
録音:1982年8月5日、新宿文化センター(ライヴ録音)
CD:東武商事 Tobu Recordings TBRCD0155
このCDは、1982年8月5日、新宿文化センターでのライヴ録音盤。当日は、山田一雄の代役で急遽登壇した森 正指揮東京都交響楽団により、ホルスト: 組曲「惑星」/モーツァルト: 歌劇「フィガロの結婚」序曲、ホルン協奏曲第3番が演奏された。
指揮の森 正(1921年―1987年)は、大阪市出身。天王寺商業学校で音楽部に所属し、最初はホルンを担当したが、3年の頃肋膜炎に罹ったことでフルートに転向。東京音楽学校(現・東京芸術大学)器楽科に入学。最初はフルート、その後指揮の授業をのヘルムート・フェルマーから履修。フェルマーには指揮のほか、ハーモニーや作曲、オーケストレーション等も学び、同校卒業後も継続して師事した。1942年、同校卒業し、フルート奏者として正式にデビュー。1943年、東京放送管弦楽団に入団。戦後は、尾高尚忠の自宅のある鎌倉へ転居し、尾高、橘常定とトリオを組み演奏旅行を行う。特に尾高とは家が近所だったために親しく、1948年にはフルート協奏曲の作曲を委嘱し同年初演。その後、斎藤秀雄の紹介で、陸軍音楽隊が解体されて結成された宮内省のブラスバンドを指揮。1948年頃、名古屋市公会堂における進駐軍のためのコンサートで、東京フィルハーモニー交響楽団とオットー・ニコライ作曲の「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲を急遽指揮して指揮者としてデビューを果たす。その後、齋藤秀雄に指揮法を改めて師事する傍ら、東京放送管弦楽団の同僚で、シベリア抑留より帰還した黒柳守綱らと東響室内楽団にも参加。1950年日本指揮者協会を設立。設立者は山田耕筰、近衛秀麿、齋藤秀雄、上田仁、尾高尚忠、金子登、山田一雄、渡辺暁雄、高田信一、森 正。1952年東京交響楽団の常任指揮者に就任。さらに京都市交響楽団常任指揮者(1962年~1966年)、東京都交響楽団常任指揮者(1967年~1972年)を歴任。1979年、NHK交響楽団正指揮者に就任。980年第31回「NHK放送文化賞」受賞。1984年「紫綬褒章」受章。死の直前まで桐朋学園大学教授として後進の指導にあたった他、東京芸術大学講師、東京音楽大学客員教授を務めた。
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2024年12月16日
J.S.バッハ:
アダージョ~鍵盤楽器のための協奏曲 BWV 974 より
(原曲:マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調S. D935)
ブーレ~リュート組曲 ホ短調 BWV 996(A.タロー編)
合唱「主、我らの統治者よ」~ヨハネ受難曲 BWV 245(A.タロー編)
シチリアーノ~フルートとチェンバロのためのソナタ 変ホ長調 BWV 1031(A.タロー編)
鍵盤楽器のための組曲 イ短調 BWV 818a
プレリュード/サラバンド/メヌエット/クーラント/アルマンド/ジーグ
アリア「愛ゆえに、私の救い主は死のうとされる」~マタイ受難曲 BWV 244(A.タロー編)
アリア~管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV 1068(A.タロー編)
ファンタジア~幻想曲とフーガ ハ短調 BWV 906
シチリアーノ~オルガン協奏曲 ニ短調 BWV 596(A.タロー編)
(原曲:ヴィヴァルディ:協奏曲集「調和の霊感」Op.3より2つのヴァイオリンと
チェロのための協奏曲第11番ニ短調 RV 565)
リュートための前奏曲 ハ短調 BWV 999
リュート組曲 ホ短調 BWV 996(A.タロー編)
プレリュード、サラバンド、アルマンド、ジーグ
前奏曲 ハ長調 BWV 924
前奏曲 ニ短調 BWV 926
コラール「私を認めてください 私の守り主よ」
~マタイ受難曲 BWV 244(ジャン・ヴィエネル編)
アルマンド~無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV 1013(A.タロー編)
コラール「今すべての森、静かなり」BWV 392(ジャン・ヴィエネル編)
シャルル・グノー:瞑想曲(アヴェ・マリア)
~J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ハ長調 BWV 846 より プレリュード
ピアノ:アレクサンドル・タロー
CD:ワーナーミュージック・ジャパン 2173.242335
アレクサンドル・タローのレパートリーは幅広く、古典派作品からロマン派、近現代、シャンソンまでとヴァラエティに富んでいるが、そんな彼が近年強く魅了されているのがバロック音楽。今回のバッハアルバムでは、多くの作曲者や演奏者がピアノ用に編曲したものではなく、リュートやフルート、受難曲からなどの曲を、タロー自身が編曲したものが多くを占めている。
ピアノのアレクサンドル・タロー(1968年生まれ)は、フランス、パリ出身。現代フランスを代表するピアニストの一人。パリ国立高等音楽院卒業。1989年「ARDミュンヘン国際音楽コンクール」第2位となり、以来国際的な演奏活動を展開。CD録音にも力を入れ、特にラモーの「新クラヴサン組曲」は非常に高い評価を得ているほか、ラヴェルのピアノ作品全集は、2003年「アカデミー・シャルル・クロ・グランプリ ディアパソン金賞」を受賞。ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノフェスティバル、BBCプロムス、ルフトハンザ・バロック音楽祭など多くの音楽祭に出演。クープラン、バッハ、スカルラッティからモーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ショパン、ブラームス、さらにラフマニノフや20世紀の著名フランス人作曲家にいたる幅広いレパートリーを録音したソロ・アルバムは25枚を超え、そのほとんどが主要音楽専門誌の賞に輝いている。また、演劇制作者、ダンサーなどクラシック音楽以外のジャンルの音楽家たちとのコラボレーションを通じて、多彩な芸術的試みにも挑んでいる。2021年、フランスの音楽大賞「ヴィクトワール・ド・ラ・ミュジーク・クラシック」より、「インターナショナル・ソリスト・オブ・ザ・イヤー賞」受賞。2022年には映画音楽を特集した「シネマ」と題するCDをリリースし、2023年は4手プロジェクトに挑むなど、視野の広い活動を精力的に展開している。
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