2023年8月17日
ブラームス:チェロ・ソナタ第1番ホ短調 Op.38
チェロ・ソナタ第2番ヘ長調 Op.99
チェロ:ベネディクト・クレックナー
ピアノ:小菅 優
CD:ソニーミュージック SICX30179
チェロのベネディクト・クレックナー(1989年生まれ)は、ドイツ出身。ダニエル・バレンボイムやサイモン・ラトルからもその演奏を絶賛され、一級の指揮者たちのもと、ヨーロッパをはじめ世界中のオーケストラへの客演のほか、ウィーン楽友協会やコンセルトヘボウなどの主要音楽ホールや著名音楽祭などにも出演し、存在感を示している。室内楽にも積極的で、アンドラーシュ・シフやギドン・クレーメルと共演したほか、武満徹の作品をフィーチャーした小菅優らのプロジェクトに参加し日本デビュー。現代音楽にも力を入れ、リームや藤倉大の曲を初演。2014年から自身が設立したドイツ・コブレンツ音楽祭では芸術監督を務めるなど、幅広く活躍。また、ラグンヒル・ヘムシング(ヴァイオリン)、マリオ・へリング(ピアノ)とのCDアルバムは、ドイツのクラシック音楽界で最も権威のある賞のひとつ「DER OPUS KLASSIK 2021」の”ジャンルを超えたクラシック音楽部門賞”を受賞。
ピアノの小菅 優(1983年生れ)は、東京都出身。1993年よりヨーロッパに在住。現在はヨーロッパを中心に世界各地で活動している。小菅の場合コンクール歴はなく、演奏活動のみで国際的な舞台まで登りつめた、めずらしいタイプのピアニスト。2002年第13回「新日鉄音楽賞」、2004年「ワシントン賞」、2006年第8回「ホテルオークラ賞」、2006年第17回「出光音楽賞」受賞。2014年「ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全曲演奏会シリーズ」により「芸術選奨音楽部門文部科学大臣新人賞」受賞。
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2023年8月14日
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲イ短調 op.53
ピアノ三重奏曲 第3番 ヘ短調 op.65
ヴァイオリン:イザベル・ファウスト
チェロ:ジャン=ギアン・ケラス
ピアノ:アレクサンドル・メルニコフ
指揮:イルジー・ビエロフラーヴェク
管弦楽:プラハ・フィルハーモニア
CD:キングインターナショナル KKC-6735
ヴァイオリンのイザベル・ファウストは、ドイツ出身。1987年アウグスブルクの「レオポルト・モーツァルト・コンクール」、1993年「パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクール」で共に第1位。1997年には、バルトークのソナタのデビュー録音でグラモフォン賞「ヤング・アーティスト・オ ブ・ザ・イヤー」を受賞した。古典作品に加え前衛的なレパートリーも持っており、世界初演も多い。室内楽奏者としても各地の音楽祭に定期的に出演。現在、世界を代表するヴァイオリニストの一人。
チェロのジャン=ギアン・ケラス(1967年生れ)は、カナダ、モントリオール出身。リヨン国立高等音楽院、フライブルク音楽大学、ジュリアード音楽院でチェロを学ぶ。1990年から2001年まで「アンサンブル・アンテルコンタンポラン」の首席チェロ奏者を務めた。2002年「グレン・グールド国際プロテジェ賞」受賞。
ピアノのアレクサンドル・メルニコフ(1973年生まれ)は、ロシア、モスクワ出身。6歳でモスクワの中央音楽学校に入学。卒業後、ミュンヘンでエリソ・ヴィルサラーゼに師事。アンドレアス・シュタイアーやカール=ウルリッヒ・シュナーベルらから手ほどきを受けたほか、スヴャトスラフ・リヒテルとも親密な関係を築いた。1989年「シューマン国際コンクール」、1991年「エリザベート王妃国際音楽コンクール」など主要な国際ピアノコンクールで入賞、以来国際的に活躍。
指揮のイルジー・ビエロフラーヴェク(1946年生まれ)は、チェコ出身。プラハ音楽院で学ぶ。1973年にブルノ国立フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者に就任。1974年にプラハ交響楽団とともに初来日し、以後たびたび来日を重ねる。1990年チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督兼首席指揮者。BBC交響楽団の首席指揮者を務めた後、2012年から再度チェコ・フィルの首席指揮者に返り咲いた。
