2025年11月24日

<CD1>
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV 1007
無伴奏チェロ組曲 第2番 ニ短調 BWV 1008
無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV 1009
<CD2>
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第4番 変ホ長調 BWV 1010
無伴奏チェロ組曲 第5番 ハ短調 BWV 1011
無伴奏チェロ組曲 第6番 ニ長調 BWV 1012
チェロ:アナスタシア・コベキナ
CD:ソニーミュージック SICC 30927~8(2枚組)
2025年来日記念盤。
このCDは、2024年に「レナード・バーンスタイン賞」と「オーパス・クラシック賞」の両方を受賞したアナスタシア・コベキナによる、ピリオド楽器とその伝統的な奏法を用いたバッハ: 無伴奏チェロ組曲(全曲)盤。
チェロのアナスタシア・コベキナ(1994年生まれ)は、ロシア、エカテリンブルク出身。父親は、作曲家のウラディミール・コベキン)。4歳でチェロを始める。モスクワ音楽院、パリ音楽院で学び、フランス・ヘルメルソン、イェンス=ペーター・マインツ、ジェローム・ペルノーに師事。2019年第16回「チャイコフスキー国際コンクール」第3位。その後、フランクフルト音楽院でクリスティン・フォン・デア・ゴルツにバロック・チェロを学ぶ。カリスマ性、エスプリ、そして人当たりの良いコミュニケーション能力だけでなく、恐れを知らぬ音楽性と完璧なテクニックでも知られる。バロック楽器と現代楽器の両方を完璧に操る天性のアーティストであり、定期的に楽器を切り替え、初期バロックから偉大なロマン派を経て現代音楽に至るまで、幅広いレパートリーにわたって本能的な才能を発揮している。2024年「レナード・バーンスタイン賞」受賞。同年「オーパス・クラシック賞」受賞。
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2025年11月20日

シューベルト:幻想曲 ヘ短調 D.940
アレグロ イ短調 D.947「人生の嵐」
フーガ ホ短調 D.952
ロンド イ長調 D.951
ピアノ:ベルトラン・シャマユ
レイフ・オヴェ・アンスネス
CD:ワーナーミュージック WPCS-13881
このCDは、ピアニストのベルトラン・シャマユとレイフ・オヴェ・アンスネスが共演し、シューベルトの「幻想曲 ヘ短調」をはじめ、シューベルトが亡くなった年である1828年に作曲された4手連弾作品を収録。
ピアノのベルトラン・シャマユ(1981年生まれ)は、フランス、トゥールーズ出身。ロマン派音楽を中心に、ラヴェルや現代音楽の演奏でも知られる。トゥールーズ音楽院のクロディーヌ・ウィロースに、さらにパリ音楽院のジャン=フランソワ・エッセールに師事し、15歳でパリ音楽院に入学。その後、ロンドンにてマリア・クルチオから個人的な指導を受けたほか、レオン・フライシャー、ドミトリー・バシキーロフからも薫陶を受け、マレイ・ペライアからは最大の影響を受けた。2001年「ロン=ティボー国際コンクール」第4位。その後世界各国の主要な管弦楽団との共演、音楽祭への出演、室内楽の演奏などを行う。ロマン派音楽を中心的なレパートリーとするほか、アンリ・デュティユー、ピエール・ブーレーズ、エサ=ペッカ・サロネンといった現代の作曲家の新作の演奏においても存在感を発揮。2015年には芸術文化勲章「シュヴァリエ」を授与されたほか、クラシック音楽「ヴィクトワール賞」を唯一3度受賞している。
ピアノのレイフ・オヴェ・アンスネス(1970年生まれ)は、ノルウェー出身。ベルゲン・グリーグ音楽院で学び、1987年にオスロにてデビュー。その後はアムステルダムやボローニャ、ロンドン、ミュンヘンなどでリサイタルを行う。1987年「フランクフルト・ヒンデミット・コンクール」優勝。これまでに、ノルウェー批評家賞、ロサンジェルス・ドロシー・チャンドラー賞、ドイツ・レコード批評家賞(1997年)、ロイヤル・フィルハーモニー協会賞(2000年)、グラモフォン・アワード最優秀器楽曲賞(2002年)などを受賞。室内楽奏者としても名高く、リソル室内楽フェスティバルの芸術監督に就任している。現在、北欧を代表する実力派ピアニストの一人として高い評価を得ている。
