クラシック音楽 新譜CD情報


2023年11月16日

★天才的ギタリスト ティボー・ガルシアによる 伝説的ギター作曲家のアグスティン・バリオスに捧げたCDアルバム


バリオス:森に夢みる
     サンバの調べ
     マズルカ・アパッショナート
ショパン:24の前奏曲Op.28 ~第20番[バリオス編]
バリオス:神様のお慈悲に免じてお恵みを
     マシーシ
     パラグアイ舞曲 第1番
     ヴィダリータ (バリオスによる詩「ボエミオ」の朗読付き)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調Op.27-2「月光」
          ~ 第1楽章:Adagio sostenuto[バリオス編](イ短調)
バリオス:蜜蜂
     フリア・フロリダ
     クリスマスの歌
     ワルツ Op.8-3
     ワルツ Op.8-4
     告白(ロマンサ)
     悲しみのショーロ
     バリオスによる詩「信仰告白」 (朗読のみ)
     前奏曲 ハ短調
シューマン:トロイメライ Op.15-7[バリオス編]

<ボーナス・トラック>

バリオス:大聖堂
     カアサパ(アグスティン・バリオス自身による演奏)

ギター:ティボー・ガルシア

朗読:オルランド・ロハス
ギター:アグスティン・バリオス

CD:ワーナーミュージック・ジャパン Erato 5419772617

 このCDアルバム「エル・ボエミオ」は、多くの演奏者から天才的ギタリストとよばれるティボー・ガルシアが、パラグアイのギターの名手であり作曲家でもあるアグスティン・バリオス=マンゴレ(1885-1944)に、オマージュとして捧げたもの。

 ギターのティボー・ガルシア(1994年生まれ)は、フランス、トゥールーズ出身。7歳でギターを弾き始める。トゥールーズで学び、ルノー・グラスのクラスで室内音楽の学位と、パウル・フェレのクラスで特待生としてギターの学位を取得。16歳でパリ国立高等音楽・舞踏学校(CNSMDP)に入学し、オリヴィエ・シャサンに師事して優秀な成績で学士号を得た。ジュディカエル・ペロワのプライベート・レッスンも受けている。2016年トゥールーズ・キャピトル国立管との協演でコンチェルト・デビューし、この後BBC響等と協演。2017年、イギリスのBBCニュージェネレーション・アーティストに指名され、2018年10月にロンドンのウィグモアホールにデビュー。室内楽では、エドガー・モロー、ジャン・フレデリック・ヌーブルジェ等と共演、またカウンターテナーのフィリップ・ジャルスキーとも共演&録音を行う。

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2023年11月13日

★”アバド生誕90周年記念” クラウディオ・アバド指揮シカゴ交響楽団のベルリオーズ:幻想交響曲


ベルリオーズ:幻想交響曲

指揮:クラウディオ・アバド

管弦楽:シカゴ交響楽団

録音:1983年2月、アメリカ、シカゴ、オーケストラ・ホール

CD:ユニバーサルミュージック UCCG-41124

 指揮のクラウディオ・アバド(1933年―2014年)は、イタリア、ミラノ出身。ヴェルディ音楽院を経て、1956年からウィーン音楽院(現ウィーン国立音楽大学)で指揮をスワロフスキーに学ぶ。1958年「クーセヴィツキ―国際指揮者コンクール」、1963年「ミトロープス国際指揮者コンクール」で優勝。その間1959年に指揮者デビューを果たした後、カラヤンに注目されてザルツブルク音楽祭にデビューする。1968年にミラノ・スカラ座の指揮者となり、1972年には音楽監督、1977年には芸術監督に就任。この間、スカラ・フィルハーモニー管弦楽団を設立してオーケストラのレベルを格段に上げた。1979年に、ロンドン交響楽団首席指揮者、1983年には同楽団の音楽監督となった。その後、1986年ウィーン国立歌劇場音楽監督に就任。ウィーン・フィルとの共演も増え、ベートーヴェンの交響曲全集など数々のレコーディングを行った。1990年カラヤンの後任としてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督に就任し、名実共に世界最高の指揮者としての地位を確立した。2000年に胃癌で倒れ、以後の活動が懸念されたが、手術を受けて健康状態は持ち直し、ベルリン・フィル辞任後も新たな活動を続けた。2003年以降はルツェルン祝祭管弦楽団などや、自身が組織した若手中心のオーケストラ(マーラー室内管弦楽団、モーツァルト管弦楽団など)と活動。2006年にルツェルン祝祭管弦楽団と来日。2014年1月20日、ボローニャの自宅で胃癌により逝去。享年80歳。