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2023年8月10日
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988
録音:2022年6月1日~3日、群馬県、前橋市民文化会館
CD:avex classics AVCL-84146
いまや実力・人気ともに日本を代表するピアニストの一人である菊池洋子が、鍵盤楽器奏者にとって大きな挑戦であるバッハの不朽の名作「ゴルトベルク変奏曲」を収録。
ピアノの菊池洋子は、群馬県前橋市出身。桐朋女子高等学校卒業後、イタリアのイモラ音楽院へ留学。1997年、ミラノでソロ・リサイタルを開催したほか、ユベール・スダーン指揮シチリア交響楽団のコンサートツアーのソリストに抜擢された。2002年第8回「モーツァルト国際コンクール」で日本人として初めて優勝。翌年2003年にザルツブルク音楽祭のモーツァルト・マチネに出演してモーツァルトのピアノ協奏曲第21番を演奏。2006年にはオーケストラ・アンサンブル金沢のアジア・ツアーのソリストを務めた。以後、世界各地でのソロ・リサイタルを行うほか、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭やパレルモ音楽祭等からも招かれている。2007年第17回「出光音楽賞」受賞、第18回「ミュージック・ペンクラブ音楽賞」受賞。現在、オーストリア、ウィーン在住。
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2023年8月07日
ブラームス:弦楽六重奏曲 第1番 変ロ長調作品18
弦楽六重奏曲 第2番ト長調作品36 第2楽章
弦楽六重奏:ストリング・アンサンブル MT
フェデリコ・アゴスティーニ(ヴァイオリン)
中村 静香(ヴァイオリン)
店村眞積(ヴィオラ)
村上淳一郎 (ヴィオラ)
上村 昇(チェロ)
山本裕康(チェロ)
録音:2022年11月12日、茨城県、アートタワー水戸コンサートホール
CD:マイスターミュージック MM-4521
このCDは、「イムジチ合奏団」のコンサートマスターを務め、数々の名盤を世に送り出していることでも知られるフェデリコ・アゴスティーニを筆頭に、わが国を代表する弦楽奏者が名を連ねたブラームス:弦楽六重奏曲のライヴ録音盤。「ストリング・アンサンブル MT」は、小澤征爾が総監督を務める水戸室内管弦楽団を契機としたメンバーで構成。
ヴァイオリンのフェデリコ・アゴスティーニは、国際的に高い評価を得ているヴァイオリニスト、ソリスト、室内楽奏者、教育者。 16歳でカルロ・ゼッキの指揮のもと、モーツァルトの協奏曲を弾いてデビュー。数多くのコンクールに優勝・入賞し、国際的に輝かしい活動を開始する。I Virtuosi di Romaに在籍後、1986年からイ・ムジチ合奏団のコンサートマスターを務めた。そのかたわらソリストとして世界有数のホールに登場。また 1987年からローマ・フォーレピアノ五重奏団のメンバーとして活躍。2004年にアミーチ四重奏団を結成。 指導者としても定評があり、日本、スウェーデン、イタリア、メキシコ、オーストラリア、香港などでマスタークラスを開催している他、トリエステのタルティーニ音楽院、ヴェネツィアのマルチェロ音楽院、トロッシンゲン音楽大学、インディアナ大学ジェイコブス音楽学校、ロチェスター大学イーストマン音楽学校、東京藝術大学などで教鞭をとり、毎年世界各地の音楽祭にも招聘されている。2019年から愛知を拠点に活動し、現在、愛知県立芸術大学客員教授および洗足学園音楽大学客員教授を務める。
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2023年8月03日
バッハ: 無伴奏チェロ組曲全曲 BWV.1007~1012
チェロ:ピエール・フルニエ
録音:1959年10月スイス・ロマンド放送エスパス2スタジオにおけるライヴ録音(モノラル)
CD:Prominent Classics