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2025年11月17日

武満 徹:ノヴェンバー・ステップス
アステリズム~ピアノと管弦楽のための
弦楽のためのレクイエム
グリーン
地平線のドーリア
琵琶:鶴田錦史
尺八:横山勝也
ピアノ:高橋悠治
指揮:小澤征爾
管弦楽:トロント交響楽団
録音:1967年12月8日、1969年1月16日、1969年1月17日、トロント、マッシー・ホール
CD:ソニーミュージック SICC-10481(2025年最新DSDマスタリング盤)
世界初演のわずか1ヵ月後に録音された「ノヴェンバー・ステップス」をはじめ、武満を語るときに欠かせない小澤の名演奏を収める。ベルリンのb-sharpスタジオのマーティン・キストナーによる2025年最新DSDマスタリング。
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2025年11月13日

藤倉 大:ルミナス~ティンパニのための
ジョゼフ・ペレイラ(ティンパニ)
ジャック~ハープシコードのための
染田真実子(ハープシコード)
ウェイファインダー…ヴィオラ協奏曲~管弦楽版
レイレフア・ランツィロッティ(ヴィオラ)
松井慶太(指揮)名古屋フィルハーモニー交響楽団
トロンボーン協奏曲(ヴァスト・オーシャンII)
中川英二郎(トロンボーン)秋山和慶(指揮)広島交響楽団
シークレット・リーヴス~ファゴットのための
中ガワヒデ鷹(ファゴット)
もみじ~尺八と箏のための
藤原道山(尺八)LEO(筝)
ビーイング・アズ・ワン~ソプラノ、バスクラリネット、チェロのための
アンバー・エヴァンス(ソプラノ)
タイラー・ニーダーマイヤー(バスクラリネット)
ジョーダン・バートウ(チェロ)
ドランクン・マスター~ベックメッサー・ハープのための
松村衣里(ベックメッサー・ハープ)
世界に向けた私の手紙~ソプラノとアンサンブルのための
小林沙羅(ソプラノ)佐藤紀夫(指揮)アンサンブル・ノマド
リビングルームのメタモルフォーシス~7人の演奏者による音楽劇
(チェルフィッチュと藤倉大によるコラボレーション)
アンサンブル・ノマド 川崎麻里子、矢澤誠(ヴォイス)
岡田利規(テキスト)
作曲: 藤倉 大
演奏者: ジョセフ・ペレイラ(ティンパニ)
チェンバロ: 染田真実子
ヴィオラ: レイレフア・ランツィロッティ
指揮: 松井慶太 、 秋山和慶
管弦楽: 名古屋フィルハーモニー交響楽団 、 広島交響楽団
トロンボーン: 中川英二郎
CD:ソニー・ミュージック SICX-10025~6(2枚組)
このCDは、『マナヤチャナ』(2014)、『世界にあてた私の手紙』(2016)、『チャンス・モンスーン』(2017)、『ダイヤモンド・ダスト』(2018)、『ざわざわ』(2019/2019年度レコード・アカデミー賞現代曲部門賞受賞作品)、『タートル・トーテム』(2020)、『グローリアス・クラウズ』(2021)、『アクエリアス』(2022)、『ウェイファインダー』(2023)、『ウェイヴァリング・ワールド』(2024)と、毎年1作の快調ペースでリリースを続けてきたロンドン在住の作曲家・藤倉 大の2025年作品集「ルミナス」。
作曲の藤倉 大(1977年生まれ)は、大阪府出身。小学2年生だった7、8歳の頃から作曲を開始。中学1年生の夏休みに、単身でイギリスへ語学留学。13歳で「僕は作曲家になる」と宣言。15歳になった中学3年生の夏休みに、ロンドン北西部ハーロウ区とオックスフォードの語学サマースクールに行き、イギリスの高校を受験し、2つの高校に奨学金付きで合格。後に進学する、イギリスの寄宿学校であるドーバー・カレッジでは、自作の曲とベートーヴェンのソナタを弾いての合格であった。1993年摂津市立第三中学校を卒業し、15歳で単身イギリスに渡る。イギリスでも成績が良かったため、ドーバー・カレッジでは校長に直談判して、1年飛び級させてもらった。