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2023年11月09日

★今、注目の新鋭指揮者 坂入健司郎 読売日本交響楽団デビュー・ライヴ録音盤


モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 Op.68

指揮:坂入健司郎

管弦楽:読売日本交響楽団(読響創立60周年記念 甲府特別演奏会)

録音:2022年4月29日、 YCC県民文化ホール(山梨県立県民文化ホール)<ライヴ録音>

CD:キングインターナショナル ALTUS ALT-532

 このCDは、2022年4月2に行われた「読響創立60周年記念 甲府特別演奏会」のライヴ録音。指揮は、これが読響との初共演となった坂入健司郎。

 指揮の坂入健司郎(1988年生まれ)は、神奈川県川崎市出身。慶應義塾普通部、慶應義塾高等学校、慶應義塾大学経済学部卒業。指揮法を井上道義、小林研一郎、三河正典、山本七雄、チェロを望月直哉に師事。2008年慶應義塾ユースオーケストラを結成。2014年、より広く文化活動に貢献することを願い、慶應義塾ユースオーケストラを「東京ユヴェントス・フィルハーモニー」に変更。2015年マーラー交響曲第2番「復活」を指揮し好評を得る。かわさき産業親善大使に就任。2018年東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団に初客演し、「カルミナ・ブラーナ」を指揮し成功を収める。マレーシア国立芸術文化遺産大学の客演など海外での活動も行う。2022年日本フィルハーモニー交響楽団へ客演し、サントリーホールデビュー。

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2023年11月06日

★アリス=紗良・オットのベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番/ピアノ・ソナタ第14番「月光」ほか


ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 作品15

        ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 作品27の2《月光》

        バガテル イ短調 WoO 59《エリーゼのために》
        11のバガテル 作品119 第1番:Allegretto
        バガテル ハ長調 WoO 54《喜びと悲しみ》
        アレグレット ロ短調 WoO 61

ピアノ:アリス=紗良・オット

指揮:カリーナ・カネラキス

管弦楽:オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団

CD:ユニバーサルミュージック UCCG-45084

 このCDは、アリス=紗良・オットのベートーヴェン作品集。注目の女性指揮者カリーナ・カネラキスと、カネラキスが首席指揮者を務めるオランダ放送フィルハーモニー管弦楽団と共演した協奏曲第1番を中心に、ピアノ・ソナタ第14番「月光」など若き日のベートーヴェンの作品を収録。

 ピアノのアリス=紗良・オット(1988年生れ)は、ドイツ・ミュンヘン出身。父親がドイツ人、母親が日本人。ピアニストのモナ=飛鳥・オットは実妹。オーストリアのザルツブルク・モーツァルテウム大学で学ぶ。2003年バイロイト音楽祭に招かれ、ワーグナー愛用のピアノを使用してリサイタルを開催。2004年「イタリア・シルヴィオ・ベンガーリ・コンクール」優勝、同年中村紘子(1944年―2016年)の招きにより日本でのデビューを果たす。2005年「ヨーロッパピアノ指導者連盟コンクール」優勝。2010年「クラシック・エコー・アワード2010」にてヤング・アーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞。