チェロのピエール・フルニエ(1906年―1986年)は、フランス、パリ出身。はじめは母からピアノを学んだが、9歳の時に小児麻痺にかかって右足の自由を失ったためチェロに転向。12歳でパリ音楽院へ入学。5年後に一等賞を獲得して卒業し、さらにバズレールのもとで修練を積んだのち、1924年にパリでデビューした。1927年にはコロンヌ管弦楽団のソリストとして迎えられ、フランス各地およびヨーロッパ各国での演奏活動を開始した。第二次世界大戦後にはさらに活動の範囲を広げ、1948年にはアメリカデビューを果たした。また、フルニエは室内楽にも情熱を注ぎ、第二次世界大戦後にはヨゼフ・シゲティ、ウィリアム・プリムローズ、アルトゥル・シュナーベルとともにカルテットを結成。また、デュオとしてケンプとは特に親しかった。レジオン・ドヌール勲章を授与される。
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2023年7月27日
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集
Disc 1 第1番・第2番
Disc 2 第3番・第4番
Disc 3 第5番・第6番
Disc 4 第7番
Disc 5 第8番・第9番
Disc 6 第10番・第11番
Disc 7 第12番
Disc 8 第15番
Disc 9 第13番《大フーガ》付き
Disc 10 第14番
Disc 11 第16番・第13番第6楽章
弦楽四重奏:古典四重奏団
川原千真(第1ヴァイオリン)
花崎淳生(第2ヴァイオリン)
三輪真樹(ヴィオラ)
田崎瑞博(チェロ)
録音:2017年~2022年、笠懸野文化ホール、浜松市天竜壬生ホール
CD:クレアシオン CRT-2301〜2311 (11枚組)
古典四重奏団は、1986年に東京芸術大学および同学大学院の卒業生によって結成された。レパートリーは80数曲にのぼり、そのすべてを暗譜で演奏。研ぎ澄まされた集中力と温かく透明なハーモニーを持ち、作品へのアプローチは極めて独創的。これまでの受賞歴は、1997年度「村松賞」(弦楽四重奏団初)、1904年「平成16年度文化庁芸術祭大賞」(第一生命SQWシリーズ「モーツァルト/ハイドンセット」)、1907年「平成19年度文化庁芸術祭優秀賞」(第一生命SQWシリーズ「ショスタコーヴィチ」)など。
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2023年7月24日
ヴィヴァルディ:協奏曲集《四季》 作品8
ホワットエヴァー(オアシス)
ありがとう(いきものがかり)
特典DVD(約22分)
ヴィヴァルディ:協奏曲集《四季》 作品8より
第1番《春》:第1楽章
第2番《夏》:第3楽章
第3番《秋》:第3楽章
第4番《冬》:第1楽章
ホワットエヴァー
ありがとう
弦楽アンサンブル「石田組」
録音:2022年8月19日、ミューザ川崎シンフォニーホール(ライヴ録音)
CD:ユニバーサルミュージック D2CC-1047
いま最も聴きたいカリスマ・ヴァイオリニスト 石田泰尚率いる 「石田組」。4月26日にリリースした 「石田組 2023・春」は、サウンドスキャンの週間クラシック・チャート第1位を獲得し、以後常に上位をキープ。アルバム発売を記念した29公演の全国ツアーも各所大入りの大盛況で目下、クラシック界の話題をさらっている 。8月のサントリーホール公演のチケットは一般発売前に完売。追加公演を決めるも、こちらも即完売。クラシック・ファンの注目度急上昇中。
ヴァイオリンの石田泰尚(1973年生まれ)は、神奈川県川崎市出身。1995年国立音楽大学を首席で卒業(同時に矢田部賞を受賞)。1994年~2001年新星日本交響楽団コンサートマスター。2001年から神奈川フィルハーモニー管弦楽団ソロ・コンサートマスターを務め、現在、同管弦楽団首席ソロ・コンサートマスター。2020年から京都市交響楽団特別客演コンサートマスター。このほか、1994年に結成された弦楽四重奏団「YAMATO String Quartet」、ピアソラを追及した「トリオ・リベルタ」、ピアニスト及川浩治の呼びかけで結成されたピアノトリオ「Bee」等、様々なユニットで活躍する。2014年弦楽アンサンブル「石田組」結成。