ドーバー・カレッジ卒業後、トリニティ・カレッジ・オブ・ミュージックでダリル・ランズウィックに師事。大学3年生くらいの頃には、藤倉の名前をBBCなどのオーケストラがよく目にするようになった影響で、演奏された藤倉の曲がラジオで放送されるようになった。イギリスのハダースフィールド国際現代音楽祭でオランダのオルケスト・デル・ヴォルハーディングによって作品が初演され、後にロンドン・シンフォニエッタによりロンドン初演される。2000年9月、ロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージック大学院の修士課程にピー・アール・エス奨学生として入学し、エドウィン・ロックスバラに師事。活動の場は、イギリスからヨーロッパ大陸や世界へと広がる。2005年28歳のときルツェルン音楽祭でピエール・ブーレーズ指揮により「ストリーム・ステート」が演奏された。2009年3月以降は、イギリスのロンドンに在住し活動している。1998年「カジミェシュ・セロツキ国際作曲コンクール」史上最年少第1位および最年少出場者特別賞(ポーランド)、「ハダースフィールド国際作曲コンクール」優勝(イギリス)、2017年「ヴェネツィア・ビエンナーレ 音楽部門銀獅子賞」(イタリア)、2019年「芸術選奨文部科学大臣新人賞」音楽部門、「レコード・アカデミー賞 現代曲部門、2020年第43回「日本アカデミー賞音楽賞」優秀賞、「ミュージック・ペンクラブ音楽賞」、2023年「尾高賞」など受賞多数。
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2025年11月10日

ブルックナー:交響曲 第4番「ロマンティック」(1878/80 第2稿 ノーヴァク版)
指揮:尾高忠明
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
録音:2025年2月18日、サントリーホール(ライヴ録音)
このCDは、025年2月18日にサントリーホールで開催された第57回東京公演の記念碑的ライヴ録音盤。2018年「第8番」による音楽監督就任公演以来、ブルックナー演奏を象徴する大阪フィルとともに歩んできた尾高忠明。作曲者生誕200年となる2024年には、初期作品を含む4曲を演奏。そして翌年2月の「第4番」をもって、交響曲全10作品の演奏を成し遂げた。
指揮の尾高忠明(1947年生まれ)は、神奈川県鎌倉市出身。桐朋学園大学で斎藤秀雄に指揮を師事。NHK交響楽団指揮研究員を経て、ウィーン国立音楽大学に留学し、ハンス・スワロフスキーに師事。指揮だけではなく柔和なトークでお茶の間に親しまれ、クラシック音楽啓蒙にも尽力した。1987年にBBCウェールズ交響楽団首席指揮者(現桂冠指揮者)に就任。1974年から長年にわたり東京フィルハーモニー交響楽団常任指揮者を務め、現在は桂冠指揮者。1992年からは、読売日本交響楽団常任指揮者を6年間務め、現在は名誉客演指揮者。ウェールズ大学より名誉博士号を、1997年英国エリザベス女王より大英勲章CBEを授与された。さらに1999年には英国エルガー協会より日本人初のエルガー・メダルを授与された。2018年大阪フィルハーモニー交響楽団第3代音楽監督に就任。東京芸術大学音楽学部指揮科名誉教授。
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2025年11月06日

黄金の日日(1978/池辺晋一郎)
どうする家康(2023/稲本 響)
春の坂道(1971/三善 晃)
国盗り物語(1973/林 光)
花神(1977/林 光)
山河燃ゆ(1984/林光)
おんな太閤記(1981/坂田晃一)
いのち(1986/坂田晃一)
光る君へ(2024/冬野ユミ)
青天を衝け(2021/佐藤直紀)
軍師官兵衛(2014/菅野祐悟)
麒麟がくる(2020/ジョン・グラム)
翔ぶが如く(1990/一柳 慧)
篤姫(2008/吉俣 良)
元禄太平記(1975/湯浅譲二)
草燃える(1979/湯浅譲二)
徳川慶喜(1998/湯浅譲二)
べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~(2025/ジョン・グラム)