 指揮のカリーナ・カネラキスは、アメリカ、ニューヨーク出身。カーティス音楽院で学ぶ。2005年から2年間、カラヤン・アカデミーの学生としてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団でヴァイオリンを演奏。ヴァイオリンの演奏を続けながら、ニューヨークのジュリアード音楽院の指揮科に入学。2015年ヨーロッパ室内管弦楽団を指揮してヨーロッパデビューを果たした。2016年「サー・ゲオルク・ショルティ・コンダクティング・アワード」を受賞。また、2017年イギリスのプロムスに指揮者としてデビュー。2019年オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任。2020年ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者に就任。

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2023年11月02日

★ジョナサン・ノット指揮東京交響楽団のショスタコーヴィチ:交響曲第4番


 

ショスタコーヴィチ:交響曲第4番 ハ短調 作品43

指揮:ジョナサン・ノット

管弦楽:東京交響楽団

録音:2022年10月16日、ミューザ川崎シンフォニーホール(ライヴ録音)

 指揮のジョナサン・ノット(1962年生れ)は、イギリス、ウェスト・ミッドランズ州出身。 ケンブリッジ大学で音楽学を専攻したのち、ロイヤル・ノーザン音楽大学で声楽とフルートを学ぶ。後に指揮に転向。フランクフルト歌劇場などでカペルマイスターを務めた後、2000年バンベルク交響楽団の首席指揮者に就任。ベルリン・フィルなど欧州の主要オーケストラに客演。2014年東京交響楽団第3代音楽監督に就任。2017年スイス・ロマンド管弦楽団音楽監督に就任。

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2023年10月30日

★ピエール=ロラン・エマールのバルトーク:ピアノ協奏曲全集(第1番~第3番)


バルトーク:ピアノ協奏曲第1番 イ長調 Sz.83
      ピアノ協奏曲第2番 ト長調 Sz.95
      ピアノ協奏曲第3番 ホ長調 Sz.119

ピアノ:ピエール=ロラン・エマール

指揮:エサ=ペッカ・サロネン

管弦楽:サンフランシスコ交響楽団

CD:キングインターナショナル KKC-6745

 ピアノのピエール=ローラン・エマール(1957年生まれ)は、フランス、リヨン出身。地元の音楽院に通い、後にイヴォンヌ・ロリオに師事する。1973年にパリ音楽院で室内楽演奏により受賞。同年「オリヴィエ・メシアン国際コンクール」優勝。1977年にブーレーズの招きで、「アンサンブル・アンテルコンタンポラン」の創設メンバーとなる。これまで、ブーレーズのほか、小澤征爾、ズービン・メータ、シャルル・デュトワ、プレヴィン、アンドルー・デイヴィス、デイヴィッド・ロバートソンらの指揮者と共演。20歳でシカゴ交響楽団と共演し、アメリカデビューを果たした。現代音楽の関係者として特に有名で、ブーレーズの「レポン」、シュトックハウゼンの「ピアノ小品第14番」、リゲティの「練習曲」などを演奏。ジョージ・ベンジャミンやマルコ・ストロッパら年下の作曲家の作品も取り上げている。近年では、アーノンクール指揮によるベートーヴェンのピアノ協奏曲全集の録音により、現代音楽の愛好家以外からも注目を浴び、メシアンの「トゥーランガリラ交響曲」では絶賛を博した。