弦楽アンサンブル「石田組」は、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の首席ソロ・コンサートマスターの石田泰尚が、2014年に企画・結成した弦楽アンサンブル。石田が集めたメンバーは全員男性のみで“石田組長”が信頼を置く第一線で活躍するオーケストラメンバーを中心に“組員”が構成されている。月刊「音楽の友」(2021年4月号)のアンケート調査「あなたが好きな室内楽グループは?」(弦楽四重奏団を除く、九重奏団まで)において、堂々4位にランクインし(ちなみに3位はベルリン・フィル八重奏曲、5位はカザルス・トリオ)、その人気の程がうかがえる。
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2023年7月20日
プーランク:愛の小径
エディット・ピアフを讃えて 即興曲第15番
ナゼルの夜
前奏曲 Extrêmement animé et décidé
変奏1. 分別の極み Vif et gai
変奏2. 手の上の心臓 Modéré
変奏3. 磊落と慎重と Presto
変奏4. 思索の続き Très large et pompeux
変奏5. 口車の魅力 Très allant
変奏6. 自己満足 Très vite et très sec
変奏7. 不幸の味 Lent et mélancolique
変奏8. 老いの警報 Très rapide et bien sec
カデンツァ Très large et très librement –
フィナーレ Follement vite, mais très précis
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女 《前奏曲集第1集》より
セヴラック:ロマンティックなワルツ《休暇の日々から第1集》より
古いオルゴールが聞こえるとき《休暇の日々から第1集》より
モンポウ:歌と踊り 第6番
グラナドス:アンダルーサ 《スペイン舞曲集》Op.37 より
《ロマンティックな情景》より
マズルカ Poco lento con abandono
アレグレット
エピローグ Andantino spianato con exaltacion poetica
レクオーナ: 《スペイン組曲「アンダルシア」》より
アンダルーサ
マラゲーニャ
ピアノ:鷲宮美幸
CD:コジマ録音 ALCD-7291
ピアノの鷲宮美幸は、7歳よりピアノ、作曲、バイオリンを始める。桐朋学園大学ピアノ科入学。在学中に、フランス音楽界の第一人者H.ピュイグ=ロジェ氏の推薦を得て、パリに留学。帰国後、同大学を卒業。第56回「日本音楽コンクール」入選を皮切りに、「UFAM国際コンクール」室内楽部門第2位、「日本室内楽コンクール」第3位、「国際ピアノデュオ・コンクール」2台4手部門第2位(日本人最高位)など、多くのコンクールに入賞するとともに、「トゥール国際アカデミー」では2年連続で最優秀受講生に選ばれた。「ピアノ&ピアニスト」(音楽之友社、2018年1月発行)の”日本の名ピアニストたち”に選ばる。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のクリストフ・ハルトマン、イ・ムジチ合奏団のマッシモ・パリス、ヴィト・パテルノステル、またジャン・ワン、マクサンス・ラリュー、レ・ヴァン・フランセのジルベール・オダン、ミッシャ・マイスキーなど、国内外の著名なソリストと共演。現在、ソリスト、室内楽奏者、桐朋学園大学嘱託演奏員、オメガ・ピアノトリオのメンバー(Vn.松実健太、Vc.唐津健)として活躍。
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2023年7月17日
イザイ:6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品27 第1番~第6番
ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン
CD:ユニバーサルミュージック UCCG-45073
イザイが作曲した「6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品27」はプロ・ヴァイオリニストの登竜門ともいわれる。このCDは、この作品が作曲されてから100周年にあたる2023年、現代を代表するヴァイオリニストで、イザイ最後の門下生ヤッシャ・ブロツキーに師事したヒラリー・ハーンの待望の全曲録音盤。