指揮:キンボー・イシイ 、 広上淳一
管弦楽:NHK交響楽団
CD:ソニーミュージック SICL-30071(Blu-spec CD2)
このCDは、放送開始以来、ほぼ全てのテーマ音楽を演奏してきた本家本元、NHK交響楽団が2024年と2025年に行った「大河ドラマ コンサート」のライヴ盤。1963年に放送が始まったNHK大河ドラマ。歴代のテーマ音楽の作曲家たちは、登場人物たちの激動の生涯や、彼らが生きた時代のエネルギーを、わずか2分半という限られた時間に封じ込めた。
指揮のキンボー・イシイは、幼少期を日本で過ごし、ヴァイオリンを風岡裕氏に学ぶ。12歳で渡欧し、ウィーン市立音楽院でヴァイオリンをワルター・バリリ、ピアノをゲトルッド・クーバセック各氏に師事。1986年には渡米し、ジュリアード音楽院でドロシー・ディレイ、ヒョー・カン各氏に師事するが、左手の故障(局所性ジストニア)によりヴァイオリンを断念し、指揮に転向。小松長生、マイケル・チャーリー、小澤征爾の各氏に指揮法を学び、またマネス音楽院では楽曲分析と作曲法を学び、「ジョージ&エリザベス・グレゴリー賞」を受賞。1993年と1995年のタングルウッド音楽祭に奨学生として参加。音楽院在学中、ボストン交響楽団とニューヨーク・フィルの同時契約副指揮者として起用され、小澤征爾氏をはじめ、サイモン・ラトル、ベルナルド・ハイティンク、アンドレ・プレヴィン等各氏のアシスタントを務めた。ベルリン・コミッシェ・オーパー首席カペルマイスターを経て、マクデブルク劇場音楽総監督、ドイツ・シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州立劇場音楽総監督などを歴任し、主にドイツを中心に活躍してきた。1995年にはデンマークで開催された「ニコライ・マルコ国際指揮者コンクール」で入賞。2010年には「第9回斎藤秀雄メモリアル基金賞」指揮者部門を受賞。
指揮の広上淳一は、東京都出身。1977年湘南学園高校音楽コース卒業。1979年東京音楽大学入学。1982年、第17回民音指揮コンクール(現・東京国際指揮者コンクール)入選、日本指揮者協会奨励賞を受賞。1983年、東京音楽大学卒業と同時に名古屋フィルハーモニー交響楽団アシスタント・コンダクター就任。1984年、第1回「キリル・コンドラシン国際青年指揮者コンクール」で審査員全員一致により優勝。1986年以降、ヨーロッパのオーケストラへの客演が始まる。1988年、日本フィルハーモニー交響楽団東京定期演奏会で、日本フィルへの正式デビューを飾る。1991年7月7日、朝比奈隆の代役で、ウィーン・コンツェルトハウス大ホールで行われたウィーン交響楽団特別公演を指揮しウィーン・デビューを果たす。1991年―2000年日本フィルハーモニー交響楽団正指揮者。1994年度「渡邉暁雄音楽基金音楽賞」受賞。1997年―2001年ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者。1998年―2001年マーストリヒト・リンブルフ交響楽団首席指揮者。2006年コロンバス交響楽団第7代音楽監督に就任。2008年京都市交響楽団の常任指揮者に就任し、2020年より常任指揮者兼芸術顧問。2011年群馬交響楽団の友情客演指揮者に就任。2015年京都市交響楽団とともに「第46回(2014年度)サントリー音楽賞」受賞。2016年第36回「有馬賞」を受賞。2017年4月、札幌交響楽団の友情客演指揮者に就任し、2022年から友情指揮者。2020年京都コンサートホール館長に就任(2024年4月からミュージックアドバイザー)。2021年日本フィルハーモニー交響楽団のフレンド・オブ・JPO(芸術顧問)に就任。2022年オーケストラ・アンサンブル金沢のアーティスティック・リーダーに就任。2025年マレーシア・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に就任。2025年第75回「芸術選奨文部科学大臣賞」受賞。東京音楽大学教授。京都市立芸術大学客員教授。