 指揮のエサ=ペッカ・サロネン(1958年生まれ)は、フィンランド、ヘルシンキ出身。ヘルシンキ・シベリウス音楽院で、ホルン演奏と作曲を学ぶ。当初は作曲活動に専念したが、1983年に急遽ロンドンでマイケル・ティルソン・トーマスの代役としてフィルハーモニア管弦楽団のマーラー作曲交響曲第3番の指揮者を務め、これがきっかけとなり指揮者としての経歴がスタート。1985年スウェーデン放送交響楽団首席指揮者、1991年ロサンジェルス・フィルハーモニック音楽監督に就任。サロネンは、現代音楽だけでなく、シベリウスやニールセンなどの、20世紀前半から中頃に活躍した北欧の作曲家の紹介にも取り組んでいる。一方、作曲家としてのサロネンの主な作品には、フランツ・カフカの「判決」から題名をとったサクソフォーン協奏曲や、スタニスワフ・レムのテクストによる「ソプラノのためのFloof」(1982年)、管弦楽曲「ロサンジェルス変奏曲」(1996年)などがある。スウェーデン放送交響楽団首席指揮者・音楽監督、ロサンジェルス・フィルハーモニック音楽監督(現在、桂冠指揮者)、フィルハーモニア管弦楽団首席指揮者を歴任。

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2023年10月26日

★イザベル・ファウストの ”18世紀のパガニーニ” ロカテッリ作品集


ロカテッリ:合奏協奏曲 ハ短調 op.1-11
      ヴァイオリン協奏曲 イ長調 op.3-11
      合奏協奏曲 変ホ長調 「アリアンナの嘆き」op.7-6
      ヴァイオリン協奏曲 ハ短調 op.3-2
      パストラーレ(合奏協奏曲 ヘ短調 op.1-8より)

ヴァイオリン:イザベル・ファウスト

指揮:ジョヴァンニ・アントニーニ

古楽アンサンブル:イル・ジャルディーノ・アルモニコ

CD:キングインターナショナル KKC6729

 ヴァイオリンのイザベル・ファウスト(1972年生まれ)は、ドイツ出身。1987年アウグスブルクの「レオポルト・モーツァルト・コンクール」、1993年「パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクール」で共に第1位。「パガニーニ国際コンクール」優勝後、経験の幅を広げたいと考え、1996年にパリに移り住み、その後9年間を過ごした。フランスでは、フォーレの解釈で賞賛を浴びた。2004年にベルリン芸術大学のヴァイオリン教授に就任。1997年には、バルトークのソナタのデビュー録音でグラモフォンの「ヤング・アーティスト・オ ブ・ザ・イヤー」賞を受賞した。古典作品に加え前衛的なレパートリーも持っており、世界初演も多い。室内楽奏者としても各地の音楽祭に定期的に出演。現在、世界を代表するヴァイオリニストの一人。

 指揮のジョヴァンニ・アントニーニは、古楽の雄としてリコーダー奏者、指揮者として活躍。イル・ジャルディーノ・アルモニコの創設者。アントニーニ率いる古楽アンサンブルのイル・ジャルディーノ・アルモニコは、1985年の創設以来、エッジの効いた、エキサイティングな演奏で、古楽界に旋風を巻き起こしてきた。アントニーニは、“イル・ジャル”で指揮者、リコーダー奏者として中心的な役割を担うが、その一方で、ベルリン・フィルやシカゴ響など欧米の名門オケにたびたび客演し、モダン・オーケストラの指揮者としても高く評価されている。

 イタリアの古楽アンサンブル「イル・ジャルディーノ・アルモニコ」は、1985年にルカ・ピアンカとジョヴァンニ・アントニーニによってミラノで結成された。古楽器によって主に17世紀や18世紀以前の音楽を演奏。テルデック・レーベルから頒布された録音は、グラミー賞やグラモフォン賞などを受賞。とりわけ一連のヴィヴァルディ作品の演奏で名を揚げた。演奏会やオペラの上演にも携わり、モンテヴェルディやヘンデル、ペルゴレージらの作品を演奏。イタリアの古楽界屈指の室内アンサンブルとして国際的に注目されている。

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2023年10月23日

★クリスティアン・テツラフ &ターニャ・テツラフによるブラームス:二重協奏曲/ヴィオッティ:ヴァイオリン協奏曲/ドヴォルザーク:森の静けさ


ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 Op. 102
ヴィオッティ:ヴァイオリン協奏曲第22番 イ短調
ドヴォルザーク:森の静けさ Op. 68 No. 5