ヴァイオリンのヒラリー・ハーン(1979年生れ)は、アメリカ、バージニア州レキシントン出身。1991年11歳の時に初リサイタル。その後、クリーヴランド管弦楽団、ピッツバーグ交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ニューヨーク・フィルハーモニックなどと協演。1997年デビューアルバムである「バッハ:無伴奏ソナタ・パルティータ集」が「ディアパゾン・ドール賞」を受賞。1999年カーティス音楽学校を卒業。2003年ネヴィル・マリナー指揮のアカデミー室内管弦楽団とのブラームスとストラヴィンスキーのヴァイオリン協奏曲の録音により「グラミー賞」受賞。現在、世界中で演奏活動を続ける、世界を代表するヴァイオリニストの一人。
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2023年7月13日
マーラー:大地の歌(ピアノ伴奏版)
第1楽章 現生の愁いを歌う酒歌
第2楽章 秋に寂しき人
第3楽章 青春について
第4楽章 美しさについて
第5楽章 春に酔う人
第6楽章 告別
バリトン:クリスティアン・ゲルハーヘル
テノール:ピョートル・ベチャワ
ピアノ:ゲロルト・フーバー
CD:ソニーミュージック SICC-2243
マーラー「大地の歌」のピアノ伴奏版は、1987年に発見され、1989年にマーラー全集の1冊として出版されてから広く取り上げられるようになった。これは管弦楽伴奏版のためのスケッチや、ヴォーカルスコアとしての副産物ではなく、独立した作品として構想された作品と考えられ、歌曲のようにより緻密で精妙な表現力が要求される形式といえる。
バリトンのクリスティアン・ゲルハーヘル(1969年生まれ)は、ドイツ、バイエルン州出身。大学で哲学を学ぶが、医学に転向。博士号を取得後、本格的に歌手を目指す。ミュンヘン国立音楽大学のオペラ科に入学。ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ、エリーザベト・シュヴァルツコップ、インゲ・ボルクのマスタークラスを受講し、声楽教育を修了。以後、主にドイツ・リートの歌唱で知られるが、オペラでも、モンテヴェルディからワーグナーまでレパートリーは広く、大指揮者に最も信頼されるバリトン歌手の一人。2010年、ロンドンのコヴェントガーデン王立歌劇場に、ワーグナー「タンホイザー」のヴォルフラムでデビュー。2011年、同役で「ローレンス・オリヴィエ賞」を受賞。
テノールのピョートル・ベチャワ (1966年生まれ)は、ポーランド出身。1997年からチューリッヒ歌劇場のメンバーとなり、「椿姫」アルフレード、「ランメルモールのルチア」エドガルド、「ファウスト」タイトルロール、「魔笛」タミーノなどで出演。2006年に、メトロポリタン歌劇場に「リゴレット」マントヴァ公爵でデビュー。それ以降同劇場に欠かせない歌手として、「オネーギン」「ランメルモールのルチア」「ボエーム」「ロメオとジュリエット」「ファウスト」など多くのオペラに出演。2011年の同劇場来日公演でも「ランメルモールのルチア」「ボエーム」を演じた。オペラの殿堂ミラノ・スカラ座でも「リゴレット」「ボエーム」「椿姫」などを演じ、ザルツブルク音楽祭でも1997年「魔笛」でのデビュー以来度々出演している。
ピアノのゲロルト・フーバーは、ドイツ、バイエルン州シュトラウビング出身。ミュンヘン音楽・演劇大学で学ぶ。特にリート伴奏者として高く評価されている。室内楽では、アルテミス・カルテットの他、ヘンシェル弦楽四重奏団やトランペット奏者のラインホルト・フリードリヒ、チェロ奏者のマクシミリアン・ホルヌングとも定期的に共演。ソリストとしては、主にJ.S.バッハ、ベートーヴェン、ブラームス、シューベルトの作品に取り組んでいる。ベートーヴェンとシューマンの2枚のソロCDに加えて、クリスティアン・ゲルハーヘルと共演した多くの録音があり、それらは数々の賞を受賞。2021年には、シューマンの全歌曲を収めた「シューマン:歌曲全集」の完全版がリリースされた。これはクリスティアン・ゲルハーヘルとともに長年取り組んできたもの。
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