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2025年11月03日

モノー:愛の讃歌
ドビュッシー:月の光~《ベルガマスク組曲》CD82より
モンティ:チャルダッシュ
ドヴォルザーク:月に寄せる歌~歌劇《ルサルカ》作品114より
マックス・リヒター:シー・リメンバーズ~「LEFTOVERS/残された世界」より
チャイコフスキー:感傷的なワルツ 作品51-6
シューベルト:アヴェ・マリア 作品52-6 D839
サティ:ジムノペディ 第1番
フォーレ:パヴァーヌ 作品50
メンデルスゾーン:歌の翼に 作品34-2
ジャゾット:アルビノーニのアダージョ
レナード・コーエン:ハレルヤ
ルドヴィコ・エイナウディ:ウナ・マッティナ
エルガー:ニムロッド~《エニグマ変奏曲》作品36より
チェン・チーガン:ユー・アンド・ミー
マイケル・ナイマン:楽しみを希う心~映画「ピアノ・レッスン」より
ピアソラ:オブリビオン
スコット・ジョプリン:ジ・エンターテイナー
チェロ:ゴーティエ・カピュソン
ピアノ:ジェローム・デュクロ
指揮:アドリアン・ペルション
管弦楽:パリ室内管弦楽団
合唱:パリ・ノートルダム大聖堂聖歌隊
チェロのゴーティエ・カピュソン(1981年生まれ)は、フランス、サヴォワ県シャンベリ出身。4歳からチェロを始める。パリ地方音楽院、パリ国立高等音楽・舞踊学校で学ぶ。ウィーンでハインリヒ・シフのマスタークラスを受講。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、シカゴ交響楽団、パリ管弦楽団など数多くのオーケストラと共演し、ユジャ・ワン、エフゲニー・キーシン、マルタ・アルゲリッチ、ルノー・カピュソン、ダニール・トリフォノフなどと室内楽活動を行っている。2014年に創設したパリのチェロ・エクセレンス・クラスを2021年までルイ・ヴィトン財団で指導。兄のルノー・カピュソンはヴァイオリニスト。自身はピアノも演奏する。1998年、サン=ジャン=ド=リュズで開催された「モーリス・ラベル国際音楽アカデミー・コンクール」に第1位。1999年、クライストチャーチで開催された第3回「アダム国際チェロフェスティバルおよびコンクール」第2位。1999年、トゥールーズで開催された第1回「アンドレ・ナヴァラ国際チェロコンクール」で第1位。
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2025年10月30日

ベートーヴェン:交響曲第1番ハ長調 作品21(ピアノ三重奏曲編曲版)
ピアノ三重奏曲第5番ニ長調 作品70-1 「幽霊」
ピアノ三重奏曲第4番変ロ長調 作品11 「街の歌」
ピアノ:エマニュエル・アックス
ヴァイオリン:レオニダス・カヴァコス
チェロ:ヨーヨー・マ
CD:ソニーミュージック SICC‐30922
”ベートーヴェン・フォー・スリー”は、アックス、カヴァコスとヨーヨー・マの3人がベートーヴェンの交響曲を軸にその音世界をピアノ三重奏曲で演奏するプロジェクト。2021年のタングルウッド音楽祭で3人が初めて「ベートーヴェン:交響曲第2番」をピアノ三重奏形式で演奏したことに端を発する。これまで「運命」「田園」等で伸びやかな新境地を披露し、この度発売される最新アルバムはシリーズ4作目となる。
ピアノのエマニュエル・アックス(1949年生まれ)は、旧ソ連、リヴォフ(現在のウクライナ・リヴィウ)出身のユダヤ系ポーランド人。6歳のときに父の手ほどきでピアノの学習を開始した。8歳の時に家族とともにワルシャワへ移り、さらに2年後にカナダのウィニペグへ一家で移住。1961年にニューヨークに移住し、ジュリアード音楽院のミェチスワフ・ムンツに師事。また、父の薦めによりコロンビア大学へも入学し、フランス語を専攻した。1970年に米国の市民権を取得。1971年「ヴィアンナ・ダ・モッタ国際音楽コンクール」ピアノ部門第3位。1972年「エリザベート王妃国際音楽コンクール」で7位、1974年「テルアヴィヴ・ルービンシュタイン国際ピアノコンクール」優勝。1979年「ニューヨーク・エイヴリー・フィッシャー賞」受賞。ピアニストの野崎洋子と結婚し、ニューヨークに在住。バッハから現代音楽まで幅広いレパートリーを持っている。