ヴァイオリン:クリスティアン・テツラフ

チェロ:ターニャ・テツラフ

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ

管弦楽:ベルリン・ドイツ交響楽団

CD:Ondine NYCX-10424

 このCDアルバムは、ピアニストであったラルス・フォークト(1970-2022)と共演を重ねてきたクリスティアン・テツラフとターニャ・テツラフが、フォークトとの友情を記念すべく企画したもの。フォークトが敬愛していたブラームスと、彼を取り巻く友情をヒントに組まれたプログラム。

 ラルス・フォークト(1970年―2022年)は、ピアニスト、指揮者。ブラームスの解釈で注目され、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめとする主要なオーケストラと共演。パリ室内管弦楽団の音楽監督を務め、ロイヤル・ノーザン・シンフォニアの音楽監督も務めた。1998年からは室内楽フェスティヴァル「シュパヌンゲン」を主宰した。

 ヴァイオリンのクリスチャン・テツラフ(1966年生まれ)は、ドイツ、ハンブルク出身。リューベック音楽院とシンシナティ音楽院学ぶ。バッハ、ベートーヴェン、ブラームスといった古典/ロマン派のレパートリーと、ベルク、リゲティ、シェーンベルク、ショスタコーヴィチといった20世紀音楽の両方を得意としている。ドホナーニ、チェリビダッケ、ギーレンといった指揮者にこぞってその才能を認められた。室内楽の分野では、ピアニストのレイフ・オヴェ・アンスネスおよびラルス・フォークトと長期にわたってコンサート、録音の双方で共演を繰り広げている。最近では、妹でチェリストのターニャ・テツラフらと弦楽四重奏団を組んでいる。毎年、ラルス・フォークトが主宰している「シュパニュンゲン」ハイムバッハ室内楽音楽祭の主要メンバーとして出演。

 チェロのターニャ・テツラフ(1973年生まれ)は、ドイツ、ハンブルク出身。兄はヴァイオリニストのクリスティアン・テツラフ。1994年「ARDミュンヘン国際音楽コンクール」チェロ部門で優勝。ブレーメン・ドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団のソロチェリストを務める。ピアニストのラルス・フォークトやグニラ・シュッスマン、ラウマ・スクリデ、レイフ・オヴェ・アンスネス、アレクサンダー・ロンクヴィッヒ、ヴァイオリニストのアンティエ・ヴァイトハース、バイバ・スクリデらと定期的に共演している。

 指揮のパーヴォ・ヤルヴィ(1962年生まれ)は、エストニア出身(現在の国籍はアメリカ合衆国)。カーティス音楽院で指揮を学び、その後ロサンジェルス・フィルハーモニック音楽学校でレナード・バーンスタインなどに学ぶ。2001年にシンシナティ交響楽団首席指揮者に就任。1995年の初来日以来、日本での演奏回数も多い。hr交響楽団首席指揮者、パリ管弦楽団首席指揮者、NHK交響楽団首席指揮者(現在名誉指揮者)を歴任。2004年からドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団芸術監督、2019年からチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団首席指揮者兼音楽監督を務めている。

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2023年10月19日

★永遠の名盤、トスカニーニのレスピーギの”ローマ3部作” 最新リマスターで登場


レスピーギ:交響詩「ローマの松」
      交響詩「ローマの噴水」
      交響詩「ローマの祭」
      リハーサル風景(「ローマの噴水」より)

指揮:アルトゥーロ・トスカニーニ

管弦楽:NBC交響楽団

録音:1953年3月17日、1951年12月17日、1949年12月12日、1950年/ニューヨーク、カーネギー・ホール

録音方式:モノラル(録音セッション)

CD:キングインターナショナル GS-2299

 指揮のアルトゥーロ・トスカニーニ(1867年―1957年)は、イタリア出身。スカラ座やメトロポリタン等の音楽監督を歴任した、20世紀前半を代表する指揮者。ロマン主義のスタイルを脱却した演奏法は音楽演奏における新即物主義に分類され、ライバルのフルトヴェングラーと対極をなした。速く正確なテンポ、統一したアンサンブル等は戦後の演奏法の規範となった。徹底した楽譜至上主義ともいわれているが、しばしば部分的にオーケストレーションを改編することもあった。楽譜至上主義・即物主義的スタイルは、カラヤンをはじめ多くの指揮者に多大な影響を与えた。1886年トリノ、カリニャーノ劇場でプロ指揮者としてデビュー。1895年トリノ、レージョ劇場の首席指揮者に就任。ワーグナーの「神々の黄昏」をイタリア初演。1913年メトロポリタン歌劇場にて管弦楽指揮者としての米国デビュー。1927年ニューヨーク・フィルハーモニックの常任指揮者に就任。1935年BBC交響楽団を指揮し、英国デビュー。同年ザルツブルク音楽祭で初指揮。1937年アメリカのNBC交響楽団首席指揮者としてラジオ演奏会を開始。1954年カーネギー・ホールでNBC響と最終演奏会を行い、68年間に及ぶ指揮者人生を終える

 【制作者より】 永遠の名盤、トスカニーニ指揮、NBC交響楽団によるレスピーギの「ローマ3部作」は当シリーズでも2016年にGS-2143として発売しました。今回は高品質のテープを使用した2トラック、38センチのオープンリール・テープを新規に取り寄せ、マスタリングの全工程をプロ用の機器で行い、最善を尽くしました。本編も目の覚めるような音ですが、短いながらも最後のリハーサルも聴き物です。解説書にはサミュエル・アンテックの著した「This was TOSCANINI」(The Vanguard Press)の一部を翻訳して掲載しています。アンテックは1937年から1954年までNBC交響楽団のヴァイオリニストとして活躍しており、その内容はトスカニーニの身近にいた人でなければ書けない、まことに鮮烈で生々しい証言です。これを読むと、この「ローマ3部作」の演奏がますます好きになってしまいます。(平林 直哉)

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2023年10月16日

★カザルス弦楽四重奏団のバッハ:フーガの技法


バッハ:フーガの技法  BWV 1080
    コラール「汝の御座の前に われはいま進み出で」 BWV 668

弦楽四重奏:カザルス弦楽四重奏団

        ヴェラ・マルティネス・メーナー(ヴァイオリン)
        アベル・トーマス(ヴァイオリン)
        ジョナサン・ブラウン(ヴィオラ)
        アルナウ・ト-マス(チェロ)

CD:キングインターナショナル KKC-6728

 カザルス四重奏団は、1997年マドリッドで結成された。2000年「ロンドン国際弦楽四重奏コンクール」優勝(ユーディ・メニューイン賞)、2002年ハンブルグの「ブラームス国際弦楽四重奏コンクール」優勝をはじめとする数々の国際コンクールで最高賞に輝く。これにより、カザルス弦楽四重奏団はヨーロッパで最も注目を浴びる弦楽四重奏団としてその実力を認められることになった。これまで、ロンドンのウィグモア・ホールなど、世界の音楽の殿堂に頻繁に招かれている。ヨーロッパ各国、アメリカ、南米、中国への演奏旅行、ザルツブルク音楽祭をはじめ、ヨーロッパ各地の著名な音楽祭へ参加。また、スペイン国王夫妻の外国公式訪問にも同行し演奏した。スペインが生んだ初の国際的名声を確立したカルテットとしての功績が認められ、2005年「バルセロナ市賞」を受賞、さらに、2006年にはスペインの音楽家にとって最も栄誉ある「国民音楽賞」を受賞。2007年の初来日以降、しばしば来日している。

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