ヴァイオリンのレオニダス・カヴァコス(1967年生れ)は、ギリシャ、アテネ出身。ギリシャ国立音楽院、インディアナ大学で学ぶ。1984年「アテネ音楽祭」でコンサート・デビュー。1985年「シベリウス国際ヴァイオリン・コンクール」において最年少で第1位となり、一躍世界の注目を浴びる。1986年「インディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクール」第2位。1988年「パガニーニ国際コンクール」第1位。1986年にアメリカデビューし、翌年、各地でリサイタルを行う。毎年、北アメリカの演奏旅行を行い、シカゴ交響楽団、モントリオール交響楽団など主要オーケストラと共演している。ヨーロッパでは、1994年にルツェルン音楽祭に出演したのを始めとして、ザルツブルク音楽祭などに出演。イギリスでは、1992年にプロムスでストラヴィンスキーのヴァイオリン協奏曲を演奏した他、主要オーケストラと共演した。2006年、ヴァレリー・ゲルギエフの音楽祭に出演。日本では、1988年、カザルスホールでのリサイタル、イギリス室内管弦楽団との日本ツアー、東京都交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団との共演など。2016年には、”pacific music festival 2016 sapporo” に参加。
チェロのヨーヨー・マ(1955年生まれ)は、フランス、パリ出身の中国系アメリカ人。古典派から現代音楽までの幅広いレパートリーを持ち、デビュー当時、「テクニックは世界最高」といわれた。父は、中国寧波生まれでオーケストラ指揮者・作曲家。母は、香港生まれで南京国立中央大学出身の声楽家。ヨーヨー・マの両親は中国を離れパリに渡りその後、彼が7歳の時にニューヨークに移り住んだ。5歳にしてすでに観衆を前に演奏を行い、7歳の時にはジョン・F・ケネディの前で演奏、また、8歳でレナード・バーンスタインが行ったコンサートでアメリカのテレビに出演した。1976年ハーバード大学を卒業、人類学の学位を取得。1982年に、バッハの無伴奏チェロ組曲を録音する。1994年から1997年にかけて同曲の再録音を行う。室内楽にも熱心であり、ジュリアード音楽院時代から親密にしていたピアニストであるエマニュエル・アックスなどと共演。1991年に、ハーバード大学から名誉博士号を授与される。2000年、テレビドラマ「ザ・ホワイトハウス」に本人役で出演。「グラミー賞」および「エミー賞」受賞。2010年「大統領自由勲章」が授与された。
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2025年10月27日

マーラー:交響曲第2番 ハ短調 《復活》
指揮:カーチュン・ウォン
管弦楽:ハレ管弦楽団
ソプラノ:マサバネ・セシリア・ラングワナシャ
メゾ・ソプラノ:サラ・コノリー
合唱:ハレ合唱団
録音:2025年1月16日、イギリス、マンチェスター、ブリッジウォーター・ホール(ライブ録音)
CD:東京エムプラス TMP CDHLD-7568JP(SONY DADCプレス盤/日本向け限定生産)
同世代の中でも圧倒的な存在感を放つ指揮者、カーチュン・ウォン。首席指揮者として日本フィルとの「マーラー・シリーズ」を推し進める中、同じく首席指揮者を務めるイギリスのハレ管弦楽団と演奏したマーラー「復活」のライヴ録音がリリースされる。古くは交響曲第9番のイギリス初演を行い、その後もバルビローリ、シュテンツ、エルダーといった指揮者の下でマーラー演奏の伝統を築いてきたハレ管弦楽団が満員の聴衆を熱狂させ、批評家からも絶賛された渾身の演奏。
指揮のカーチュン・ウォン(1986年生まれ)は、シンガポール出身。名指揮者クルト・マズア(1927年―2015年)の愛弟子で、マズアの晩年はしばしば指揮台を共にする機会に恵まれる。2016~7年にロサンゼルス・フィルハーモニックの「ドゥダメル・フェローシップ・プログラム」を受ける。また、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学においてオーケストラ/オペラ指揮の音楽修士号を取得。2016年「グスタフ・マーラー国際指揮者コンクール」で優勝し、一躍その名を世界に知られる。2019年12月、33歳という若さでシンガポールとドイツの文化交流並びにドイツ音楽文化の海外普及における献身的な取り組みと顕著な功績により、シンガポール出身の芸術家として初めてドイツ連邦大統領より功労勲章を与えられた。2020/2021年シーズンには、ニューヨーク・フィルハーモニックへのデビュー、そしてチェコ・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団へのデビューに加えトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団、イル・ド・フランス国立管弦楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、読売日本交響楽団との共演も果たした。2023年9月に日本フィルハーモニー交響楽団首席指揮者に就任。同時にドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者に就任。2024年9月イギリスのハレ管弦楽団首席指揮者及びアーティスティック・アドバイザーに就任。
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2025年10月23日

R. シュトラウス: チェロ・ソナタ ヘ長調 Op. 6
グラズノフ: 吟遊詩人の歌 Op. 71
ラフマニノフ: サロンの小品 Op. 6
ヴォカリーズ Op. 34, No. 14
プロコフィエフ:アダージョ 「シンデレラ」より Op. 97 bis
チェロ・ソナタ ハ長調 Op. 119
ラフマニノフ: ロマンス(リート)
CD:コジマ録音 ALM-7311
チェロ:笹沼 樹
ピアノ:上田晴子
このCDは、輝かしい経歴を積みパリ国立高等音楽院で教鞭を執る上田晴子と、近年、比類ない存在感を放つ笹沼 樹。世代を超えて共鳴し合うデュオが遂に形にしたファン待望のレコーディング第1集。
チェロの笹沼 樹(1994年生まれ)は、東京都新宿区出身。2011年第65回「全日本学生音楽コンクール」チェロ部門の高校の部で第1位となり、日本放送協会賞も受賞。2012年第10回「ビバホールチェロコンクール」に入賞し聴衆賞を受賞。2013年3月、桐朋女子高等学校音楽科チェロ科を首席で卒業。同年4月、桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコースに入学。同時に学習院大学文学部ドイツ語圏文化学科にも入学。2013年東京芸術大学の4名と桐朋学園大学の4名によってラ・ルーチェ弦楽八重奏団が結成され、メンバーとして活動を開始。2014年10月から弦楽四重奏団「カルテット・アマービレ」に参加。2016年9月に、「カルテット・アマービレ」として「ミュンヘン国際音楽コンクール」の弦楽四重奏部門で第3位に入賞し特別賞を受賞。2020年3月、桐朋学園大学大学院音楽研究科の修士課程を修了。2021年10月より、石田泰尚が率いる弦楽合奏団「石田組」にも所属。2022年ソニー音楽財団より第20回「齋藤秀雄メモリアル基金賞」のチェロ部門を受賞。同年9月には、フランスのパリにあるエコールノルマル音楽院で第3課程の特待生となる。2023年4月1日付けで東京交響楽団の客演首席チェロ奏者に就任。2024年ベルギーの学術機関であるエリザベート王妃音楽院にてアーティスト・イン・レジデンスの室内楽部門に在籍。
ピアノの上田晴子は、東京藝術大学音楽学部卒業、同大学院修了後、渡仏し、パリ・ヨーロッパ音楽院卒業。1986年「ロン・ティボーコンクール」入賞、1988年「ポルトーコンクール」入賞、特別賞、1991年「ウィニアスキーヴァイオリンコンクール」最優秀ソナタ賞を受賞するなど数々の受賞歴を持つ。ソリスト、室内楽奏者として、日、欧で演奏活動を行う。現在は、パリ国立高等音楽院室内学科助教授を務め、弦楽器クラス(カントロフ、パスキエ)の伴奏者も兼任。
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